家族で満喫!地球の丸さを感じられる伊豆半島=石廊崎「ジオパーク」へ
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 日本の旅

    2022.11.28

    家族で満喫!地球の丸さを感じられる伊豆半島=石廊崎「ジオパーク」へ

    熊野神社

    石廊崎の先端にある「熊野神社」。東京よりもずっと力強い太陽。絶景です。

    ジオパークとは?

    「地球科学的意義」のあるサイトや景観が、「保護」「教育」「持続可能な開発」のすべてを含んだ総合的な考え方によって管理された、「ひとつにまとまったエリア」のことです。

    先日旅した静岡県伊豆半島の7市8町が「伊豆半島ジオパーク」に認定されています。しかも「国際的に価値のある地質遺産」であるということで、2018年4月「ユネスコ世界ジオパーク」としても認められた、世界でもたぐいまれな場所なのですよ。伊豆って東京から近いけど、じつはめちゃすごいのですね!  

    伊豆半島最南端・石廊崎の見どころ4選

    石廊崎の先端で

    石廊崎の先端にて家族写真。

    今回紹介するのは静岡県南伊豆町の石廊崎(いろうざき)。伊豆半島の最南端の岬です。そのせいかポカポカ。11月に家族全員半袖姿という、おっちょこちょいな服装で訪れました。

    この場所には「石廊埼灯台」のほか、海に突き出た岬の先端に建つ「熊野神社」。その手前には崖の途中にピタリとはまっているようにも見える不思議な「石室(いろう)神社」、2019年にできた「石廊崎オーシャンパーク」などの見どころがあります。

    1.石廊埼灯台

    石廊崎灯台

    伊豆半島最南端にある「石廊埼灯台」。(写真提供/一般社団法人 南伊豆町観光協会)

    駐車場から鬱蒼とした森のなかを5分ほどでしょうか、のんびり歩いていくと急に視界が開けました。

    日本の灯台50選のひとつ石廊崎灯台

    「日本の灯台50選」にも選ばれている白亜の石廊埼灯台。

    “灯台の父”と呼ばれるイギリスの建築士、ブラントンの設計により明治4年(1871年)に建てられたそうです。しかしさすが半島の突端。風が強い! 慌てて家族みんなのキャップを回収、リュックにしまいました。

    2.熊野神社

    熊野神社

    岬の先端には「熊野神社」が見えます。それにしてもすごい場所ですね!

    熊野神社には、かつて身分違いの恋愛をした若い男女の伝説があり、「縁結びの神様」などと呼ばれているそうです。

    熊野神社から見た石室神社

    熊野神社から見た石室神社。岩が覆い被さっているのがわかりますか。(写真提供/一般社団法人 南伊豆町観光協会)

    石廊崎のゴツゴツした岩は、なんと海底火山から噴出した「溶岩流」なのだとか。海中で急激に冷えてバリバリと割れた溶岩が固まって、このようなユニークな形状になったそう。

    3.石室神社

    いろう神社

    崖の下に潜りこんだような「石室神社」。(写真提供/一般社団法人 南伊豆町観光協会)

    海底火山の作り出したダイナミックな景観は、遊覧船で海からも見ることができますが、この日は強風のため欠航していました。「石廊崎」「潮岬」「室戸岬」など、台風が来ると必ず耳にする地名ですよね。そのあたりは年中風が強いんだろうなぁ。

    4.石廊崎オーシャンパーク

    石廊崎オーシャンパークの外観

    2019年4月にオープンした「石廊崎オーシャンパーク」。(写真提供/一般社団法人 南伊豆町観光協会)

    施設のなかには紺碧の海を眺めながら軽食を楽しめるスペース(メニューには干物定食とかがあり、わりとボリュームあります)、おみやげコーナーでは地元産のお菓子や南伊豆陶芸家の作品などが買えます。また、南伊豆などの自然の成り立ちが学べる「伊豆半島ジオパーク南伊豆ビジターセンター」も併設。石廊崎まで散歩したあと、ここに立ち寄ったという話はまたのちほど…。

    じつは24年ぶりの石廊崎でした

    石廊崎を訪れたのは、じつに24年ぶりでした。大型自動二輪免許を取得後すぐにハーレー・スポーツスターを購入して、初のツーリングで訪れたのでした。立ちゴケしないようドキドキしながらハンドルを握った覚えが(笑)。

    そのとき灯台の手前にあった昭和の香りぷんぷん漂う植物園は跡形もなくなり、とてもきれいな「石廊崎オーシャンパーク」に生まれ変わっていました。そうそう、前回は石廊崎の岬の先端までは、駐車場から急な坂を上ったり、ずいぶん骨を折った記憶がありますが、今回訪れてみるとオーシャンパークの目の前に広く平らな駐車場が。こんな場所なら初心者ライダーでも停めやすいでしょう。なんだか違う場所に来た気分。石廊崎、アップデートされていますね。

    石廊崎オーシャンパークの駐車場

    広々とした石廊崎オーシャンパークの駐車場。普通車は100台収容。(写真提供/一般社団法人 南伊豆町観光協会)

    家族みんなが楽しめる趣味「トレッキング」

    4歳と9歳の息子たちと、メスの10歳になるボストンテリアがいるわが家。旅先でみんなが無理なく楽しめる趣味は「トレッキング」。旅に出るとあちこち歩き回っている私たちです。今回「入間千畳敷」という、たいへん風光明媚な散策コースが南伊豆にあることを知りました。

    しかしよくよく調べると、片道1時間はかかりそう。ということは千畳敷で少し休んだら往復で3時間か。道中、足場の悪い箇所もあるとか。息子たちにはちょっとハードそう、ということで予定変更。「石廊崎」を訪れたのでした。これがまたスリル満点! 素晴らしい景色! 歩く距離的には短いのですが、とても楽しい時間を過ごしたのでした。

    参道

    平日だったので空いていました。

    灯台を過ぎ、太平洋が一望できる、狭い断崖絶壁の参道をしばらく歩きます。ダイナミックな景色。高所恐怖症の人は少し怖いかもしれませんね。

    眼下には大海原

    眼下には大海原。足がすくむような3Dの世界です。

    激しく打ち寄せる白波、強風、足を外したら真っ逆さまに落ちそうなほどスリルある急な石段を下りながら、次男はちょっとビビっていました。反面、帰り道は空しか見えないので、全然大丈夫そうでした。「すごい場所だー!」と4歳児が感動していましたよ。

    伊豆七島の島々を見渡す

    伊豆七島の島々が太平洋に浮かんでいます。地球がまぁるく見える場所!

    ウミガメ発見

    崖の上から亀発見! こんな上から見えるということは実物はけっこう大きそう。

    景色を楽しみながら歩いたので往復1時間ほどのいい散歩になりました。じつはこの日、長男の小学校を1日休ませて旅していました。わが家は年に数回こういう機会を設けて、学校では教えてくれないアレコレを旅を通して勉強させています。

    ガイドさんにナンパされる!?

    石廊崎からの帰りがけ、先ほどの「石廊崎オーシャンパーク」の「伊豆半島ジオパーク南伊豆ビジターセンター」に立ち寄って、長男と一緒にジオラマを見ながら伊豆半島の成り立ちを説明しました。「海底火山つーのはな」とか、床一面に描かれた日本地図を指して「ほらオマエさんいま、ここにいるんだぞ」とか言っていたら、急にガイドさんに話しかけられたのでした。かくかくしかじか、今日は学校を休みまして。

    「学びたいなら一緒に山登る?」とガイドさん。登る登る!

    ガイドさんがいないと行かれない「日和山」登山へ

    日和山に登る道

    駐車場からスグの「日和山」に案内していただきました。おもしろい展開!

    5分ほどで登頂

    5分ほどで登頂。山歩き自体は簡単ですが、想像以上の良い景色!

    ビジターセンターでは、伊豆半島のジオサイトを紹介するほか、このように「認定ジオガイド」による石廊崎のガイドツアー(有料)を開催しているそう。
    ルートはさまざまで、私たちが最初に行こうと思っていた「入間千畳敷」のガイドもされているとか。険しいルートを子連れで歩く際にも、この土地を知り尽くしたプロと一緒なら絶対安心ですね。詳しくは「南伊豆ジオガイドの会」HPへ。

    フィリピン海プレートの移動によって、はるか南の海から移動してきた伊豆半島です。そんなたくさんの地理的特徴や伝説や歴史がある石廊崎を、認定ジオガイドさんの話を聞きながら回るというのもいい思い出になりますね。

    石廊崎オーシャンパーク

    • 所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町石廊崎546-5
    • 電話:0558-65-1600
    • 駐車料金:普通車700円、オートバイ200円、大型車1,500円 ※2022年12月1日改定後の料金
    • 開園時間:夏期(4月~9月) 8:30~17:00、冬期(10月~3月)9:00~16:00
    • 日和山ガイドの料金:大人800円、子ども無料(別途保険代200円)
    • ガイドツアー定休日:毎週火曜
    • URL: http://irou-ocean.or.jp/
    私が書きました!
    旅のエッセイスト
    国井律子
    1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ、自転車、サーフィン、スノーボード、アウトドアなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。ハーレーダビッドソン/スポーツスター1200xl、HONDA XR230、キャンピングカー所有。自転車はデローザ、寺田商会/minidisk、電動アシスト付きママチャリ。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/

    NEW ARTICLES

    『 日本の旅 』新着編集部記事

    港の朝市、お祭り、マグロ、ずっと行きたかった港前のカフェまで…三浦半島「三崎」を一日で堪能!

    2024.11.24

    旧街道歩き旅は手ぶらで始められるのが魅力!服装と靴には注意点も

    2024.11.21

    北海道犬連れキャンプ旅・後編〜目的地は白樺林のキャンプ場【災害救助 犬コアと家族の 日記 Vol.22】

    2024.11.21

    葉山のライダーズカフェ「Felicity」レビュー!こだわりのコーヒーがもたらす幸せ

    2024.11.12

    北海道犬連れキャンプ旅・前編〜美味しいもの盛りだくさんグルキャン編【災害救助 犬コアと家族の日記 Vol.21】

    2024.11.03

    中山道歩きは「火の見櫓」ウォッチングが楽しいぞ! 長野には多く、群馬にはない?

    2024.11.02

    なぜ定年を控えたおじさんは歩き出すのか?

    2024.10.30

    古き良き日本の港町、千葉・勝浦でのサーフスタイル

    2024.10.23