「肉がないと、なんか盛り上がらない、物足りない」と思う人は多いのではないでしょうか。アウトドア界には、そんな肉中心主義がまん延しているようですが、その風潮に一石を投じるべく、蓮池陽子さんがこんなスープを考えてくれました。「みそきのこしゃぶしゃぶ(スープ)」です。
きのこ狩りをこよなく愛する陽子さんらしく、具はきのこだけ。きのこ狩りでたくさんきのこがとれたときの料理ですが、秋に田舎に行けば、新鮮なきのこがたくさん手に入るので、買ったきのこでも良いでしょう。
作り方は簡単。手で裂いたきのこを煮立てた昆布出汁に入れるだけ。「昆布は上質な羅臼昆布を使用しています。羅臼昆布のグルタミン酸でうまみが増します。それと、きのこのしっかりとした歯ごたえを楽しむためには、煮すぎないのがコツです」と陽子さん。まさにきのこのしゃぶしゃぶです。
4種のきのこを入れているので、相乗効果で単一のきのこよりずっとうま味が増す感じがします。また、それぞれのきのこを食 べれば、味の違いも感じられます。なおかつ、みそダレとすだちのおかげで飽きずに食べられます。醤油だとシャープすぎてきのことぶつかってしまう。やはりここはみその包容力で正解だと思います。
さて、こうしてきのこをメインで食べると、きのこの動物的ともいえる濃厚な味に驚かされます。ひと口食べれば、もう肉のことは忘れているはず。低カロリーでヘルシーだから、いくらでもおかわりしてください。
みそ大好き、アウトドア大好きの蓮池陽子さんによる「ソトみそスープ」は、Facebookの「みそパル」でも月に4回公開中です。その中から厳選したメニューを『BE-PAL』本誌奇数月発売号(次回は11月9日発売の12月号)でも紹介しています。こちらもお楽しみください。
【陽子さんのソトみそスープ 第14回 みそきのこしゃぶしゃぶ(スープ)】
材料(3~4人分)
・きのこ3~4種…400g(舞茸だとすべてが舞茸味になってしまうため、舞茸以外が望ましい)
・昆布…10cm角ぐらい
・酒…大さじ2
・水…800mlほど
・みそ…大さじ2
・すだち…適量
作り方
1、鍋に昆布と水、酒を入れて弱火にかけ、出汁を取る。きのこは石づきを取り除き、大きめにほぐす。
2、出汁を火にかけ、ふつふつしてきたらきのこを加える。みそを小さめの器に入れ、出汁大さじ1〜で溶きのばし、タレにする。
3、きのこに火が通ったら、すだち、みそダレをかけてどうぞ。
協力:みそ健康づくり委員会