ソロからファミリーまで広く使えて、かつ金属のものなら保温ができる焚き火台。そんな素晴らしいギアがあることをご存知だろうか。今回こちらを買う機会があったので、フィールドでテストしてみた。
重ね合わせてネジで留めるシンプル構造の焚き火台
今回紹介するReKNOT(リノット)の「炎卓」は、アウトドアセレクトショップのSORAと広島発のアウトドアブランド・野良道具製作所が共同開発した焚き火台で、3枚の鉄製プレートと3本の長い脚で構成されたアイテム。
組み立て方はとても簡単で、プレートを重ねて脚をねじ込むだけ。力をそこまで必要とせず、初めて組み立てた筆者でも所要時間は3分だった。
こちらが完成形。脚の長さは23cmで、地面からの距離がしっかりとられている。天板部は円状になっており、ひと目見てこの焚き火台だとわかる個性的なデザインである。
直径は40cmで、ソロならゆったり使えて、グループなら囲って焚き火を楽しめる。
本体の厚みは約7cmで、側面には空気を効率的に取り入れる切り込みが入っている。厚みがなく煙突効果はそこまで期待できないが、その分横から空気がスムーズに入るため燃焼効率は問題なさそうだ。
また、同商品の一番の特徴は、縁に調理道具や金属製品を置くことで保温できること。縁は火床から素材がひと繋ぎになっており、鉄製のため熱伝導率も高い。ゆえに、五徳の上にものを置いて保温性せずとも、縁に置くだけで温められるのは斬新だ。
プレートの3箇所には帯状の穴が開いており、シェラカップなどを吊るすのにいい。多くの焚き火台は燃焼効率やデザインを重視した形状をしており、ハンドルが付いているものは意外と珍しい。灰捨てしやすいのも魅力だ。
別売りにはなるが、キャンバス生地の収納袋が販売されており、ポケットに入れてテープを巻いてすぐにまとめられる。ハンドルもあるので、持ち運びが楽になるのがポイントだ。
実際に焚き火台に火をいれてみた
ディテールを紹介したところで、実際に焚き火をしてみた。本体の厚みがあまりなく三角形という特異な形状のため、薪を入れるにはフレームに立てかけるようにする必要がある。
しかし、立てかけるおかげで立体的に薪をくべられるのはメリットかもしれない。
サイドパネルの空気の取り込み口から中の様子が見られ、夜になれば雰囲気も良し。また、火がついたあとは火吹き棒などで酸素を送る必要はなく、楽に火が上がった印象で初心者も安心できる。
縁に飲み物を置いて保温性能はどうか。写真と撮るのを忘れたが、試しにお茶を淹れたシェラカップを置いて様子を見てみた。沸騰まではいかないまでも、たしかに中身は暖かい状態になり、寒い夜にはとてもありがたいと感じた。
ただし、あくまで暖かい状態を維持するだけであって、縁で調理できるものではないため、焚き火調理をやりたい人は五徳などを用意したほうがいいだろう。
使ってみて気になった3つのこと
使っていて気になったのは2点。1点目は、プレートとプレートの間に隙間があり、そこから細かい灰や燃えカスが落ちることがあったこと。プレートを重ねて脚を固定するシンプルな構造なだけに、隙間なくびっしりと組んだ構造にはなっていない。
そのため、芝生の上で焚き火をする際には耐熱シートなどを敷くと安心だろう。
2点目は、縁が厚くなりやすく、子供を近づけられないこと。特に、薪をたくさんくべてガンガン炎を焚いている際は、プレート全体が熱くなっており、素手で触ると火傷をしてしまう。
焚き火中は小さい子供を近づけないようにし、また素手で焚き火台に触れないように注意しよう。
3点目は、収納の形状がいびつであること。きれいに円型や筒形などになればいいが、そうはいかず出っ張りが出てしまい、コンテナなどほかの道具と一緒に持ち運ぶ際にはちょっと入れにくいかもしれない。
暖かいドリンクを飲みながら焚き火したい人に◎
焚き火の楽しみ方は人それぞれだが、料理や飲み物を保温しながら焚き火を楽しめる炎卓は、特に冬キャンプで活躍すること間違いなし。ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。
商品概要
リノット「炎卓」
価格:¥19,800
サイズ:40×40×30cm
収納サイズ:34×20×8.5cm
重量:約4.0kg
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