世界40か国でアウトドアを楽しむ夫婦のイチ推しの国が「ボスニア・ヘルツェゴビナ」の理由
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    2023.05.10

    世界40か国でアウトドアを楽しむ夫婦のイチ推しの国が「ボスニア・ヘルツェゴビナ」の理由

    2015年から、軽自動車で世界半周中です。

    稚内からロシアに渡り、モンゴルで道草をして中央アジアへ。

    イランを縦断してヨーロッパに入り、スペインからアフリカに上陸。西アフリカのプチ地獄(警察官の賄賂、マラリア、暑すぎる〜!)を乗り越えて、2019年に南アフリカの喜望峰にゴールインしました。

     日本に帰れなくなって、旧ユーゴスラビアへ

    今は日本に向かって爆走中です!

    ……と言いたいところですが、さにあらず。

    コロナのロックダウンでモロッコに閉じ込められて、2年半。

    コロナ禍が過ぎたと思ったら、ロシアのウクライナ侵攻で。日本の外務省はロシア全域を「渡航中止勧告」に指定しました。

    そのため日本に帰れなくなったわが家は、旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナに入りました。

    海外キャンピングの入門編として

    碧色に輝くブラガイ市のブナ川。水が冷たいことで有名なのに、3月に泳いでいる人がいました。見ているボクらが凍りそう!

    ボスニア・ヘルツェゴビナは、いまだ「紛争」のイメージがつきまといます。

    アパートメントの壁に銃弾の痕などが残っているものの、自転車に鍵をかけないでも大丈夫なくらい平和な国でした。

    物価が安く、交通量は少ないため、海外ドライブに慣れていなくても安心して運転できます。住宅街にあるアットホームなキャンプ場は、海外キャンピングの入門編として、オススメです。

    銃痕が残る建物は珍しくありません。

    オススメポイント1 交通量が少なくて、運転しやすい

    アート心のあるアパートメント。無料の駐車場がたくさんあります。

    ボスニア・ヘルツェゴビナの国土は、九州と四国を足したほど。それでいて人口は四国より少なく330万人。首都サラエボで30万人なので、一番大きい都会でも交通量はさほど多くはありません。立体交差や高速道路を見かけません。

    欧米の大都市は地図をじっくり見ても理解できないほど複雑怪奇に交差し、一度曲がり角を間違えると何kmも離れたところへ連れて行かれます。極端に幅の狭い道があり、駐車場はどこもいっぱいですから、車を停めて落ち着くこともできません。

    そこへいくとボスニア・ヘルツェゴビナは、海外ドライブデビューにうってつけです。

    オススメポイント2 アクセスしやすい住宅街のキャンプ場

    河辺から車中泊できる駐車場まで徒歩3分(モスタル市)。

    残念ながら、ボスニア・ヘルツェゴビナには、死ぬまでに絶対行きたい!といったような観光地はありません(後述しますが、怪しいピラミッドがあるくらい)。

    そのためか、キャンプ場は辺境ではなく、アクセスしやすい住宅街にあります。

    キャンプ場の多くは、“普通の家のお庭”タイプです。

    家族経営の“副業型キャンプ場”だから、田舎に住む親戚のおじさんおばさんを訪ねたようなアットホーム感。規模が小さく、気兼ねなくくつろげます。

    住宅街なので、スーパーマーケットは徒歩圏。歩いて買い物に行けるのは嬉しいポイントです。

    オススメポイント3 物価が安い

    ボスニア・ヘルツェゴビナは、EUの加盟“候補地”です。

    南欧に位置しますが、経済的にはまだヨーロッパ圏ではないので、物価は安いです。

    カフェでお茶を飲んで、2.54BAM(約200300円。20234月のレート。以下略)。

    名物料理のハンバーグ「チャバブチチ」は、食べきれないほどの量があって9.5BAM720円)。

    もっちりとしたパンのなかに、ソーセージの形をした細長いハンバーグ「チャバブチチ」が数本入っています。生玉ねぎが重要。

    夜、高級そうなレストランへ。焼肉の盛り合わせは30BAM2200円)で、いくら食べても減らないくらいの大盛り。

    外食するときは、タッパを持参します。

    キャンプ場の宿泊代は、クルマ一台大人ふたりで3040BAM22002900円)。Wi-Fi無料。電気代込みです。

    ウェルカムドリンクは、冷えたビール!

    サラエボ産のボール「サライェフスコ(Sarajevsko)」。クセのない味で飲みやすい。

    わが家のお気に入りは、川沿いのキャンプ場

    川の深さは1メートルほど。釣り人がいたので魚がいるのではないかと。

    わが家がオススメするキャンプ場は、ブラカイ市のブナ川沿い。

    柵の横に階段があり、思い立ったらすぐに川に入れます。

    護岸工事をしていない川は風情があります。水は透明。夏だったら、鴨と一緒に泳いでたのですが。 「River-Camp Aganovac」(ブラガイ市) 料金:30BAM(約2,200円/Wi-Fi、電気代込み)2人/クルマ1台

    住宅と田畑に囲まれたキャンプ場

    「Autocamp iCamp」(Visoko市) ホームページ:https://tapqo.co/icamp/ 料金:40BAM(約2,900円/Wi-Fi、電気代込み)2人/クルマ1台

    住宅と田畑に囲まれたキャンプ場です。

    すぐ隣にパン屋さんがあるので、朝、焼きたてのパンを食べられます。

    3kmほど離れた山に、エジプトより古いと言われるピラミッドがあります。イギリスのストーンヘッジに似た奇岩もありますが、どうやら根拠の乏しい“トンデモ遺跡”のようです。

    それでも、ヒーリングを求める若者に人気急上昇中! とのことでした。

    見晴らしが良く、旧市街に歩いて行けるキャンプ場

    クルマが5台も駐車したらいっぱいになる小さな庭。近隣の家と離れているので、夜は静かに過ごせます。と思っていたら、番犬がうるさかったのが残念。

    クルマが数台しか停められない小さなキャンプ場。庭からサラエボを見下ろし、旧市街まで歩いて25分。小さな遊園地まで、歩いて5分。

    サイコーの眺め! ただ、紛争時は、このあたりこそがスナイパーポイントでした。 「Olywood」(サラエボ市郊外) 料金:40BAM(約2,900円/Wi-Fi、電気代込み)2人/クルマ1台

    プール付きの絶景キャンプ場

    プールがあり、サラエボを見渡せる絶景キャンプ場。オーナー家族の小学生の娘さんが空手の演じてくれたり、顔をあわせるたびにお茶やお菓子をくれたりと、親戚の家みたいなサービス。トランポリンや手作りの滑り台、ぶらんこもあります。

    裏山を10分ほど登ると、サラエボ市内をぐるりと見渡せます。

    「Bungalovi Lana」(サラエボ市) ホームページ  https://bungalovi-lana.business.site/?utm_source=gmb&utm_medium=referral 料金:30BAM(約2200円/Wi-Fi、電気代込み)2人/クルマ1台

    いかがでしたでしょうか、ボスニア・ヘルツェゴビナのキャンピング。

    フランス、ドイツ、スペインのキャンプ場も楽しいけれど、有名観光地が多過ぎてゆっくりできません。円安ともなると、スパゲティ一杯2000円!

    初めての海外キャンピングは運転しやすく、道に迷いにくく、観光地の少ない国のほうがゆっくりできますよ。

    蛇足ですが、物価を抜きに考えればニュージーランドもオススメです。

    海外キャンピングに役立つアプリ、Webサイト

    キャンピングカーのレンタカーを探すときの検索ワードは、CAMPERMOTORHOMERENTAL

    下のようなサイトがヒットします。

     キャンプ場のサイトは、

    • iOverlander(わが家の御用達サイト)
    • park4night(注:トイレのない駐車場あり)
    • Campercontact(無料版は1日の検索回数に制限があります)

     地図は、

     

    次回は、モンテネグロのアウトドア情報です。

    アドリア海を楽しんできます!

     

    私が書きました!
    フリーランスデザイナー ワーキングトラベラー
    石澤義裕・祐子
    住みやすい国をリサーチしようという話から2005年から世界一周をスタート。アメリカ、カナダなどをスクーターで旅行し、オーストラリアをキャンピングカーで回ったのをきっかけに2015年の夏から軽キャンピングカーで旅を始めた。

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