炭の火加減はチャコールレイアウトにおまかせ!
キャンプの楽しみの一つ、BBQ。
ここぞとばかりに気合いを入れてお肉を焼いてみたものの、表面を焦がしてしまったり、中が生焼けだったり……。そんな思い出はありませんか?
お肉がうまく焼けない原因の一つとしてあげられるのが、炭の火加減のミスです。
炭の火加減を制する者はBBQを制する!とも言われるくらい、お肉をおいしく焼くためには炭の火加減がとても重要なのです。
そこで今回は、炭の火加減の調整に不可欠なチャコールレイアウトについて解説します。
チャコールレイアウトとは?
チャコールレイアウト(直訳:炭の配置)とは、炭の量と配置を変えることによって、火力を調整する画期的なメソッドです。
BBQでは、牛や豚などのお肉や、魚介類、野菜にデザートといったさまざまな食材を炭で焼きます。それらを全て同じ火加減で一度に焼いてしまうと、うまく焼けないことがほとんどです。
しかし、チャコールレイアウトを実践することで、それぞれの食材に合わせた火加減で安全に、かつ美味しく焼くことができるのです。
チャコールレイアウトの種類
レイアウトについて解説していきます。
さまざまな配置の仕方がありますが、基本的なレイアウトは4つです。
- ワンゾーン・ファイア
- マウンテン・ファイア
- サークル・ファイア
- ツーゾーン・ファイア
さらに、
- スリーゾーン・ファイア
- スプリットツーゾーン・ファイア
といわれるものもありますが、これらはツーゾーン・ファイアの発展形となります。
それぞれの配置について細かくみていきましょう。
ワンゾーン・ファイア
一般的に認知されている炭の配置の仕方で、グリル全体に炭を敷き詰める方法です。
プレート全体で焼けるため、一度にたくさんの食材を焼くことができます。
しかし、火力の温度帯数が一つしかなく、焼いた食材を休ませる場所もないため、食材を焦がしてしまったり、生焼けになってしまったりすることがあります。
炭をたくさん使用するため、大人数でたくさんの量が欲しい場合に、薄切り肉や火の通りの早い野菜などを焼くのに適しています。
マウンテン・ファイア
炭をグリルの中央に積み上げて、山のような形にする方法です。グリルの縁側には炭は置きません。
BBQの終盤、火力も落ちて、少なくなってしまった炭をグリルの中央に集めて使います。
一通り食事も終わっているころなので、食後のデザートやお酒のつまみを焼いて楽しみましょう。
BBQの定番であるマシュマロやソーセージなどを長い串に刺し、ゆっくりとあぶりながら焼くのに適しています。
サークル・ファイア
炭をグリルに沿って輪っか状に配置する方法です。
串焼きの際、先端部分だけが焦げ付いてしまうのを防ぐために考案されました。串を置く際には、グリルの中心部から放射線状になるように配置すると良いでしょう。
また、長時間じっくり火を通すことができるので、塊肉などにもおすすめの配置方法です。
その際は、グリルに蓋をすると、より均一に熱を通すことができます。
ツーゾーン・ファイア
グリルの中で炭を半分だけ置き、残りは炭を置かない方法です。
食材を焼く部分と休ませる部分の2つの温度帯があり、これがBBQの基本的なレイアウトになります。この方法を応用することで、BBQの料理の幅を大きく広げることができます。
スリーゾーン・ファイア
ツーゾーン・ファイアの状態から、グリルの縁側の炭をさらに高く積み上げることで、強火、中火、弱火の3つの温度帯をつくる方法です。
一度にさまざまな種類の食材を焼きたいときに適しています。
強火ゾーンには分厚いステーキ肉を、中火ゾーンには薄切り肉や野菜、海鮮類を、弱火ゾーンには間接焼きをしたい食材や出来上がった肉を置いておくとよいでしょう。
スプリットツーゾーン・ファイア
炭をグリルの両サイドに配置し、センターを空ける方法です。
両サイドに中火ゾーン、センターに弱火ゾーンを作ります。
炭のないセンターにはアルミ皿などを置いて、焼けた食材から滴る水分や油を受けたり、アルミ皿に水を張ってグリル内が高温になりすぎるのを防いだりします。
じっくりと火を通す調理に向いているので、丸鶏やスペアリブなどを焼く際におすすめの方法です。
チャコールレイアウトのまとめ
BBQに欠かせないチャコールレイアウトについて解説しました。
日本ではなかなか馴染みのない言葉かもしれません。
しかし、説明を一通り読んでいただくと、BBQをしたことがある方なら、なんとなく似たようなことをやっていたかもと、感覚として受け入れやすいのではないでしょうか。
我が家では、チャコールレイアウトの正しい方法を知ってから、より美味しく食材を焼けるようになり、BBQの時間が楽しくなりました。
皆さんもぜひ、次回のBBQでチャレンジしてみてください。