カシオ/PRO TREK(プロトレック)PRW3100
前回の【アウトドア製品テスト】では「高度計」の正確さをアウトドアフィールド(雪山)でテストしましたが、今回は、「方位計」をテストします。
自然の中でいちばん重要になるのが「方位」。時計の機能でいうと、「磁気センサー」です。
今回も高度計同様に2か所、山形県の「富神山」と「ライザスキー場」でテストしました。
実際に使ってみて感じたのは、腕に時計を付けたまま計測を行なうと、水平を保って方位を正確に測るのは難しいということです。腕の傾きなどで、ずいぶん計測値が変わってしまうからです。より正確に測るためには、腕から外して計測することが重要になると思います。
今回は、単純に目標物に対しての角度。その正確さをチェックすることにしました。
やはりここでも性格の悪い私は、スマホアプリと比較しました。
<使用したスマホアプリ>
「3Dコンパス」 Google Playストアで「評価4.5」とかなり高評価のアプリです。
さて、結果はどうだったのか?
方位計テストの計測結果
テスト1:富神山
最初のテスト地点は、蔵王と山形の町中を挟んで西側にある「富神山」です。
- コンパス 82度
- プロトレック 81度
- スマホアプリ 87度
テスト2:ライザスキー場
- コンパス 54度
- プロトレック 58度
- スマホアプリ 29度
山形市を挟む両地点で計測しましたが、プロトレックのセンサーの精度の高さに驚きます。
スマートフォンアプリも、大健闘ではないでしょうか?
山で道に迷わないための
「恐ろしい機能」とは?
プロトレックの「磁気偏角補正機能」を使うと、フィールドでの地図読みがさらに楽になります。
「磁気偏角補正機能」とは、あらかじめ、持っていく地図の磁針方位をプロトレックで設定しておけば、時計の12時方向を地図の北にあわせれるだけでOK。
正確な「真北」(通常のコンパスが示す「磁北」ではなく、地図上の「真北」)をプロトレックが示してくれるので、その「真北」に地図を合わせるだけで、周囲の地形が読み取れます。
地図と地形を照らし合わせるたびごとに、磁北を合わせる作業が必要なくなるという恐ろしい機能です。つまり「整置」は必要なくなるのです。
悪天候時で地図を広げられないときなどにも、非常に役に立つ機能ではないでしょうか。また、出発時に方角を記憶できる「ベアリング機能」を使えば、周囲の見通しが悪くても、目的の方向がわかります。
また、道に迷った際に、もとの場所に正確に戻るためにも、プロトレックが正確な道しるべとなるので、安心です。
北方位を真北に設定する(磁気偏角補正)
http://support.casio.jp/wat/manual/5470_ja/YLGNSYeotwntaf.html
◎構成=斉藤正史
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