2022年3月、和歌山のアウトドアショップ「オレンジ」のアウトドアスパイス「ほりにし」とローソンの「からあげクン」がコラボレーションしたことをご存じだろうか?当時は近畿地区限定で「からあげクンほりにし」が発売されたが、この夏ついに全国発売が決定した。また今回はからあげクンだけにとどまらず、「アウトドアスパイス ほりにしおにぎり」も発売。さらに近畿地区ではからあげクンの新たなバージョン「からあげクン ほりにし辛口」および、お弁当「ほりにし監修ザ・キャンプめし」も販売されることになった。いよいよアウトドアフィールドを超えて、ほりにしが旋風を巻き起こす。
肉に一番合うスパイスのからあげクンが美味しくないわけない!
ローソンでは「ほりにし」のコラボ商品を全国展開することをうけ、リモート説明会を開催。まず、3月に関西限定で発売された「からあげクンほりにし」の開発経緯について、近畿商品開発部に所属する山田英臣さんより説明があった。
からあげクンの新フレーバーについての企画会議で、“ほりにし味”を提案したのは、京都南地区を統括する支店長・新井健吾さん。新井さんは5年前からキャンプにハマっており、キャンプ料理でほりにしを愛用していたという。「肉に一番合うスパイス」と実感していたほりにし味のからあげクンが、美味しくないわけない!そんな想いによるものだった。
だが、山田さんはほりにしを知らず、会議の参加者全体でも知っていたのは新井さんのみ。そこで提案をうけ、その場にいた全員がSNSなどでほりにしについて検索したところ「何にかけても美味しくなる」「最強のスパイス」という反響を知ることに。山田さんはすぐに販売元のオレンジにアポイントをとり、コラボの相談を持ち掛けた。
ほりにし感を出すために塩味を抜いた特製スパイスを開発
開発当初、まずはからあげクンにほりにしのスパイスをそのまま入れてみたところ、すでに相性は抜群!山田さんはすぐに商品化できると思ったそうだが、そこに待ったをかけたのが、ほりにしを販売しているアウトドアショップ・オレンジ。試作品を食べてこんな要望を出したという。
「ほりにしがほんのりと香るのではなく、しっかりインパクトのある“ほりにし感”を出してほしい」
この要望をうけ、ローソン側はほりにしの分量を増やしたところ、うまくいかない。増やしたことで塩味が増し、からあげクン本来の塩味と合わさって塩辛くなってしまったのだ。
その後試行錯誤の結果、塩味を抜いたほりにしのスパイスを調合することで、塩味のバランスをとることに成功。開発期間はちょうど1年費やし、「からあげクンほりにし」が誕生した。ふたを開けてみれば発売初週に30万食以上の大ヒットに。過去近畿エリアで発売した中で、もっとも売れたフレーバーだったという。
おにぎりに特製弁当…ほりにしの快進撃が止まらない!
関西での大ヒットをうけ、いよいよ「からあげクンほりにし」は8月2日より全国販売されることにった。さらに今回はからあげクンだけにとどまらず、ほりにしを使った炒飯タイプのおにぎり「アウトドアスパイスほりにしおにぎり」も販売される。
山田さんは商品の特徴として「鉄板の上でごはんを炒め、ほりにしをぶっかける。このようなキャンプ飯をイメージしたおにぎり」と表現。ベースはラードでうま味を加えたガーリックライスで、そこに甘口の豚ミンチを炒めて、ほりにしで味付け。仕上げに国産ゆずで爽やかなアクセントを加えた。
さらに同日の8月2日より近畿限定として「からあげクン ほりにし 辛口」も発売。こちらのこだわりは“先味”と“後味”だそうで、「食べた瞬間に辛い商品はいくらでもありますが、この商品は食べた瞬間はあまり辛さを感じない。ほりにしのスパイスを感じていただいた後に、辛味がじわじわと広がります」と山田さんは語る。
そして8月9日には近畿地方限定となる「ほりにし監修ザ・キャンプめし」も登場!ほりにしで味付けをしたガーリックライスの上に、ほりにし味のチキンステーキとバターをトッピングしたボリュームあるお弁当だ。
今回、ローソンからのほりにしコラボが全国展開されることで、ますますアウトドアスパイスが身近になるかもしれない(一部店舗ではほりにしのアウトドアスパイスも販売するそうだ)。そうなると一部のアウトドア好きのための調味料ではなく、一般家庭で誰もが常備するような、ソースやマヨネーズみたいな存在になる日もそう遠くないのでは?そんなことを想像してしまう。