クルマの上にテントを張っている人を見て、驚いたことのある人もいるのではないでしょうか。このテントはルーフテントといいます。ルーフテントの魅力や注意点、おすすめの商品を8個紹介します。ルーフテントに興味がある人は、ぜひ参考にしましょう。
ルーフテントとは?
ルーフテントとは、車の屋根に取り付けられるテントのことです。まずは、ルーフテントのメリットとデメリットを解説します。
設置・撤収が簡単!ルーフテントの魅力&メリット
ルーフテントのメリットは、設営や撤収が簡単で、キャンピングカーを購入するよりも安価に車中泊を楽しめることです。
車中泊用の車を購入する場合は、100万円以上することもありますが、ルーフテントなら数十万円の費用に抑えられます。
車に付けっぱなしにできるので、持ち運ぶ必要もない点も便利です。軽自動車にも取り付けられるタイプがあり、車種に制限されず、複数人での車中泊が可能なのも魅力でしょう。
四方がメッシュになっているテントも多く、車内と違い通気性が確保しやすいので、夏でも快適なのも特徴の一つといえます。
まるで秘密基地のようなルーフテントがあれば、童心に戻った気分を味わえるでしょう。
車高に注意!ルーフテントのデメリット
ルーフテントを取り付けると、車高が高くなります。そのため、今まで使っていた駐車場を引き続き使えるかを確認する必要があるでしょう。
キャンピングカーよりもリーズナブルとはいえど、20万円以上するケースがほとんどです。値段だけを見るなら、普通のテントの方が断然安いといえます。
また、車にルーフレールがない場合、取り付けができないケースがほとんどです。ルーフレールを別途追加する場合は、安くても2万円程度かかります。高い場所に設置しなければならないため、人によっては取り付けや設営が難しく感じることもあるでしょう。
設営を負担に感じる人には、自動で設営できる電動タイプがおすすめです。
ルーフテントのタイプは3種類
ルーフテントは「シェル型」「テント型」「タワー型」の3種類に分けられます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
手軽に設営できる「シェル型」
ワンタッチで開閉が可能なのが特徴です。シェル型は名前の通り、貝殻のような形状をしています。
設営が手軽なので、ソロキャンプにおすすめです。一人が寝るには十分なスペースがあるので、布団を敷いたまま収納しても問題はありません。
ただし、スペースは1〜2人分程度のものが主流で、大人数でのキャンプには適さないでしょう。
その代わり、他のタイプよりも価格が抑えられるので、気軽にルーフテントを楽しみたい人におすすめです。収納時は流線型になり、空気抵抗の少ないもモデルもあります。
複数人で使うなら「テント型」
通常のテントがそのまま車に乗ったようなタイプです。ほかのタイプよりもスペースが広く、複数人でのキャンプに向いています。モデルによっては、4人まで収容できるものもあります。
出入口まで覆うことができるアネックス付きのモデルもあり、雨対策バッチリです。中にはソーラーパネルを搭載したモデルもあり、電源を確保したいときにもおすすめです。
ただし、組立てに手間がかかる点や、価格がほかのタイプよりも高い点はデメリットといえるでしょう。一人で使う場合には、おすすめできません。
子どもにぴったり「タワー型」
長方形型で、4つの柱で屋根を支える点が特徴です。広さが確保されており、設営方法も自動・半自動のものが多く、ラインアップが豊富です。ただし、大人が座るには少し天井が低いため、子どもが就寝するのに向いているでしょう。
そのため、大人は車内、子どもはテントといった使い方がおすすめです。デイキャンプやちょっとした休憩をするときには、大活躍するでしょう。タワー型は、設営のしやすさと広さを両立したい人に向いています。
ルーフテントの後悔しない選び方
ルーフテントは高い買い物であるだけに、失敗は避けたいところです。ルーフテントの失敗しない選び方を三つ解説するので、ぜひ購入時の参考にしましょう。
組み立て方で選ぶ
ルーフテントの組み立て方には「手動式」と「ダンパー式」の2種類があります。手動式には、通常のテントのようにペグを打ち付けるタイプや、ハンドルを回して立ち上げるタイプがあります。
ダンパー式は、自動で設営ができるタイプです。また、ボタン一つで立ち上がる電動タイプもあります。手間をかけたくない人には、ハンドルを回すタイプやダンパー式、電動タイプがおすすめです。
ただし、価格帯が異なるため、予算との兼ね合いが重要といえます。
耐水性は1500mm以上が目安
ルーフテントは雨天時には直接雨に打たれるため、耐水性も要チェックです。
耐水性は『◯◯mm』で表されます。1500mmなら大雨にも耐えられる水準なので、基準にすると良いでしょう。なお、500mmは小雨程度、普通の雨は1000〜1200mmといわれています。
ルーフテントは車に付けっぱなしにするので、雨の影響を受けやすく、劣化しやすくなっています。また、耐水コーティングが落ちることも考えられます。
普通のテントよりも、耐水性は気にした方が良いでしょう。
設置後の車高とルーフレールの耐荷重を確認
駐車場の高さ制限にも注意が必要です。駐車場の高さは一般的に2〜2.5mに設定されているため、その範囲に収まるような商品を選ぶのがおすすめです。
収納時でもプラス数十センチの高さが出るので、よく使う駐車場の高さ制限は確認しておいた方が良いでしょう。
なお、ルーフレールには耐荷重が設定されています。耐荷重をオーバーすると、レールが折れて事故につながるリスクがあります。
ルーフレールが『テントの重量+乗る人の体重』に耐えられるかも要チェックです。
シェル型のおすすめルーフテント
シェル型でおすすめのルーフテントを三つ紹介します。シェル型はコンパクトなものから十分な広さのものまで幅広くラインアップがそろっています。
GIBSON「GRAVIS」
ワンタッチで立ち上げられる簡単設営が魅力のルーフテントです。大人2人が就寝できる十分なスペースに、防虫ネットや防水ファスナー完備でストレスも少ないでしょう。国内生産なので、品質面も安心です。
収納時の高さは27.5cmです。ルーフキャリアを4本取り付けられる車なら、どれでも装着が可能なので、使う人を選ばないモデルです。
耐荷重は、本体を除いて150kgで、大人約2名での使用を想定して作られています。
- 商品名:GIBSON「GRAVIS」
- 公式サイト:商品ページ
SUBURBAN「RUF CAMP 【SORA】cube」
2〜3人用のシェル型ルーフテントです。ルーフキャリア付きなので、収納時にはカヤックやサーフボードを積むことも可能です。油圧式ポップアップを搭載しており、設営も簡単なのが魅力でしょう。
全ての窓がメッシュ生地になっているため、通気性も抜群です。中には収納ポケットも付いているので、小物を持ち込むことができて便利でしょう。取り付け方法は、テントを乗せてボルトで固定するだけなのも優れています。
また、収納時の高さは17cmと低く、車高が高くなりすぎません。耐水圧は3000mmと、防水面も安心です。
SUBURBAN
RUF CAMP 【SORA】cube
使用可能人数:2・3人用 収納時サイズ:214(縦)×145(横)×17(高さ 展開時サイズ:214(縦)×145(横)×140(高さ)重量:約70kg 材質:アルミニウム テント生地:280gポリコットン 耐水圧:3000mm
COLUMBUS「オートホーム」
天井高が最大150cmの広々としたスペースが特徴です。上げ蓋と底床は、ベテランの職人が手作りしています。2本のダンパーで支えており、車の荷台が開くようにロックを外して軽く持ち上げるだけで、自動で設営が可能です。
収納時は流線型をしているため、運転中も空気抵抗を受けにくくなっています。安全ストッパーが搭載されており、突風が来ても安心です。
エアキャップはベンチレーションの役割を果たしており、通気性の確保も可能です。両サイドに付いているドアはいずれも防虫ネット付きのダブルファスナーになっています。状況によって半開きや全開にするといった調節が可能です。
- 商品名:COLUMBUS「オートホーム」
- 公式サイト:商品ページ
テント型のおすすめルーフテント
テント型でおすすめのルーフテントを3つ紹介します。テント型は汎用性が高く、便利な機能が付いているものも多くあります。ファミリーにおすすめなので、見ていきましょう。
YAKIMA「スカイライズ」
大人2人が十分に寝られるスペースがあるのが特徴です。天窓が付いているので、空を眺めながら寝られます。キャンプ気分を味わうにはうってつけのモデルでしょう。
生地はナイロン製で、軽くて丈夫です。ポリウレタンコーティングで、はっ水性も備えているのもポイントです。
雨天用のカバーが付いているので、雨の日でもぬれる心配はありません。厚さ6cmのフォームマットレスが入っているため、寝心地も抜群です。マットレスは洗濯が可能なので、手入れもしやすいでしょう。
耐荷重は200kg、収納時の高さはクロスバーから25cmです。
YAKIMA
スカイライズ
本体サイズ(縦×横×高)cm:展開時(123 × 210 ×126 cm) 本体サイズ(縦×横×高)cm:収納時(125 × 115 × 25 cm) 本体重量:42kg 耐荷重:200kg ラダー全長:230cm
スーリー「Tepui Autana」
広々としたアネックスが付いているのが特徴の、4人用ルーフテントです。
耐UVと抗カビ仕様の生地を使用しており、メンテナンス性も高くなっています。厚さ6.5cmの高密度発泡剤マットレスにより、快適な寝心地を実現しています。
キャノピーエントランスは取り外し可能なので、状況に応じて広々と広げたりコンパクトに展開できたりするでしょう。
4つの内ポケット搭載で、キャンプ用品を収納できます。プライバシーを確保しつつも、通気性も確保できるメッシュパネル付きです。
アクセサリーとして、ハシゴに取り付けられる収納ボックスや、室内用のテーブルが販売されています。
スーリー
Tepui Autana
収容人数:3 寸法【使用時】/【収納時】(cm):310x142x132 / 122x142x30 室内面積/室内高(cm):243×142 / 132 重量(kg):67 最大荷重【静荷重】(kg):272 バー取付前後幅 最低値(cm):81 基本構造:断熱材・アルミキャップシート付。溶接アルミニウムチューブ。 キャノピー素材:260g/ポリコットン / 600D防水・通気加工済みリップストップ。生地/耐紫外線・防カビ加工 対応シーズン:オールシーズン
ワイルドランド「PathfinderII」
リモコン操作ができ、5分で設営が完了する便利なルーフテントです。
ルーフボックスのようなスタイリッシュさがおしゃれです。ハシゴを下ろしてシェルを開ければ、すぐに使えます。雨の日でも煩わしい設営作業がいらないのは、便利でしょう。
収納時の厚さは約30cmです。シェルを開くと屋根の代わりにできるほか、ソーラーパネルも搭載されているので、家電製品を使いたいときも便利です。
テントにはシューズバッグも付属しているので、裸足でハシゴを登る必要も、室内に土足で入る必要もありません。
タワー型のおすすめルーフテント
タワー型の特徴は、設営が便利なモデルが多いことです。手軽に使いたい人は、設営方法にも注目してみましょう。タワー型でおすすめのルーフテントを2つ紹介します。
鹿島創建「ルーフボックス」
スタイリッシュなデザインが特徴のルーフテントです。ボックス部分には丈夫なABS樹脂を採用しています。収納時の高さは20cmです。重量が45kgと軽量なのも特徴で、軽自動車や小型車にも取り付けられます。
2〜3人が収容可能です。収納時は流線型になり、運転中の空気抵抗を軽減してくれます。
カバーや生地の色によって6種類のラインアップがあるので、気にいるデザインを選びやすいでしょう。手軽にルーフテントを楽しみたい人におすすめです。
- 商品名:鹿島創建「ルーフボックス」
- 公式サイト:商品ページ
オートホーム「MAGGIOLINA AIRLANDER」
ハンドルを回して設営するタイプなので、力に自信がない人でも設営が可能です。
エントランスドアが両側に付いているので、出入りが簡単なのも特徴です。乾電池式LEDライト搭載で、夜間も光源を確保できます。
全ての窓が防虫ネットになっているので、虫対策もバッチリです。サイズによって、大人2人+子ども2人まで収容可能です。
室内高は最高92cmなので、大人が中で座っても窮屈さを感じにくくなっています。幅広いサイズが展開されているので、自分の家族構成や使う人数によって最適なものを選ぶと良いでしょう。
- 商品名:オートホーム「MAGGIOLINA AIRLANDER」
- 公式サイト:商品ページ
まとめ
ルーフテントは近年人気が上昇しており、取り入れるキャンパーも増えています。車の上を就寝スペースにできるため、車中泊ができない車でも車中泊を可能にしてくれます。中には軽自動車にも取り付けられるタイプもあり、使い勝手は良いでしょう。
ただし、ルーフレールを取り付けられる車種に限られてしまう点と、価格が普通のテントより高いところには注意が必要です。また、ルーフテントを取りつけると車高が高くなるので、今まで使っていた駐車場を引き続き使えるか確認が必要です。
メリットとデメリットをしっかりと把握して、ぜひルーフテントを楽しみましょう。