鳥取砂丘から、古寺を通って鳥取市を代表する久松山へ
日本百名城・鳥取城跡からの絶景を堪能しよう!
日本一美しい海岸線のロングトレイルと称される山陰海岸ジオパークトレイル。鳥取、兵庫、京都の3府県にまたがり日本海沿岸に延びる総延長230kmの歩き道だ。「日帰りで歩きたいけど、どこを歩けばいいのやら?」という読者のために、ビーパルが推奨する1DAYハイクコースをこれまで4本紹介してきた。
その1はコチラ:BE-PAL推奨!山陰海岸ジオパークトレイル 絶景ハイクモデルルート1
https://www.bepal.net/archives/219869
その2はコチラ:BE-PAL推奨!山陰海岸ジオパークトレイル 絶景ハイクモデルルート2
https://www.bepal.net/archives/219934
その3はコチラ:BE-PAL推奨!山陰海岸ジオパークトレイル 絶景ハイクモデルルート3
https://www.bepal.net/archives/224250
その4はコチラ:BE-PAL推奨!山陰海岸ジオパークトレイル 絶景ハイクモデルルート4
https://www.bepal.net/archives/290954
鳥取、兵庫、京都にまたがる山陰海岸ジオパークトレイル230kmは、ダイナミックな海岸線のみならず、その土地に根付く歴史や文化、風習に触れられるロングトレイルである。今回紹介するルートは、歴史や風土をもっとも感じられるセクションといっていいだろう。
鳥取砂丘を横目にスタート!
鳥取駅からバスでアクセスし、鳥取砂丘の西端から歩きはじめる。風が作った砂の模様、風紋は陰影がつく朝夕がもっとも美しい。足跡のないきめ細かな砂の上を素足で歩く心地よさといったら。鳥取砂丘は、非常に起伏に富んでいることで知られる。
公共交通機関でアクセスしやすい観光名所・鳥取砂丘周辺からスタートだ。
多鯰ヶ池自然探勝路~ふくべ梨狩り街道
鳥取市民がカヤックや釣りを楽しむ多鯰ヶ池(たねがいけ)を見下ろしながら探勝路(たんしょうろ)を進み、水はけのいい砂丘で育まれた名産の梨で水分チャージ。
とりわけ県のオリジナル赤梨品種「新甘泉(しんかんせん)」は、お土産として背負うことをいとわないほど美味だった。
摩尼寺
303段の石段が胸を突く摩尼寺(まにじ)を抱える摩尼山は、伯耆大山(ほうきだいせん)、三徳山(みとくさん)と並び、人々の信仰を集めてきた霊山だ。
山中には百体を超える石仏群が点在し、手付かずの照葉樹林が広がっている。
本堂で旅の安全を祈願したら、いざ鳥取城の天守櫓跡(やぐらあと)がある久松山(きゅうしょうざん)山頂をめざす。
久松山・鳥取城跡
山道はアップダウンが続き、エスケープルートがない本格的な山歩きだ。深い森が視界を覆い、樹間からときどき鳥取砂丘と日本海を確認して現在地を知る。気分は城下町の裏手から山城へ忍び寄る足軽である。
久松山の頂に立つと、中国山地から日本海へ流れ込む千代川(せんだいがわ)が鳥取平野を潤しているのがわかる。山から砂を運び出すあの流れが、鳥取砂丘の源となり、梨やラッキョウを育んでいる。
当主のようにこの地を俯瞰(ふかん)してみるといろいろなものがつながっていく。鳥取砂丘から鳥取城跡へ続くトレイルは、時代を遡りながら地形と産業の成り立ちを肌で感じられる歩き道だった。