モンベルの「ビッグタープHX」は、ファミリーやグループでのキャンプで、ゆったりすごせる大型タープだ(480cm×500cm)。
1993年のカタログには、前身の八角形タープ「ビッグタープ2」やウイング「ビッグタープ1」が定番として紹介されており、1995年なると、550×520cmの大型ヘキサ「ビッグタープHX」という名前で登場。色の変更や撥水性の向上など、機能をブラッシュアップしながら、20年を超えて愛されきた。
その「ビッグタープHX」が、今年リニューアルを果たした。
新しい「ビッグタープ」は
オプショナルルームがすごい!
長らく2トーンカラーだったが、ソリッドカラーに変更。そして、もっとも大きな変更点は「オプショナルルーム」を取り付けられるようになったこと。
「ビッグタープHX」(2万1000円)と、「ビッグタープ オプショナルルーム」(2万3000円)。タープに寝室を装着しつつ、キャノピー部分は、チェア(ヘリノックスの「チェアワン」なら2〜4脚)を置けるほどの広さを確保する。2ルームテントのような使い方が可能なのが新しい。
●問い合わせ先
モンベル http://www.montbell.jp
さて、使い心地はどうなのか?
実際にアウトドアで設営してチェックしてみた。
タープに付いているリングに張り綱を通してから、タープを建てる。この張り綱のトグルを、オプショナルルーム天頂部のリングに引っかけて吊るす。張り綱の自在金具を調整することで、タープとオプショナルルームの空間を調整できるというわけだ。
あとは、タープのサイドに付いているリングにトグルを掛け、オプショナルルームを装着し、ボトム5カ所をペグダウンするだけ。
サイドのトグルは片側4カ所ずつで、風が強い日などはオプショナルルームをタープの中心付近にずらすことで、雨の吹き込みを抑えられるのだ。これはうれしい配慮。
オプショナルルームのフロアサイズは、400×160cm。大人4人がのびのび横になれるサイズだ。
試しにヘリノックス の「チェアゼロ」を入れてみた。チェアゼロは高さ64cm。立ち上がり部分とほぼ同じくらいの高さということがわかる。
フロアはバスタブ形状で、雨にも強い仕組み。後ろ側のメッシュは縫い付けられており、出入りはできない。外側のパネルは大きく広げて巻き上げ可能なので、風通しは問題なし!
ドアパネルは、モンベルの「ムーンライトテント」を思わせる直線的なジッパー。タブがすべて同色なので、メッシュ用のタブは、細いロープを結びつけたりして色分けしてもいいかもしれない。
オプショナルルームは2.7kg(総重量3.17kg)。これで4人用の寝室を確保できるのはありがたい。
「ムーンライト」とも相性よし!
同社のロングセラー「ムーンライトテント」シリーズと同色のため、組み合わせてもスッキリ。夏はメッシュが大きなオプショナルルームを寝室に。秋〜冬は「ムーンライトテント」を寝室にして、背が高い「オプショナルルーム」をリビングがわりに使ってもよさそうだ。
また、「ムーンライト1型」、「ムーンライト2型」はバイク乗りの支持が高い。ファミリーなら、かつて使用していた「1型」や「2型」を大きくなった子ども用テントとして活用し、「オプショナルルーム」と併用するなど、「ムーンライトテント」との組み合わせをいろいろ考えるのが楽しい。
使い方は自在。夢が広がるタープに仕上がっている。
◎構成=大森弘恵