ピクニックだから、テントもいらない。寝袋もいらない。ライトもいらない。
大きなグリルで気合いいれて料理とかしない。
ストイックな気持ちはいったん置いといて、太陽を浴びて、風を感じてリラックスした気持ちで、ただひたすらボーっとしたい。
そんな感じで、いざ、「春風ピクニック」へ。
こちらは山陽製紙(TEL: 072-482-7201)が作っている、「crep」という素敵なピクニックラグ。
工業用のクレープ紙という丈夫な紙でできている。セメント袋の口縫い用テープや電線類を包装する紙として使われてきた素材で、独特のシワがあって、強度と耐水性を兼ね備えた高機能再生紙なのだ。
裏面には、ポリエチレンラミネート加工がされていて、ぬれた地面に敷いても、水がしみこまない。表面も撥水加工済みなので、飲み物なんかをこぼしても、シミになりにくい。価格は648円から。
パパッと広げると、あっという間に準備完了だ。
4隅のリングに、ペグや小枝を打ち込もう。これで風が吹いても、シートが飛びにくくなるからね。
まずはコーヒーを淹れて一服。ゆっくりいきましょう。
小腹が減ってきたので、ちょっとだけこだわってベーコンと野菜を焼いて、ベーグルにはさんでみた。でもそれだけ。がんばらない。
そして、ピクニックの遊びといえば「トランプ」!
アメリカの代表的なトランプ「BICYCLE」と「Bee」。カジノ賭博や、マジシャンにもよく使われる本物のプライングカードだ。
フリスビーとかバドミントンでキャハキャハしたい気持ちもあるけど、今回は女子がいないし(たまたまですよ!)、男はだまって座ってトランプって、昔から決まってるわけで。
やっぱり、勝負がバシバシと決まっていくポーカーでしょ。飽きないくらいの短期決戦がいい。
でもって、久しぶりにポーカーやってみたわけなんだけど、がんばってもツーペアくらいしかできん。ロイヤルストレート〜なんてできない。だれかコツを教えてください…。
b*p General Storeの編集チームの、春風ピクニック。「たまたま」男子3人だけど、ふだんはちゃんと女子もいるんですよ。ポーカーはKさん(左)が一番強い。
日光浴って「がん予防」にもいいらしいよ
先日、国立がん研究センターの最新の調査結果として、「血中ビタミンD濃度の上昇はがん罹患リスク低下と関連」というニュースが届いた。
毎日新聞2018年3月8日「ビタミンDがんリスク減 がんセンター発表」
ビタミンDは、がんのリスク低減に効果あり。で、ビタミンDっていうやつは、日光浴をすると体内で増える。
つまり、ビタミンDを増やすピクニックは、健康にもよいみたいなのだ。
楽しくって、健康にもいいなんて、最高だね!
「近いうちにキャンプ行こう」「ちゃんといいところに行こう」なんて思っていても、そのタイミングはなかなか訪れないもの。だから、思いつきで、いますぐ行こう。
「そうだ、今からピクニックに行こう」というノリが大事なのだ!
オーガニック料理の母、アリス・ウォータース流「ピクニックのコツ」
アメリカ西海岸の町バークレーにあるレストラン『シェ・パニース』のオーナーであり、“オーガニック料理の母”として世界的に有名なアリス・ウォータースさんは、著書『アート オブ シンプルフード』の冒頭で、「食べる」ということについて次のように提案しています。
Eat locally and sustainably.
(地元の食材を、持続可能的なやり方で食べましょう)
Eat seasonally.
(旬のものを食べましょう)
Shop at farmers’ markets.
(ファーマーズ・マーケットや農家の直売所で買い物をしましょう)
Plant a garden.
(庭に食べられるものを植えましょう)
Conserve, compost, and recycle.
(食材を大切に使い、生ゴミや堆肥にし、リサイクルに努めましょう)
Cook together.
(みんなで一緒に料理をしましょう)
Eat together.
(みんなで一緒に食べましょう)
Remember food is precious.
(食べものは尊いということを忘れずに)
「私はオーガニック派ではないよ!」という人でも、この8箇条には、共感するのではないでしょうか。日本人だって、昔はみんな、こんなふうに食べていたわけですし、「食べる」っていうことは、「生きる基本」なのだから。
アリスさんがいうように、できるだけ食べる時間を大切にして、ともに料理し、ともに食べ、楽しむというふうにしたほうが、生活がよい感じになるんじゃないかって思うのですよ。
だからこそ、「ピクニックしようよ!」というわけです。
Cook together(みんなで一緒に料理をしましょう)
Eat together(みんなで一緒に食べましょう)
Eat seasonally(旬のものを食べましょう)
これこそ、ぼくらが「春風ピクニック」でめざすものでした。
アリスさんは、前掲書の冒頭付近に、「ピクニック」という一項目を設けています。そのなかで、ピクニックの魅力について、「近所の公園、森や海辺など、野外に行くと食欲が増して食事がいつもよりおいしくなる」と述べています。
その上で、「ピクニックのコツ」を次のように語ります。
《ピクニックを盛り上げるコツは、本物の皿に盛り付けることです。
とても割れやすかったり、大切なものは別として、ほとんどの食器はピクニックに持ち出せます。
大きく広げた色鮮やかな布の上に、食べ物が美しく盛り付けられた器やお皿が並んでいるのは、
ケータリング用の紙箱のまま出すのとは見た目にも全然違います。
私は、紙やプラスチックではなく、何度も使える普通の食器に盛りつけるのが好きです。
楽しくて実用的なブリキの皿やカップ、数が揃わなくなった小さめのガラス製のタンブラーなどは、
ワイン、水、レモネード、あるいはお茶のどれにも使えます。》
――アリス・ウォータース著『アート オブ シンプルフード』(小学館刊)より
なるほどなぁ。とてつもなく簡単なことですね。いつも家で使っている、ごくふつうの食器を持ち出すだけで、ただの花見も、公園で食べる弁当も、素敵なピクニックになるよ! ってわけです。
実際、アリスさんの本で紹介されている料理は、どれも難しくありません。少ない材料で、旬の食材を使って、ささっと料理する。まぜるだけのサラダとか、ローストするだけの肉や魚などもあります。パンの作り方も、とても単純なやり方から紹介してあります。
大切なのは、シンプルに食を楽しむこと。
シンプルに暮らし、シンプルに生きることです。
そして、これこそ、ピクニックの真髄ではないでしょうか?
b*pピクニック部のもちものリスト
おしまいに、ぼくらが春風ピクニックに持って行ってよかったものをご紹介します。
Iwatani/マーベラス2
トップカバーやバーナーを囲う風防が、風をガードしてくれる。うれしい外仕様なのだ。
ハニーウェア/ミルクパン
外は意外と冷える。カフェオレやココアなんて、なかなかうまいんだなぁ。コーヒーのお湯も、こいつでわかせるし、スープだって温められる。とっても、ちょうどいいサイズ。
OPINEL/ステンレススチールフォールディングナイフ
食材を切ったり、木を削ったり。用途を選ばない万能型なので、まずナイフはコチラから。
Kermit Chair/カーミットチェア
車で行くのなら、イスをもっていくっていうのも優雅だ。分解してコンパクトにできるので持ち運びに便利。ピクニックのときはロースタイルがいいよね。
CHARI&CO/THE LONG NOSE TOTE BAG
なんでも放り込めるトートバッグが便利。なんとなく、がんばってない感じがして、雰囲気的にも合っているかと。
ワインオープナー/FD STYLE
おいしいいナチュラルワイン持ってきたよ…、あっ、ワインオープナー忘れた! ってこと、よくありがちなので要注意。このワインオープナーだと、コルクを真っ直ぐ抜ける。新潟の職人技術が込められたキッチンツール。
ポップコーンメーカーとポップ用コーン
アウトドアの聖地、ポートランドの「snow peak store」で見つけた、たき火専用のポップコーンメーカー。コーンは近所の道の駅で購入。
春風を浴びて、みんなで作り、みんなで食べる。
ああ、春ってやつは、なんてすばらしい季節であることか。
こういう季節はもう、外ですごすだけで、ほんとうに最高ですね。
みなさんも、どうぞ素敵なピクニックを〜!