健康志向の高まりから豆乳やアーモンドミルクなど、プラントベースミルクの人気が高まっています。酪農における温室効果ガス排出量を削減できればと、プラントベースミルクを選ぶ人もいるようです。地球の資源に必要以上の負担をかけず人にも地球にもやさしいサステナブルなミルクを生み出したいという思いから誕生したのがオーツミルクブランド「OATLY(オートリー)」です。日本では、2つのフレーバーが発売になりました。
オーツミルクのパイオニア「オートリー」とは
スウェーデン発のオーツミルクブランド「オートリー」は、世界で初めてオーツミルクを開発した研究者が創業したオーツミルク業界のパイオニア的なブランドです。現在では、欧米諸国やアジアをはじめ、世界20か国以上で展開されています。オーツミルクとオーツミルクを原材料としたプロダクトのみを作り続けるオーツ麦一筋のオートリー。並行輸入で購入したことがある人もいらっしゃると思いますが、満を持しての日本本格上陸です。
植物性ミルクが世界的に広く認知される前からオーツミルクの可能性に着目し、プロダクトへのこだわりはもちろん、クリエイティブチームによるユーモアを交えたコミュニケーションも幅広い層から関心を集めています。パッケージもポップで、つい手にとりたくなります。では、なぜオーツ麦に早くから着目したのか。それは、たんぱく質や脂肪、炭水化物などバランスの取れた栄養素のほか、飲み物や食事など多くのものに使うことができます。また、水溶性食物繊維βグルカンがコレステロール値の上昇を抑えて腹持ちがいいと、食品としてうれしいポイントが多かったからです。豆乳やアーモンドミルクなど、ほかの原材料のものは一切取り扱わないほどのこだわりぶりです。
こだわりの独自製法
オートリーは、スウェーデンの中でも環境都市として有名なマルメ市で誕生したブランドらしく、「少ない環境負荷で、多くの栄養と美味しさを届ける」ことをミッションに掲げています。すべての工程がサステナブルで、余分なものは添加しません。酵素によりでんぷんを分解し甘みを引き出します。菜種油、カルシウム、ビタミンなどの成分を追加し、栄養素をパワーアップします。保存期間を長く保つために加熱処理を行なうことで、安定剤などを使わずに常温で9か月の保存が可能です。また、製造過程で出る麦の廃棄物を再利用することやパッケージに使用する素材をリサイクル素材にこだわるなど、サーキュラーエコノミーを実現しています。パッケージデザインも目を引きますが、驚いたのが250mLのパッケージに付属しているストローです。
外出先でも手軽に飲むことができるサイズで、一般的にはプラスチックのストローが付属していますが、「it’s paper!」と書かれています。ストローのパッケージが紙製だけでなく、中のストローも紙でできています。
ジャバラがついていて、自由に折り曲げることもできます。口に当てたときの感触は確かに違いますが、違和感なくのむことができました。パッケージの87%が再利用可能なもので作られ、1Lパックのキャップは、植物由来のプラスチックが採用されています。
日本に上陸した2つのフレーバー
今回、日本で発売されたのが、オーツミルク オリジナルとチョコレート味の2種類。オーツミルクは、特有の香りがあり苦手な人もいるかもしれませんが、くせのない自然な麦の甘みとコクがありました。牛乳が苦手な筆者ですが、これはおいしくいただけました。砂糖不使用で食物繊維、ビタミンD2、B2、B12、カルシウムが豊富で栄養バランス抜群。朝食のシリアルや運動後のプロテイン、お菓子の材料やお料理にも活用できます。ヴィーガンメニュー作りにおすすめです。豆乳に甘酒とプロテインをプラスして朝食代わりにすることもある筆者ですが、このオリジナルフレーバーのほうが豆乳よりも飲みやすかったです。
チョコレートフレーバーのオーツミルクは、甘さがまろやかで、ちょっと休憩したいときにほっとできました。冷やして飲みましたが、ホットにするのもおすすめだそう。使用されているカカオは、生産者の支援、自然保護、児童労働の撲滅に向け活動する「ココアホライズン団体」の認証を取得したものだけを使用しています。
簡単アレンジレシピ
そのまま飲んでもおいしいですが、発表会ではオーツミルクを使ったメニューも試食しました。ブラウニーなど、バターや牛乳を使っていないにもかかわらず、コクがありました。なかでも、キャンプでも手軽に作ることができるおすすめがオーバーナイトオーツです。
オーバーナイトオーツ
【材料】
オートミール 40g
オーツミルク オリジナル 100mL
トッピング ラズベリー1個
メープルシロップ 少々
カカオニブ 少々
【作り方】
1.オートミールにオーツミルクを加え、一晩おく。
2.器に盛り付けてトッピングを飾る。
オート麦たっぷりの朝食になります。オートミールが柔らかく、カカオニブの食感がアクセントになっていました。
キャンプならジャーのままトッピングしてもいいですね。器に盛り付けるとシェアもできるので、取り分けてトッピングしました。
トッピングレシピにこだわらず、家にあったフルーツでアレンジしてみました。今回は、ぶどう(ベリーA)をトッピング。夕食後に準備しておくと、翌朝おいしく食べられますね。
オートリーでは、オーツミルク以外にもヨーグルトやアイスクリームなど、さまざまなヘルシーな製品を作っています。今後、オーツミルクのほかのフードも日本で発売されるのを待ちながら、オーツミルクのアレンジを楽しもうと思います。
OATLY(オートリー)
https://www.oatly.com/ ※英語のみ
取扱店舗:ナチュラルローソン(一部店舗除く)/Amazon/ヨドバシ.comなど、首都圏を中心としたスーパーマーケット、コンビニエンスストア及びオンライン