広島県江田島市に「Hawk Nest Family Village」というキャンプ場を個人でオープンしたコージさん。キャンパーが心地よい時間を過ごすため、キャンプ場オーナーは日々どんなことを考え、どのような活動を行っているのか。キャンプ場運営の裏側の1週間をお届けします。第2回の火曜日は、草刈りと各整備です。第1回目はこちら。
草を刈る際に留意すること
火曜日は隔週でペットボトルのゴミ出し日。月曜日と同様、歩きで出しに行き、良い運動になって戻ってきます。隔週なだけに、一回忘れてしまうと1ケ月分がたまることになるので、手帳カレンダーにはこの日を記載しています。
さて今日は、草刈りの日。草の成長は春から秋口まで勢いが衰えず、気が抜けません。
当地のキャンプ場内は面積が2300㎡あり、マツダズムスタ(東京ドームでも可)の内野3つ分ほどの広さ。野球場の内野はフラットなので自走草刈り機で刈れば大して時間はかからないと思いますが、キャンプ場はそうはいきません。
当キャンプ場では草払機といわれる、手持ちの草刈り機を使用。時間はかかりますが、起伏があり、複雑なレイアウトの場所でも自在に草を刈れます。この草払機は軽量で扱いやすいし、排気ガスを出さないし、静かです。欠点はバッテリーの持ちで、1本で20~30分までが精いっぱい。なので、バッテリーを3本持っています。さらに、草払機自体ももう1台、それ用のバッテリーを2本持っており、以下のように草の状況などによって使い分けています。
- プラスチックブレード:伸びて葉も太く強くなった状態で使用
- ナイロンコード定期的に刈っていて、そう強く無い草に使用
なお、開墾当初のジャングル状態では金属ブレードが必須でした。
場内を一気に刈るのは、かなりの負担です。物理的には計5本のバッテリーを充電しつつ2台の草払機で延々と作業することは可能ですが、身体が持ちません。とくに猛暑の時期はなおさらで、1時間ほど作業したら休憩しないと熱中症で倒れてしまいます。
熱中症の予防のため:
- 朝食をしっかり採ってから作業を行います。
- できるだけ早朝から作業をします。
- 水分の定期的補給
- 塩分の補給(塩飴)
- ネッククーラー(100円ショップのタオル状の布を濡らして首に巻くだけでOK)
- 帽子とサングラス。帽子は三角錐の編み笠がベストで、頭と帽子の間を浮かせているので熱気がこもりません。
- 初期の開墾時はこれに加え、背中に風を送る送風機をベルトに装着していました。
上記の中で思っていた以上に効くのは塩飴でした。テレビニュースなどでは水分補給は言われていますが、塩分は特に作業をする場合には非常に有効です。
この草刈りですが、以前執筆した暑さ対策の記事でも記しましたが、根こそぎ刈るのではなく、ある程度の長さを残すことで、草によるグランドカバー化を目指しています。1~2cm程度の高さで切り続けると、背の低い草が拡がって行き、上に伸びる草は広がらず、やがて背の低い草でグランドがカバーされていく、というもの。数年間、続けることで、効果が出るものと考えています。
当地でもまだ駐車場は砂地なので、テントサイトに比べると異様に暑いです。駐車場も含めて低い草によるグランドカバー化が理想ですが、少しずつでも目指している姿に近づけば!と思いながら、日々の作業を行っています。
なお、梅雨前や台風の時期には、強雨対策として、場内の雨水の逃げの溝を整備します。当地は水捌けが非常に良いのですが、その浸透スピードをはるかに上回る強雨の際には、ところどころ水溜まりが出来てしまうことがあります。それを逃がすためで、通路には塩ビパイプを埋めて水の通り道を作ったりしています。こうしたことも手作業で行っています。
刈り終えた草地を後にし、シャワーを浴びたら、やはり夕刻はビール。また明日に備えよう!
[水曜日に続く]