現在発売中のBE-PAL11月号の大特集「(10年愛せる「完成度」で選ぶ)ダウン&アウター大全」でご紹介できなかった、ちょっと異色の防寒アウターを紹介。
それが、ザ・ノース・フェイスの「キュービック テック トランゴ パーカ」だ。
どこが異色かって? それは、シェルに「キューベン・ファイバー」という超高強度素材を使っていること。
これは、耐水圧15,000mmという高い耐水性があり、相当な大雨にも耐える素材。しかも素材自体が強靱だから、ちょっとやそっとのことで破れる心配もないというわけだ。頼もしい限り。10年どころか、生涯使い続けられるかも!?
もうひとつ"異色"なポイントは、インサレーション(中綿)入りであること。「プリマロフト」という保温性に優れた中綿が使われている。無透湿素材シェルとのコンビネーションで気密性が高く、むっちゃくちゃ暖かい!
というのも、そもそもこのモデルは、極寒下でのクライミングでクライマーを確保するビレイヤー(ロープでクライマーの安全を確保する人のこと)が着るのを想定しているからだ。ザ・ノース・フェイスの本格アルパインウェア・カテゴリーのアイテムだけに、さすが! ですな。
あ、ちなみにこのパーカ、裏返すとパーテックス・クアンタムという極薄ナイロン・シェルのジャケットに早変わりするリバーシブル仕様。見た目がガラッと、ごく一般的な中綿入りパーカにもなっちゃいます。
こんな個性的&新機能なアウターをはじめ、ビーパル11月号では、注目のアウトドアブランドの新作ダウン&アウターをご紹介しています。本格的な冬が来る前に、ビーパルをチェックして手に入れましょう!
ザ・ノース・フェイス/キュービック テック
トランゴ パーカ
¥60,000
問ゴールドウイン カスタマーサービスセンター 0120-307-560
収納サイズは直径約18×高さ30cm。高所登山時に対応する防寒パーカがこのサイズなら、かなり小さいと思いませんか!? 重量は585g(L)。
極薄の不織布状の「キューベン・ファイバー」は、同重量の鉄の15倍という驚くべき強度を誇るダイニーマ繊維を、紫外線硬化樹脂という合成樹脂でラミネートしたもの。15,000mmという優れた耐水圧性能がある。これは、生地の上に立てた1cm四方の柱に水を満たしたとき、15mの高さまでの水圧に耐えるということ。ヨット用のセイル(帆)地としても使われるだけありますな。ただし透湿性はない。
(文/坂本りえ)