焚き火にアクセントを加えるブッシュクラフトの基本を紹介!
寒い時期のキャンプの楽しみの1つに、焚き火があります。
家族や友達同士で焚き火を囲み、美味しい料理やお酒をたしなみながら過ごす時間は、何にも代えがたい格別なものです。
焚き火で使う薪を割る際に使用するものとして、すぐ頭に浮かぶのは鉈(なた)や手斧、という方もいるかもしれませんが、実はナイフでも薪を割ることができます。
さらには、着火時に活用できるフェザースティックもナイフで作成可能です。
このようにナイフは焚き火を行うにあたっては、非常に有効なギアとなります。
今回は、そんなナイフを利用したブッシュクラフトのなかでもメジャーな、「バトニング(薪割り)」と「フェザリング(焚き付けづくり)」の基本的なやり方を紹介します。
いつもの焚き火にブッシュクラフトの要素を取り入れることで、焚き火が一段と楽しくなること間違いなし。
気になる人はこの機会にぜひ挑戦してみてくださいね。
ブッシュクラフトとは?
そもそもブッシュクラフト(Bush Craft)とは、藪(やぶ)を意味する「Bush」と手芸・工芸を意味する「Craft」を組み合わせた言葉で、「自然界の生活の知恵」という意味です。
一般的には、「ナイフなど最低限の道具のみを用い、その他の必要なものは現地調達して自然のなかで過ごす」というアウトドアスタイルを指して使います。
アウトドアの不便さをあえて楽しめる点がブッシュクラフトの醍醐味であり、ブッシュクラフトを愛好する人たちをブッシュクラフターと呼ぶことも。
そしてブッシュクラフトのなかでメジャーな技術として、ナイフを用いて薪を割る「バトニング」と、焚き付け用の棒であるフェザースティックを作成する「フェザリング」の2種類があります。
どちらも焚き火をする際に便利な技術なので、ぜひ活用してください。
バトニング・フェザリングに適したナイフとは?
アウトドアで主に使用されるナイフは、折りたためるのが特徴的なフォールディングナイフと、鞘(さや)におさめるタイプであるシースナイフの2種類があります。
これらのうち、バトニング・フェザリング向きなのはシースナイフです。
なぜなら、シースナイフの鋼材は厚くて頑丈だからです。ある程度力強く叩いても問題ない、といえるでしょう。
一方で、フォールディングナイフは刃が薄くて耐久性が低く、バトニングやフェザリングにはあまり向いていません。
フォールディングナイフは、主に料理で食材を切る際に活躍します。
ちなみに、基本的なことですが、ナイフを使用する際はケガを防ぐためにグローブを必ず装着しましょう。
バトニング・フェザリングのやり方
ここでは、バトニング・フェザリングの基本的なやり方を解説するのでぜひ参考にしてください。
1.バトニングのやり方
バトニングの手順は非常に簡単。薪の木目に沿うようにナイフを食い込ませ、先端部分を薪で叩いて下まで割るだけです。
地面が柔らかい場合は、写真のように薪や石などの硬いものを下に敷いてください。
また、木の節(ふし)部分は刃が食い込みにくいため、バトニングをする際は避けましょう。
写真のように、厚みのある刃が楔(くさび)の役割をし、木材を左右に押し広げながら割っていきます。
2.フェザリングのやり方
フェザリングは写真のようにして木材を削り出していき、フェザースティックと呼ばれる焚き付け用の棒を作る作業です。
このような形にすることで、着火しやすくなるのがメリット。ポイントを少しずつズラしながら削っていくと、綺麗な形のフェザースティックが比較的簡単に作れますよ。
また、刃の角度を鋭くしすぎると食い込んでしまい、削り出す際に力が必要になってしまいます。反対に浅すぎると途中で削った部分が途切れてしまうことも。
樹種や薪の状態によって適している角度は変わるため、最初に何度か試して削りやすい角度を探してください。
フェザリングは力加減の調節がポイントなので、大振りで重量のあるナイフよりも、小ぶりで軽量なナイフの方が扱いやすくておすすめです。
軽量なナイフで力の微調節をしながら行うと、綺麗なフェザースティックを作りやすいです。
小ぶりなシースナイフの代表的なものとして、モーラナイフの定番モデル「コンパニオン」シリーズが挙げられます。
3千円程度と手ごろな価格なので、気になる人はぜひ手にとってみてくださいね。
ブッシュクラフトでキャンプの楽しみが増える!
焚き火をする際にバトニング・フェザリングを取り入れることで、キャンプの楽しみの幅が一層広がるでしょう。
これからキャンプを行う予定がある人は、ブッシュクラフトのバトニング・フェザリングをぜひ取り入れてみてください。