キャンプ用品の中には、ひと目見ただけでは「これ、何に使うんだろう…」と疑問に思うものもある。筆者は毎年たくさんのギアを見てきたが、たまにそんなものも出てくる。
今回紹介するのもその一つ。しかし、これがあれば“アウトドア料理”に便利。使い方と一緒に、この道具の魅力を紹介する。
アウトドア料理に便利なニッチなギア
初見では何に使うかわからないこちら。じつは、琺瑯製の五徳である。販売する富士ホーローは、1947年創業の琺瑯専門メーカーで、ケトルや鍋、保存容器など幅広い琺瑯商品を世に送り出している。
琺瑯は鉄の表面にガラス質を焼き付けた素材で、熱に強く、塩分や酸に強いため錆びにくい。ゆえに、悪環境になりがちなアウトドアにはもってこいの素材である。
こちらはバーナーやコンロのゴトクの上に置き、通常では温められない小さな調理器具をのせる小道具。バーナーやコンロによってはゴトクの爪が4本だったり6本だったりと数が異なるため、それに対応できるように複数のくぼみをつけているのが特徴だ。
実際にコンロに置いて調理道具を置いてみた
イメージが湧かない人もいると思うので、実際にこの琺瑯五徳を使ってみよう。筆者がよく使うフォアウィンズのコンロに置いてみた。こちらはゴトクの爪が4本のモデル。上に置くと、くぼみがしっかりとはまり動かないように固定されている。
本誌の付録で何度も登場したミニシェラカップ。調味料入れや割った卵を入れる器として使っている人も多いが、これに火を当てて温める人は少ないかもしれない。実際にコンロに置くと、爪の間から落ちてしまった。
琺瑯五徳の上に置くと、ミニシェラカップを見事に置くことができた。耐熱メッシュを使う手もあるが、デコボコして安定性にかけるため、これなら安定して置ける点で使いやすい。
また、小型のスキレットも使い道に困る人もいるはず。せっかくの鉄製なのだから、火にかけて調理したい、という人は、ぜひ琺瑯五徳を使ってみよう。見事、コンロの上にのせて日にかけることができた!
一般的に使う道具は、大きいものには対応できても小さいものには対応できないことが多い。そのため、琺瑯五徳はそれをカバーしてくれる点で助かることの多いのが魅力だ。今回はフォアウィンズのコンロで使ったが、家のコンロでも使えるのは言うまでもない。
琺瑯五徳で気になったこと
便利だと感じた部分もあれば、気になる部分もある。まずくぼみの数はコンロの爪4本と6本に対応とお話ししたが、フォアウィンズのコンロにのせて上から見ると、中央から少しずれていた。
この場合、全体を温める際にいずれかに偏ってしまうことがある。使用する際は、五徳の中央とコンロの火口が重なるかをチェックしておこう。
また、一般的なコンロを使って小さい器や調理道具を温める際、炎が強いとハンドルまで熱くなってしまうので、火加減には十分に注意してほしい。
小さい道具の使い道を広げてくれる便利な五徳
持っておくとアウトドア料理の幅が広がる五徳。家でもキャンプでも使えるこの琺瑯五徳があれば、今までニーズが少なかった小さいギアを使うことができ、また価格もべらぼうに高いわけではないため買いやすいのも魅力。ぜひBE-PALの付録と一緒に使ってもらいたい!
商品概要
富士ホーロー「琺瑯五徳」
価格:¥1,320
サイズ:直径138×H8mm
重量:87g
商品の詳細はこちら
http://www.honeyware.co.jp/lineup/GT14.html