自然に優しいクッキングとは?
エコなクッキングと聞いて、みなさんはどんなことを思い浮かべますか?「頭では理解できるものの、具体的に何をしたらいいのか分からない」と感じる人も多いかと思います。
今回は、大自然でのキャンプシーンを例に挙げつつ、親子でエコに料理を楽しむためのコツを紹介します。キャンプをきっかけに、食にまつわるエコについてぜひ考えてみてくださいね。
エコなクッキングを実践する方法
では、さっそくエコなクッキングを実践していくコツを紹介していきます。食品ロスを減らすこと、資源の無駄遣いをなくすことの観点から、今できる行動を考えていきましょう。
食品ロスを減らす
まずは、食品ロスを減らす方法についてです。
(1)食材の可食部について考えよう
野菜などの食材をカットする際、根っこの部分を長めに切り落としたり、色が変わってしまった箇所をよく調べずに取り除いたりしていませんか。食べられる部分、すなわち可食部を最大限調理に活用することで、食品ロスは減らせます。
この食材はどの部分まで食べられるのか?色が変わったら食べられないのか?親子で考えてみましょう。食材を大切に扱う心を育てることができますよ。
普段あたりまえのように処分している皮の部分も、子どもにとっては可食部について考えるきっかけになります。
皮はどのようにすれば食べられそうかを親子で考え、実際に調理をしてみるのも、おもしろいでしょう。
(2)食の好き嫌いについて考えよう
好き嫌いなく食べるということも、食品ロスの削減に大きく繋がります。
嫌いな食べ物を口にするのは、子どもにとって勇気がいることでしょう。しかし、キャンプという普段と異なる環境の中であれば、新しいことに挑戦したいという気持ちが芽生えやすくなるはずです。
嫌いな食べ物でも、どのようにしたらおいしく食べられそうか、親子で一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
好みの味付けや切り方を試行錯誤してみたり、調理方法を変えたりして、子どもの希望するメニューを作ってみるのもいいでしょう。
(3)食べられる量について考えよう
人数分以上の量の料理を用意してしまったり、お腹がすいているときにとにかくたくさんお皿に盛り付けてしまったり、といった経験はありませんか?
大人でさえ、このような行動を取ってしまうことが少なからずあるように思います。
その日、その時々で、食べられる量は違います。
「今はどれくらい食べられそうかな」と、食事ごとに立ち止まって考えてみる習慣を身につけるといいでしょう。
キャンプでは、完成した料理を鍋やフライパンごとテーブルに並べるシーンも多いですよね。そこから子どもに、自分で自分のお皿に取り分けてもらうようにすれば、適正量について考えるきっかけを与えられます。
その際、「今食べられると思う分だけ、盛り付けてみてね」と声掛けしてあげるといいでしょう。大人も同じように、自分が食べられる分だけを盛り付けてみましょう。
資源の無駄遣いを見直す
(1)火力について考えよう
エコなクッキングを実践するには、限りある資源をいかに上手に活用するか、という点もテーマになってきます。調理に使うガスや薪も、大切な資源のうちのひとつです。
必要以上に強い火力で調理をすることは、ガスや薪を無駄に消費してしまうことにつながります。火力が適切かどうかを、意識して考えてみましょう。
どのくらいの火力がちょうどいいのか、子どもと一緒に考えてみるのも楽しいですね。
(2)洗剤の量について考えよう
食器を洗うときに使う洗剤の量も、大事なポイントです。
洗剤を使えば使うほど、食器を洗い流すために必要な水の量も増えます。洗剤は必要最低限の量に留めましょう。
日常生活では蛇口をひねるとすぐに水が出るため、水の大切さを意識することは少ないかもしれません。
しかし、キャンプ場であれば、限られた量の水しか使えない場面も多くあります。水の使用について考えたり、アイデアを出したりするのも良い機会となるでしょう。
親子でエコなクッキングを考えてみよう
エコなクッキングについて教えようとしても、子どもにとっては難しく聞こえてしまうことがあるでしょう。
親子で楽しみながらエコを実践するには、知識をクイズ形式で伝えたり、大人も一緒になって考えたりするのも大切です。時には、子どもが自由に考えを巡らせられるよう、声掛けをしながら誘導してあげてみてください。
また、子どもにとってキャンプは、新しい物事を吸収しやすい環境と言えます。肌で感じた体験は、知識として子どもの中に蓄積されていくことでしょう。
自然を守るための行動について、キャンプをきっかけにぜひ考えてみてくださいね。