セーリングヨットSANTANAで世界一周中、前田家の麻裕です。
今回は子連れヨット旅での経験と未来の可能性について書いてみたいと思います。
今しかできない経験を
前田家には、4歳と6歳の子供がいます。
ヨット旅のアイデアが出た当初から、子供達にとっては良い経験になるだろうと確信していました。
私自身は陸の生活を捨ててまでヨットで暮らす勇気は中々出ませんでしたが、最終的には白い砂浜とココナッツの映像に加え、家族で協力して生活しながら世界を旅したいという主人の言葉に心を動かされました。
冷静になってみるとそれは船じゃなくてもできるじゃない!という気もするのですが…。
ただ子供を連れて行くなら小さなうちに、というのが唯一の私の希望でした。幼少期は、偏見を持たずニュートラルな状態で世界を感じられる貴重な期間。デジタル化が進む世の中ですが、まずは自分で見て聞いて感じたことを大事にしてもらいたいと思っています。
子連れの旅は、安全面の心配は尽きませんがそれ以上に得るものがあると感じています。
ボートスクールという選択
息子の太郎は日本では来年小学生になる年ですが、今後数年は旅を続ける予定なので学校には通わず、家庭で学習を進める予定です。
機会があれば現地の学校に短期間通うことも検討していますが、基本的にはホームスクールならぬボートスクールです。
日本ではまだあまり一般的ではないかもしれませんが、前田家が生活していたニュージーランドでは、ホームスクールは選択肢の一つとして広く認知されていました。
また、ホームスクールを実践する親へのサポートや、ソーシャルメディアのグループなども数多く存在していたため、事前に情報を得ることは難しくありませんでした。
学校は素晴らしいシステムの一つですが、それ以外にも学びの方法は無限にあると思います。
子供達が学校に通わないということは、自由度が増える分親の責任と負担は増しますが、幸い今はオンラインで授業を受けられたり教材を探したりできる便利な時代。船旅に限らず子連れ旅はかつてないほどやりやすくなっていると思います。
世界のボートキッズたち
学習面の心配は当初からそれほどありませんでしたが、親よりも友達との関わりが大切になってくる年齢になってきた子供達の社会性をどのように養っていくのかという点は非常に不安に思っていました。
しかし、世界を見渡してみると子連れでヨット旅をするファミリーは意外にも多く、船旅中でもボートを行き来して遊んだり、陸の生活と変わらず友達を作ることは可能だと分かりました。
ボートキッズだけでなく、各地で出会う個性的なセーラーや現地の人々との交流も子供達の人間性を豊かにしてくれていると感じています。
子供と一緒に親も成長
前回までの記事でお伝えしたとおり、私達夫婦はほとんど経験のないままヨット生活をスタートしました。そのため、子供達だけではなく私たち夫婦にとっても毎日が学びの連続です。
子供達には、ママ達も知らないことばかりだから勉強中だと正直に伝えています。何でも完璧にこなすかっこいい親のイメージとは無縁の私達ですが、親の学ぶ姿勢が子供達の刺激になれば良いと思っています。今後も試行錯誤しながら、家族全員で協力して旅を続けていくことが目標です。
4歳の娘と6歳の息子を連れて、セーリングヨットSANTANAで放浪中の4人家族。2022年3月、カリフォルニアを出航。寄り道をしながらゆっくりと世界一周を目指します。海の上でサステナブルな暮らしを模索中。Instagram #svsantanajp