秋の夜長は焚き火にかぎる!せっかく焚き火を楽しむなら、天然素材の着火材で着火自体も楽しむのはいかがでしょうか?
特にソロキャンプでは、プリミティブな着火を楽しむ方が増えています。天然素材の着火材は、杉の葉、ガマの穂、イネ科の枯れ草、ファットウッド…などなどたくさんあれど、なんといっても最強なのはシラカバ(正式にはシラカンバですが、耳慣れがよいのでシラカバと呼ばれることが多い)の樹皮です。今回は、シラカバの樹皮を着火材に使用するための仕込み方法と使い方を紹介します。
シラカバの樹皮ってそもそも着火材としてどうなの?
シラカバは、カバノキ科の樹皮が白くで黒い模様が入っているのが特徴の木。本州では福井や岐阜あたりよりも北で標高1,00mあたりの所に生息しているので、山登りの際は標高1,000mを越えた目印としても活用されます。一方北海道では札幌市内に普通に生息している木となっていて、生活圏に普通に存在しているような存在です。
この樹皮が非常に優秀で、まるで灯油を染み込ませた新聞紙のごとくよく燃えて、さらにマッチよりも長持ちするので着火には最適というわけです。この樹皮がパチパチといいながら燃える様子を眺めるだけでも焚き火感が高まって、単純に楽しいのです!
シラカバの樹皮の仕込み方法
1:シラカバの樹皮を入手する
本州では高原のキャンプ場などにシラカバの木があるので、倒木などを見つけたらキャンプ場や土地の人から許可をもらって樹皮の採取をおこなおう。樹皮を剥がすこと自体は簡単で、だれでも力が無くても集めることができます。
また、時期がいいと地面にベロッと向けた樹皮が落ちていることもあります。
※決して無断で採取しないように!
2:採取した樹皮を乾燥させる
事前に汚れが酷い場合は水などで洗い流し、汚れがなければそのまま洗濯乾燥用のネットなどを活用して、採取したシラカバの樹皮をしっかりと干します。この作業が一番大切で、いざ使うぞ!という時にしっかりと着火材の役目を果たしてくれるかどうかが決まってきます。
3:樹皮の表面を剥がす
しっかりと乾燥させたシラカバの樹皮から、樹皮の表面の一番薄くて白が綺麗な部分を剥がします。乾燥したシラカバの樹皮はミルフィーユ状になっていて、この剥がし作業が異様に気持ちよい!
一番白い表面部分が一番よく着火できて、中の方の層になるにつれて着火力は若干ですが劣ってきます。また、薄ければ薄いほど着火に向いた素材になります。面倒なときは、この作業はカットしてキャンプ場でやるのもまた風情があって面白いです。
4:ジッパー付きバッグで保管する
樹皮の準備が出来たら、湿気から守るためにジッパー付きの袋で保管します。あとはキャンプに連れ出すのを楽しみに眺めるのみです。
シラカバ樹皮の使用方法
1:シラカバ樹皮をほどよいサイズに裂く
シラカバ樹皮を自分のお好みの太さに裂く。ファイヤースターターを使う場合は、薄めの樹皮は5mm程度がベストで、厚めの樹皮はそれよりもさらに細めにすると着火材としては優秀。火力アップやライターやマッチを使う場合はもっと少し太い幅でも問題ありません。
2:組みあげる
すぐに着火できる薄手のシラカバ樹皮は下の方に多めに置き、その上に厚手の樹皮を積んでいくと薪への火移りがスムーズにできます。
3:着火
準備が出来たら一気に着火!シラカバ樹皮に火が付いたら細い薪からゆっくりと組んでいけば楽しい焚き火タイムの始まりです。
シラカバの樹皮は着火材には最高!というのを知っている方はきっと多いと思います。初めての人も、久しぶりの人も、じっくりと仕込みをしたシラカバ樹皮で焚き火を楽しんでみてください。