どんな体勢でも背中にフィットする!
ユーザーの背面長(第7頸椎骨から腰骨までの長さ)に合わせてバックパックを調整する。 いまやそれは常識で、大型パックのほとんどは背面長を細かく調整できるようになっている。
だがしかーし! 厳密にいうとそれだけでは足りないのである。なぜなら「背面長は動くと 変わる」からだ。解説しよう。
地面に対して真っすぐ立っているとき、人間の背骨は緩やかな逆S字カーブを描いている。しかしそこから上半身をググッと前屈させてみると(実際にやってみてほしい)背骨の逆S字カーブが伸び、今度は緩やかな円弧を描く。すると背面長は直立しているときより数センチ長くなるのがわかるだろう。
じつは山の急斜面を登っているときはこれと同じ状態。本人は上半身を水平に保っているつもりだが、地面に対してはかなり前屈姿勢になっているのだ。
そこに着目し、どんな体勢でも背中にフィットするようにしたのがアークテリクスの「ロト グライドテクノロジー」だ。
これはウエストベルトとパック本体を連結するピボットがスライダーに沿って約32㎜上下し、かつ回転する構造。だからユーザーがどんな動きをしても背中にフィットする。これぞバックパックの未来形なのだ。
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