キャンプの夜「お酒のお供」に昆布締めがオススメ
もし世の中に「めんどくさがり屋オリンピック」というものがあるならば(無いと思いますけど・笑)、きっと金メダルが取れるくらい本当に横着者の私です。好きな言葉は「一石二鳥」、「一挙両得」。嫌いな言葉は「二度手間」。そんな私ですが「このひと手間だけは惜しまない!」というモノがあります。それが「昆布締め」です。
そもそも「昆布締め」とは?
江戸から明治にかけて物資を輸送した「北前船」。北海道と大阪を、日本海側を通って往復した船です。そんな経緯があり、北海道から送られた昆布で新鮮な魚を巻いた「昆布締め」は富山県の郷土料理。
私の夫の実家はそのお隣の、石川県金沢市。スーパーに行けばずらりと昆布締めされた魚が並んでいます。結婚したてのころ、初めて見たその異文化な光景に太平洋側出身の私はびっくり!
昆布の旨味が染み渡った魚に、毎晩のお酒がガンガンすすむのは無理もなく(笑)。しかしながら昆布締め、東京のスーパーではほとんど見かけません。だったら「作ってしまえ」というわけで。だってタイとかヒラメとか白身魚の柵に軽く塩を振り、昆布で巻いて時間を置くだけと、簡単すぎるんですもの。
旅の朝、ササッと仕込んでキャンプに持って行ったり、はたまた友人宅への手土産に持参。昆布で巻かれた白身魚の柵を「どうぞ」と。お手製の昆布締め、喜ばれること間違いナシです。
今回は昆布締めの「作り方」とオススメの「アレンジレシピ」をご紹介します!
1)用意する道具
- 白身魚の柵
- 昆布
- 料理酒
- 塩
- ラップ
- キッチンペーパー
- 保存容器
魚はタイとかヒラメとかスズキとかイサキとか、「白身」がおいしいです。逆に水分の多いイカやタコや貝、青身魚は向いていません。でも以前、お鮨屋さんでいただいた「しめ鯖」の昆布締めはおいしかったです。
2)材料を半分にカット
まずは私の「オススメ」のやり方で…。
その場でサクッと平らげるなら、1柵まるごと昆布で巻いた昆布締めを作りますが、私のオススメは2種類こさえること。でも、ご安心を。やり方は同じです。昆布で巻いている「時間」で味が変わるというだけ。今晩食べる用の「浅漬けバージョン」と、明日の晩いただくしっかり締まった「古漬けバージョン」。わが家では週末よくやるパターンです。昆布締めの変化が楽しめて二度おいしい!
3)振り塩パラパラ
あまり振りすぎると塩っ辛くなるので、私は「ほんの気持ち」まいています。水分が出てきたら軽くキッチンペーパーで押さえます。
4)日本酒で昆布を拭く
日本酒には昆布のうま味を引き出し、刺身の生臭さを取ってくれる効果があるそうです。
5)昆布で巻くべし
平らな昆布の方が簡単に巻くことができますが、今回私が使った波打っている昆布でも日本酒でしっかり湿らせれば、柔らかく巻きやすくなります。
6)ラップで包む
保存容器やお皿など、「重石」を乗せると昆布のうま味がさらに移るそうです。私はこの工程はパスしていますが、昆布のうま味は十分、刺身に伝わっています。
7)冷蔵庫で寝かせる
8)完成!
次の日にはベッコウ色がかった、ディープな昆布締めになります。浅く漬かったモノも、しっかり締まったものも、私は両方好きです。刺身を巻いていた昆布はお皿のように使用しても雰囲気が出ますね。
昆布締めアレンジ
・シンプルに「お刺身」として
わさび、醤油、塩、柚胡椒など付けていただきます。私はわさびを乗せてポン酢をチョンとして食べるのが大好きです。
・ルッコラやベビーリーフの上にのせて「海鮮サラダ」に
・「カルパッチョ」もおいしい
ベッコウ色になった刺身の上に、スプラウトや貝割れをドサっ。オリーブオイルを回し掛け、塩胡椒カリカリ、レモンやスダチをキュッ。「カルパッチョ」にしても最高です。
「白身魚は醤油とわさび派」というアナタ。簡単おいしすぎる「昆布締め」もぜひお試しアレ。ほんのひと手間で、別物の味わいになりますよ! また、今回は柵でのメニューをご紹介しましたが、「切り身」を巻くのもアリです! 3~4時間とか、柵よりももっと短い時間で漬かります。