北海道礼文島で絶景トレッキング!日本の端っこの島で岬巡りを楽しむ旅
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    2023.10.02

    北海道礼文島で絶景トレッキング!日本の端っこの島で岬巡りを楽しむ旅

    草原と高山植物が広がっている。

    日本の端っこ、礼文島!

    日本のはるか北端に浮かぶ、縦長の島をご存知でしょうか。

    稚内(わっかない)市の西方60キロメートルに位置するこの礼文島(れぶんとう)は、日本百名山のひとつ「利尻山」を有する利尻島とともに、島好きの憧れの離島として知られています。

    青い海と緑の草原に囲まれた礼文島は、かつて筆者が住んでいたニュージランドを彷彿とさせる場所。美しいトレッキングコースも魅力の一つです。

    今回は、そんな礼文島トレッキングの楽しさをとくとご紹介します!

    礼文島への行き方

    礼文島へは、船で行くことができます。

    稚内と利尻島から礼文行きの船が出ています。夏のハイシーズンは一日三便ほど運航していますが、時期によって運航時間が変わるので、あらかじめ時間を確認しておきましょう。

    礼文島トレッキングの装備

    礼文島は爽やかな森と草原が広がり、歩きやすいコースが多いです。

    登山靴、ザック、速乾性のある服といった通常の登山装備があれば問題ありません。紫外線対策も忘れないようにしましょう。

    ただし、レインウェアは必須です。これから紹介する「岬めぐりコース」は、常に海から風が吹き付ける場所です。天気が変わりやすく、強風にもなりやすいため、必ず持っていくようにしましょう。

    いざ礼文島トレッキング!

    おすすめの「岬めぐりコース」

    草原に高山植物が広がっている。

    筆者が以前訪れた夏の礼文島は、美しい高山植物の宝庫でした。

    礼文島には、素晴らしいトレッキングコースがたくさんあります。その中でも、日本の果てまで来たことを実感できる、筆者おすすめのコースをご紹介します。

    島の端っこを紡いで歩いていく「岬めぐりコース」です。日本の北端にある礼文島、そのさらに最北端に位置するスコトン岬を目指します。

    全長約12.4kmある道を、「澄海(すかい)岬」「ゴロタ岬」「スコトン岬」と、3つの岬を巡りながら、ダイナミックな海食崖と海の風を肌で感じることができます。

    前泊は久種湖キャンプ場で

    キャンプ場にテントが張られている。

    緑の丘に囲まれた美しいキャンプ場です。

    今回、スコトン岬をゴール地点にするために、スタート地点は「浜中」という小さなバス停に設定しました。この「浜中」へ早朝に行くには、近くにある久種湖(くしゅこ)キャンプ場に前泊するのがおすすめです。

    ただのキャンプ場と侮るなかれ、ここは日本最北端のキャンプ場であり、隣接する久種湖の淡い水色が美しい抜群の立地です。

    平坦でテントを張りやすく、トレッキングのためにしっかり身体を休ませることができます。

    なお、コンビニエンスストアは近くにないので、食料やお酒はあらかじめ準備しておくのがおすすめです。

    お風呂や温泉は、キャンプ場から徒歩圏内にはありません。シャワーはキャンプ場で借りることができます。

    美しいブルーの海!澄海岬へ

    道路の横に草原が広がっている。

    スタート地点には、広大な草原風景が広がります。

    浜中からは、だだっ広い開放的な道路をひたすら真っ直ぐ歩きます。徐々に左手に見えてくる丘が、朝日に照らされてアンニュイな雰囲気を醸し出しています。

    ここに羊が群がっていれば、まるでニュージーランドだな…などと考えているうちに、澄海(すかい)岬に到着です。

    澄海岬と書かれた看板の後ろに海が広がっている。

    青く澄んだ海は圧巻です。

    展望台への階段を登り切ると、そこには美しいブルーに透き通った海が広がっています。

    近くの漁村から漁船が静かに海に出ていく姿がまた素敵で、天気の良い日はいつまでも眺めていられそうです。

    穏やかなビーチを抜けてゴロタ岬へ

    澄海岬を出ると、次はゴロタ岬へ向かいます。ここからは、突然道が険しくなります。

    同時に、コースから見える眺望がガラッと変わります。丘の稜線がずっと先まで伸びている様が見え、冒険心が掻き立てられます。

    高山植物に囲まれた急登と急降下を経て、静かな漁村へ降りていきます。

    海沿いに道が続いている。

    時折後ろを振り返ると、自分が歩いた道を見通すことができます。

    ここからゴロタ岬までは、平坦で穏やかなビーチ沿いをひたすら歩き続けます。時折り後ろを振り返ってみると、自分が歩いて来た道の全貌が見えます。

    最後の急登を登り切ると、ゴロタ岬はすぐそこです。

    ゴロタ岬までくると、ゴール地点のスコトン岬まで見渡すことができます。

    静かな草原と海の波打つ音が合わさって、確かに自分は地の果てにいるのだと実感します。この日は少し曇りだったからかほとんど誰もおらず、それがまた素晴らしい空気感を演出してくれました

    海に浮かぶ稜線を越えてスコトン岬へ

    海に面した岬が見える。

    ゴロタ岬から見たスコトン岬です。

    ゴロタ岬からは目の前にスコトン岬が見えますが、ここからは意外と歩きます。

    山道を抜けると車道があり、ひたすら歩いていくと、赤い屋根の大きな建物が見えてきます。「島の人」という、素敵なお土産屋さんです。

    筆者は、ここで昆布ソフトクリームを食べることを一心に歩いていましたが、なんと今年はやっていないとのこと…。

    残念でしたが、たまたまそこに居合わせた別の観光客の方が、お土産に買った蒸しうにの缶詰をお裾分けしてくれました。やっぱり、島にいる人はみんな優しい…。

    休憩したら、最後は地の果てスコトン岬の展望台へ!

    スコトン岬で「地の果て感」を満喫

    スコトン岬と書いた看板の後ろに海が広がっている。

    向こうに見える展望台まで行くことができます!

    本当に素晴らしい景色です。西日に照らされる稜線がまた美しいんです。

    この日は少し曇天でしたが、トドが住む「トド島」が海に浮かんでいる姿がくっきりと見えました。

    ここまで歩いてきた達成感と、ゴール地点にふさわしい景観に、感動せざるをえません。

    ここからフェリーターミナルまではバスが出ているので、そのバスに乗って今回の旅を終えました。

    日本の端っこで海と山を堪能!

    以上、礼文島トレッキングコースの魅力を紹介しました。

    一味違ったトレッキングを体感したいという方は、ぜひ北海道礼文島にある「岬めぐりコース」に挑戦してみてくださいね!きっとかけがえのない思い出になるはずです。

    私が書きました!
    ネイチャー/登山ガイド
    さあか
    自然をこよなく愛するネイチャー/登山ガイド。ニュージーランドでのネイチャーガイド経験を経て、現在は丹沢山地、箱根、利尻島など、季節ごとに違う山でガイドライフを満喫中。年齢や体力に関係なく、多くの方に自然の中で過ごす楽しさを知ってもらうため、アウトドアライターとしても活動している。

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