夏はアウトドアのアクティビティが盛んになる季節。暑い中での登山やキャンプなどでは、水分補給に気をつけたいのはもちろん、ケガにも注意が必要だ。
ニチバンのオンラインテーピングセミナー
アウトドア好きなら学んでおいて損はしないであろう「テーピング」の知識。登山やキャンプなど、普段とは違うデコボコした道ではケガをしやすくなってしまう。そんなケガの予防や再発防止、また“万が一”の時の応急処置にも役に立つのがテーピングだ。
ニチバンでは「2022年度ニチバン バトルウィン テーピングセミナー」をオンラインで開催。これからテーピングを学びたい人や、テーピング初心者に向けた実技形式のセミナーである。内容はテーピングの基礎知識の他、足関節のテーピングや足首のセルフテーピング、足裏のテーピングを実際にテープを使って学んでいく。
ニチバンのセミナー申込ページから申し込むと、テーピングテープやテキストを含む教材セットの他、オンラインセミナーのURLが送られてくる。次回の開催は2022年9月25日だ。(2022年8月22日現在)
ニチバンセミナー申込ページ(https://www.nichiban.co.jp/learn_enjoy/taping_seminar/)
そもそもテーピングの目的とは?
2022年7月24日に開催された今年の第1回のオンラインセミナーでは、アスレティック・トレーナーである並木磨去光(なみき まさみつ)氏による講義が行なわれた。
テーピングの目的は主に下記の4つだ。
- ケガの防止
- 再発防止
- 応急処置
- 治療処置・リハビリテーション
例えば、ゆるみがある関節にあらかじめテーピングし動きを制限することで、ケガの防止に備えられたり、以前ケガをした部分には補強をすることで、再発防止につなげられる。また、1度ケガをすると、「またケガをするのではないか」という不安が生まれ、本来持っている力を十分に発揮できなくなる場合もあるという。そんな部分にテーピングをすることで、心理的な安心感が持て、動かすことへの不安が緩和されることもあるんだとか。また、足の疲れの予防などにも効果があるとのこと。
アウトドアにも活用できるテーピングのやり方2つ!
ここではオンラインセミナーでも公開されている、ふたつのテーピングのやり方をご紹介したい。まずひとつ目は「足首のサポートのセルフテーピング」だ。足首を捻挫しがちな方や足首に古傷がある方にオススメとのこと。
「足首のサポートのセルフテーピング」
使うのは青色が印象的な「バトルウィンWグリップ」。テーピングとアンダーラップ(※)の両方の機能を備えたテープだという。肌にはつかず、テープ同士がくっつく(自着する)ので体毛の濃い人や肌の弱い人も使いやすい。
※アンダーラップとは体毛のある部分やテープによるカブレなどを防止する、テーピングを巻く前に肌に直に巻くテープ
巻き方
- 足首は90度にキープしてテーピングを始める。
- まずは足の甲の小指側からスタートし、やや引っ張りながら2周くらいする。
- 足の甲を2周した後はテープを引き上げながら足首を1周。
- 前面で8の字を描くように足の裏を持ってきて1周したら、その流れで足首も1周。
- そこからかかとを包むように巻き(「ヒールロック」と呼ばれる)、反対側からも同様にかかとを包むように巻く。
- その後は足首から上に巻き上げる。
- 内側でテープを切ったら完成。
ポイント
ふくらはぎまで巻き上げてしまうと、足がつる原因になるとのこと。それよりも下部で巻き終えるように。
「バトルウィンWグリップ」は想像していたテーピングテープとは違い、感触はまるで包帯のよう。「これで巻けるの?」と始めた時は不安になるが、巻き始めるとすぐにテープの自着性が発揮されピッタリと巻くことができる。薄くて通気性も高いので、夏でも蒸れにくそうだ。
「足の疲れ予防〜アーチアップ〜」
続いてご紹介するのは足の疲れを予防する巻き方。登山やハイキングなど、長時間歩く時に活用できそうだ。使ったのは「バトルウィンセラポアテープ撥水(キネシオロジーテープ)」。
巻き方
- 小指側からかかとを回り、親指側へ巻く分のテープを測っておく。
- ざっくり巻きつけたものより少し短めに切る。
- 小指側からかかとへ引っ張りながら巻き、親指側まで巻く。
- テープを2.5マスくらいに切ったものを3本用意する。
- 1本目を強く引っ張りながら、かかとにかからないように貼る。
- 続いて2本目を1本目の少し上に3分の1ほど重ねて同様に貼る。
- 3本目はその上を母趾球にかからないように貼る。
- 最後は巻いたテープが剥がれないようにするため、親指側からかかとを通って小指側までぐるっと巻く。
- 完成。
ポイント
立った時に足の裏が、サポートされて上がっている感じがしたらOKとのこと。
「バトルウィンセラポアテープ撥水」は、撥水性能が特に高く、家事など水を使う場面にも適したテーピングテープとのこと。「足の疲れ予防〜アーチアップ〜」は、土踏まずが普段よりも持ち上げられている感覚になり、地面に触れた際のクッション的な機能が高まっていて、確かに疲れにくそうだ。扁平足の方やアーチが少ない方は、長い歩行が予測される日に試してみてはいかがだろうか?
“正しい巻き方”を学んで欲しい!
しかし、巻き方には様々な注意が必要である。例えば、テープにシワができてしまうと、それによる摩擦で皮膚を傷つけてしまうこともあるという。ニチバンのセミナーでは、正しいスポーツテーピングの巻き方を実技とともに教えてくれる。目的によって適したテープも違うため、「どんな目的にどんなテープが効果的か」といった実践的な内容も学べる。
どのような方々が受講しているのか並木氏に聞いたところ、「養護教諭や保健室の先生、部活のマネージャー、柔道整復師や理学療法士、看護師、トレーナーを目指している人などが多い」という。
並木氏によるとテーピングは“巻き方”がしっかりしていることで、テープ本来の性能が発揮されるという。「ニチバンのテープは少し高いけれど、本当に質が良い」と言う並木氏。しかし、巻き方が悪いとテープの本領が発揮されないため、ぜひ正しい巻き方を学んでから使って欲しいとのこと。
アウトドア好きやスポーツ好きなら知っておいて損はないテーピングの知識。この機会にしっかりと学んでみるのはいかがだろうか?
2022年度ニチバン バトルウィン テーピングセミナー
【開催要項】
・時間:各回 9:00~12:30
・定員:30 名(各回、先着順)
・受講料:5,500円(税込)※受講費、教材費含む
・受講資格:中学生以上
【開催日程】
第1回:2022年7月24日(日)終了
第2回:2022年8月21日(日)終了
第3回:2022年9月25日(日)
第4回:2022年10月23日(日)
※内容はすべて同じです
【申し込み方法】
ニチバンのセミナー申込ページ:https://www.nichiban.co.jp/learn_enjoy/taping_seminar/
コンテンポラリーダンサーやヨガインストラクターもしているライター。ドイツに2年、アメリカに10年ほど住み、帰国。海、山、温泉、アウトドア全般とコーヒーが大好き。