便利なアイデアが凝縮!クッカーに入る多機能“かまど”
ソロキャンプブームとともに続々と新製品が生まれ、ひとつのカテゴリーとしてすっかり定着した、小型の焚き火台。
携帯性にすぐれ、取り扱いが容易で、後処理も簡単であるといった魅力があります。
今回、実際に使ってみたのは、尾上製作所から発売された「ミニかまど」。単に焚き火を楽しむだけでなく、料理での使用を強く意識して作られたことがわかるアイテムです。
尾上製作所はキャンプ・バーベキューなどのレジャー用品や、日用品などを多く取り扱っているメーカー。
このミニかまどのように、独創的でありつつ、本当に使える実用的な製品がそろっています。
使用時のサイズは、直径12.5×高さ11.5cm。収納時のサイズは直径12.5×高さ6.5cm。クッカーに難なく入る大きさで、どこへでも気軽に持って行けるのが素晴らしいところ。
しかし本体がコンパクトであることは、ミニかまどがもつ特徴のあくまで一部です。いちど使ってみると「なるほど!」と感嘆するほどのアイディアが詰め込まれています。
焚き火のスタイルに変形!パーツの使い分けが面白い
ミニかまどの本当の強みは、使用する調理器具や熱源にあわせて、本体とゴトクの組みあわせ方を変えられること。
そして「今はどの形態が最適だろうか?」と考える余地が残されている点にも、面白さがあると感じました。
やはり、もっとも遊び心を刺激する使い方は、焚き火のスタイル。
ミニかまど本体が小さいだけに、細い枝や薪から発生する炎でも、物足りなさを感じません。小さめのスキレットなどを使って料理をすれば、焚き火料理の楽しさを存分に味わえます。
ただし、 焚き火で使用する場合、ミニかまどの底部が高温になります。地面との隙間がないため、芝生などに直接置いての使用は禁物です。
アルコールストーブのゴトク兼風防としても優秀
アルコールストーブのゴトクとして使える点も、魅力的なところです。同時に風防としての効果も得られ、アルコールストーブの弱点を補いつつ効率的な加熱を実現してくれます。
アルコールストーブ用のゴトク・風防はさまざまな製品がありますが、 ミニかまどはかなり使い勝手がよいと感じました。理由は3つあります。
1つ目は、十分な大きさのゴトクをを備えていること。2つ目は、本体がコンパクトでありつつも、安定感を失わない程度の幅があること。
そして3つ目が、アルコールストーブからゴトクまで適度な間隔があり、炎の温度が高い部分を利用して加熱できること。
サイズと機能性の両面から見て「アルコールストーブ専用として持っておいてもいい」と感じるほど、よくできています。
ちょっとした料理には固形燃料で対応
簡単な料理を手早く作りたいとき、あるいは単にお湯を沸かしたいときなどは、固形燃料の使用がお手軽です。
ゴトクを内側に向けてセットするとシェラカップのような小さな調理器具を乗せられ、外側に向けてセットすると大きめのクッカーでも安定した状態で使用できます。
さらに、固形燃料が調理器具の底に接触しないよう、受け皿の高さを調整できるという徹底っぷり。
固形燃料であれば卓上でも使用でき、肌寒い季節にピッタリなひとり鍋を楽しめます。
ミニかまどで遊びの幅が広がる
クッカーに収まるほどのコンパクトさと、いくつもの熱源に対応する汎用性の高さが強みのミニかまど。
重量も300gと軽く、ガスバーナーの故障や燃料切れに備え、念のため携帯する道具としても役立ってくれそうです。
そして使用者の遊び心を刺激してくれるのも、ミニかまどの魅力的な部分だと感じました。
落ちている小枝を集めて燃やし、どこかから汲んできた湧き水でコーヒーでも作りたくなる。あえて時間をかけて、手間のかかることをしたくなる。
そんな、自由に遊ばせてくれる懐の深さにやられました。ミニかまど、見た目以上にスゴい奴です。
尾上製作所 ミニかまど
使用時サイズ:125mm×125mm×115mm
収納時サイズ:125×125×65mm
重量:300g