ここでは、コスパに優れた化学繊維(以下化繊)の寝袋で、信頼できるアウトドアメーカーのものを紹介します。夏キャンプでの使用、もしくは春秋のプラス1枚としてぜひ活用してくださいね。
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これから始める人にぜひ読んでほしい「失敗しない寝袋選び」を解説
これからキャンプを始めるビギナーさんにとって、道具選びは至難の業でしょう。「何から買えばいいのかわからない」と、悩む人も少なくないはず。どんなにキャンプ慣れしている人や、有名なアウトドアズマンだって、みんな初めはそうなんです。なので、ポイントは“無理して高いものを揃えず”“ちょうど良いものから買う”のが大事だと、BE-PAL編集部は考えます。
とはいえ、買った後に後悔しないためには“最低限の目利き”も重要。通販サイトでは聞いたことがないブランドが超格安で売っていますが、それらはまず避けるべきです。アウトドアショップや、BE-PALで出てくるようなアウトドアメーカーのものを選びましょう。これだけで、最低限の目利き(失敗しない買い物)になります。
「ちょうど良いもの」を選ぼう!
アウトドアメーカーにはビギナー向けの安い寝袋が用意されている
アウトドアメーカーには、テントも寝袋もマットも、ビギナー向けのラインが用意されています。それらの製品は価格が抑えられており、最初の一歩が踏み出しやすい内容になっています。
もちろん、高スペックで見た目もグッドなわけではありませんが、年に1、2回キャンプに行く程度であれば、最初こそ“安くてそれなりに使えるもの”を選んでもOK。ただ、冒頭でも書きましたが、安いものほど寒さに弱いので、夏用もしくは春秋のプラス1枚として考えてください。これだけで冬キャンプに行くのは絶対に避けましょう。
寝袋は価格差が大きいのはナンデ?
安いもので1万円以下、高いものだと10万円手前ぐらいのクラスになります。それほど大きな価格差がある寝袋ですが、高いモデルと安いモデルの大きな違いはズバリ素材です。
総じて高いモデルは中綿にダウンを使用しています。ハイスペックなものほどダウン含有量が多く、高品質です。また、生地や構造そのものが寝心地の良さに直結しています。
一方、安いモデルは化学繊維がメインです。コストを追求するほどシンプルな形状になります。寝袋の適用温度にもよりますが、夏用であればタオルケットぐらいの感覚で使えます。また、洗濯機で丸洗いできるなど、メンテナンスが容易です。
ビギナー向けモデルの特徴「初めての寝袋はこう選ぶ」
寝袋の選び方
まずは基本。マミー型か封筒型かの形で選ぶ
寝袋はマミー型と封筒型の2種類に分けられます。マミー型はその名の通り、ミイラのような形状をしており、体に密着しやすいことが特徴です。
封筒型は長方形の形状をしており、ファスナーを全開にすることで掛け布団のように使えます。同じ寝袋を連結させることができるモデルがあるなど、使い勝手の良さが特徴です。
ビギナー用の寝袋はほぼ化繊
前述のように、寝袋の素材は化繊かダウンです。安い寝袋には化繊が使われていることがほとんどですが、必ずしも化学繊維が劣っているわけではありません。キャンプ慣れしている人や、BE-PALで活躍しているアウトドアズマンの多くが、ダウンと化繊の両方を使い分けています。
化学繊維は洗濯がしやすく、水に強いことが特徴です。そのため、暑くて汗をかくような夏時季はやっぱり化繊。夏山登山での雨対策として化繊を選ぶという人も。
化繊の中でどのモデル(ランク)を選べばいいのか
モデルによって使用に適した気温が異なります。アウトドアショップで実際に寝袋を見たり、メーカーのサイトで商品スペックをチェックしたりすると、『快適使用温度』と『限界使用温度』が記載されているのがわかります。ここがポイントです。
快適使用温度とは“その温度帯であれば快適に寝られる”基準となる温度のことです。限界使用温度は“寝袋を使って寝られるギリギリの温度帯”を指します。限界使用温度を下回る環境下での使用は避けましょう。
最初の寝袋選びであれば、快適使用温度に合わせて選ぶことがおすすめします。夏向け>3シーズン用>4シーズン用とあり、大きさも価格も対応シーズンが増えるほど高くなります。なお、化繊の4シーズン用は生地にフリース(起毛)を用いているものも。暖かさと大きさはトレードオフなので、オートキャンプで積んで持っていけるサイズかどうか、きちんとチェックしましょう。
アウトドアメーカーのビギナー向け寝袋「マミー型の安くておすすめ」はコレ
コールマン「コンパクトコルネット/LO」
手足が出せるようになっており、着たまま移動ができるマミー型の寝袋です。使用下限温度は0℃以上。
その形状から、キャンプでの防寒着としても機能するので、就寝時以外にも使い道があって便利です。価格も1万円を切っているのでコスパが高いといえます。
ファスナーは中央に付いているため着脱も楽。丸洗いOKで、手入れもしやすくなっています。
Coleman(コールマン) コンパクトコルネット/L0
Snugpak「マリナー マミー ライトジップ」
快適外気温度は-2℃、下限外気温度は-7℃と化繊の中では高いスペックです。
中綿にシリコン処理を施し、化学繊維『Isofibre』が使われていることで、熱を逃がさず体を温めてくれます。Isofibreは展開時の膨張力にも優れています。
丸洗いができるのでメンテナンスのも魅力。価格は1万円以下とコスパの良さも光ります。
Snugpak(スナグパック) マリナー マミー ライトジップ
ogawa「コンパクトシュラフUL」
重量は約540gで、収納時は500mlのペットボトル2本分のサイズと、雨具よりも小さくできることが特徴の寝袋です。夏のバックパックや徒歩&バイクキャンプをする人におすすめです。
中綿にはマイクロファイバー「SILCFIL」を採用しており、軽量性と保温性を両立しています。ファスナーは2つ付いており、下からでも上からでも開けられます。ブランケットやシーツ代わりにも使えるので便利です。適用温度は15℃~。
ogawa(オガワ) コンパクトシュラフUL
アウトドアメーカーのビギナー向け寝袋「封筒型の安くておすすめ」はコレ
モンベル「ファミリーバッグ #7」
キャンプや車中泊で活躍する寝袋です。濡れても素早く保温力を回復するホローファイバーを採用しており、速乾性にも優れているので、多少の結露があっても安心。ホローファイバーは保水しないポリエステル繊維のことで、洗濯もできるので手入れもしやすくなっています。
ファスナーを全開にすることで、ブランケットとして使用できたり、同モデルを連結してひとつの大きな寝袋として使ったりもできます。快適使用温度は13℃~。
mont-bell(モンベル) ファミリーバッグ #7
キャプテンスタッグ「キャンプアウト 洗えるクッションシュラフ」
収納時はクッションとして使えるユニークな寝袋です。中綿に使われているのは、速乾ウルトラファインファイバーと呼ばれる繊維。速乾性に優れており洗濯機で洗えます。使用温度の目安は12℃~。クッションカバー兼収納袋はコットン100%でできているため、肌触りも申し分ありません。
価格も約6,000円と、アウトドアメーカーの入門モデルとしては最安値クラス。落ち着いたイエローとオリーブカラーの組み合わせはアウトドアシーンのワンポイントになり、テントにも馴染みます。
キャプテンスタッグ キャンプアウト 洗えるクッションシュラフ
ロゴス「バルキーフリースセパレートシュラフ」
ロゴスランド柄をあしらった、フリース素材のシュラフです。フリース素材はポリエステルを起毛させており、柔らかい肌触りを実現しています。足元はフルオープンにできるので、温度調節もしやすいでしょう。
夏場は単独で、少し寒い時季はインナーシュラフとしても活躍します。ファスナーを全開にすると、上下で分けることもでき、ひざ掛けとして使うのもおすすめです。
洗濯機で丸洗い可能で、お手入れもしやすくなっています。総重量も約820gと比較的軽量です。
LOGOS(ロゴス) バルキーフリースセパレートシュラフ
イスカ「シエスタ」
封筒型ではあるものの、首元のドローコードで調節が可能な寝袋です。ロールイン収納で収納袋も30×45×32cmと大きく、誰でも簡単に収納できるようになっています。
また、裏地は起毛で肌触りが良いのもポイントです。かみこみ防止ファスナーを採用しているので使用時のストレスも軽減されるでしょう。価格は約6,000円と手を出しやすいラインとして人気です。
ISUKA(イスカ) シエスタ
まとめ
キャンプ道具を揃えるにあたり、多くの人がテントやタープ、ファニチャーなどから揃え、寝袋やマットが後回しになります。なので「これでいいかな」と妥協する人もちらほら。キャンプに慣れていくにつれて寒いシーズンでも行くようになり、高スペックの寝袋に買い替える人が多いのも事実です。体感してこそ「このクラスが必要」と分かるわけですから。
とはいえ、いきなり高スペックなのも敷居が高いので、最初は夏のキャンプでお試し程度にお手軽な製品を選び、自分のキャンプスタイルに合わせて変化していくのがポイントです。
アウトドアショップで販売されている、もしくはBE-PALでも目にするアウトドアメーカーのものを選ぶようにしましょう。