深紅の実、ローゼルで『花梅(はなうめ)』作り。ティーやはちみつ漬けなどのレシピも紹介
ローゼルは、アオイ科フヨウ属の多年草の植物で、ハイビスカスティーの原料として世界で人気のあるハーブです。西インド諸島、アフリカ北西部などの熱帯・亜熱帯地域で栽培が広まったとされています。
ローゼルの開花時期は9月~12月ごろ。花が落ち、ガク(萼)、ほう(苞)が閉じ、果実が大きく膨らんだものを収穫します。
食べられる部位は、ガクとほう
ローゼルは、クリーム色やピンク色の花を咲かせます。食用となるのはガクとほうの部分。ちなみに茎は繊維(ローゼンヘンプ)に、種子は工業用の油に、油粕は家畜の肥料として利用されています。
花梅(はなうめ)ってナニ?
ローゼルの塩漬けは別名「花梅」と呼ばれています。その昔、日本人が移民としてブラジルに渡った際、日本食を懐かしんでローゼルを塩漬けにして「梅干し」代わりに食べていたのが始まりだとか。色や味が梅干しや、しば漬けに似ていることから「花梅」と呼ばれているそうです。
【ローゼルの塩漬け(花梅)のレシピ】
【材料】
- ローゼル 適量
- 塩 ローゼルに対して10%
<下準備>
- ローゼルを流水できれいに洗い水けを切ります。
- ガクの下の部分をカットし、箸などで種を押し出し、実と種に分けます。
<作り方>
(1)ローゼルに塩をまぶします。
(2)清潔な容器に入れ、ひと晩おけばできあがりです。
ローゼルを細かく刻んで、お米と一緒に炊けば、淡いピンク色のご飯になります。
お酢代わりに色々使える『ローゼルのビネガー漬け』
【材料】
- ローゼル 適量
- 酢 ローゼル全体が浸かる量
<作り方>
(1)下処理したローゼルを容器に適量入れ、好みの酢をローゼル全体が浸かるまで注ぎます。
(2)冷暗所で1日以上漬ければできあがりです。
ローゼルビネガーに甘みを加えて甘酢にしたり、すし酢などにしても。
お湯割りでもソーダで割ったり、ジャム代わりに『ローゼルのはちみつ漬け』
【材料】
- ローゼル 適量
- はちみつ ローゼル全体が浸かる量
<作り方>
(1)下処理したローゼルを清潔な容器に適量入れ、はちみつをローゼル全体が浸る程度注ぎます。
(2)冷暗所で1日以上漬ければできあがりです。
鮮やかな色と爽やかな酸味『フレッシュローゼル・ホットティー』
【材料】
- ローゼル 3個分
- 湯 180ml
- 甘味料(はちみつなど) 適量
<作り方>
(1)お湯を沸かします。
(2)耐熱グラスにローゼルを入れ、熱湯を注ぎ3~5分蒸らします。
念のため
ハイビスカスティー(ローゼル)には、体を冷やす作用があることから妊娠中、授乳中の女性は控えた方がよいという意見もあります。心配な方は医師に相談されてからの飲食をおすすめします。
目の疲れにも
ローゼルには、クエン酸、リンゴ酸が含まれていることから、疲労回復によいとされています。ほかにも、ビタミンA、C、B1、E、鉄、リン、カルシウムやカリウムなどミネラルも豊富です。また、ローゼルに含まれているポリフェノールの一種、アントシアニンは、眼精疲労にも効果があるといわれています。今の時期にしか味わえない生のローゼルで少し甘めのホットティー、おすすめです。