さばいどる かほなん、無人ビーチでのサバイバル生活で緊急事態に遭遇!
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  • サバイバル・防災

    2023.10.09

    さばいどる かほなん、無人ビーチでのサバイバル生活で緊急事態に遭遇!

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    さばいどる かほなんは、サバイバルするアイドルで「さばいどる」。無人島での自給自足生活を夢見て、日々、野外生活のスキルを磨く修行中。その様子を紹介する『さばいどるチャンネル』は登録者数47万人超。そんな彼女の「サバイバルチャレンジ2023」短期連載の第3回(最終回)。

    (第2回はこちら。「さばいどる かほなん、無人のビーチで防災用品やアウトドアグッズを検証!」)

    防災の知識をわかりやすく伝えるため、市販の防災用品を駆使して10日間を無人のビーチで過ごすチャレンジに挑戦中のかほなん。
    ベースキャンプ前の波が上がってきた。そして、まさかの事態が……。

    ※この挑戦は、関係各所の許可を得て行なっています。

    平穏だった無人ビーチに嵐が接近。どうするかほなん!

    チャレンジ4日目の夜から降り始めた雨は、5日目の昼ごろまで続いた。その日は、気象関係の情報を収集しつつ、テント内で残りの非常食を確認したり、動画を編集して過ごした。
     
    翌朝は、さらに風雨が強まり、気温も低くなったため、かほなんはエマージェンシー用のアルミシートにくるまり、寒さをしのいだ。小雨になったところで海の様子を見ると、それまでにない高波が押し寄せていた。

    「めっちゃ寒くなって、風も雨も強くなって。波も高く、携帯の電波状況まで安定しなくなってきたんです。これは対策を考えないと危ないと思い、スマホで今後の天候や潮の高さを調べました。すると、今いる場所は、数時間後には波を被る可能性があると分かり、1時間後にビーチを離れる判断をしました」

    天候の変化を察知したら早めの判断で危機を回避

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    かほなんが避難を決めたときの海の状態。「風も強くなり、前日と比べて潮が引かなくなって、これはおかしいと感じ、行動に移しました」

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    もしものときのために地元ガイドさんに教わっていた陸路の避難ルートを行くかほなん。「まさかこの道を歩くことになるとは……」

    かほなんが判断材料に使った情報源

    ●気象庁提供

     気象情報 天気図 潮位表
     潮位観測情報 波浪観測情報
     今後の雨 海上分布予報

    ●Yahoo!提供

     波予測 風予測 潮汐情報

    ●地元の方の話

    「変化を感じてすぐに、パソコン、スマホを使って、できる限りの情報を集めました。最後は、地元の海を熟知しているガイドさんと漁師さんの話も参考にして、判断しました」

    命を守るためにはできる限りたくさんの情報を集め、いち早く避難する勇気を

    すぐさま非常食やパソコンなど必要最低限の荷物を防災用のリュックに入れ、テントや道具を撤収した。置いていく道具は、大きなポリ袋に入れて、それを波の届かない林の中に置き、リュックひとつを持って避難用の経路を歩きだした。途中で、地元のガイドさんと合流。そこから安全な町へと避難し、嵐が去るまでの間、チャレンジは一時、中断となった。

    「6日目の夜の避難は大正解でした。海を見て波が高いなと変化を感じ、天気予報や海象の情報を集めました。その日は、潮が高くまで上がる予報で、そのままの風力、波の高さで満潮になれば、確実にテントに波が届くと。ガイドさん、地元の漁師さんにも相談して、満潮の6時間前に避難することを決めました。高波がテントに当たってから避難していたのでは遅いからです。防災では、危険を事前に予測することが大切です。先に起きることを予測し、早め早めに行動できるように、日々鍛錬をしておくことが大切だって、身をもって確認できました」
     
    災害からの避難を想定したチャレンジで、ほんとうの緊急事態に遭遇したかほなん。見事、危険を回避することに成功した。

    3日間の避難生活中に厳原の町を散策

    ●観光情報館ふれあい処つしま

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    対馬南側の中心地、厳原にある施設。対馬観光物産協会の観光案内所があり、対馬旅行の資料をもらえたり、お土産を買うこともできる。

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    館内は資料館になっていて、大陸と日本の架け橋となった歴史や固有の生物などの資料が展示されている。「この蝶 見たかも?」

    厳原を一望にする高台へ

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    避難生活中の運動不足解消に山を散策。清水山城跡に歩いて登ると、厳原の町が一望にできた。緑豊かな対馬独特の山並みも眺められる名所。

    NHK生中継にリモート出演!

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    NHKの「ニュースLIVE! ゆう5時」で防災コーナーを担当する防災士のかほなん。ツシマヤマネコTシャツを着て生放送にリモート出演。

    避難生活中もルールにのっとり、事前に用意した非常食と水だけで過ごした。その間、予定されていたNHKの「ニュースLIVE! ゆう5時」の生放送にも出演。厳原の中心地にある観光情報館ふれあい処つしまから、元気に防災の話を届けた。
     
    放送終了後には、館内にある対馬の歴史や文化に関する展示資料を見学。束の間、観光気分を味わった。
     
    雨風は徐々に収まったものの、避難生活は3泊に及んだ。再びビーチに戻ったのは、チャレンジ9日目の朝。地元漁師さんの漁船でビーチへ送ってもらい、再スタートとなった。ビーチへ着くやテントを張り、食料探しや水汲み、動画撮影と大忙し。

    「非常食は避難中に1個を残して食べちゃったので、今日は、本気で食料を確保しないと厳しいんです。がんばります!」
     
    森でフキを採り、磯で餌を採ったらカヤックで海へ。短時間で3匹の魚を釣り上げるや、洗濯や食事をしながらルーティン動画を撮影。忙しい、さばいどるの日常が戻ってきた。

    チャレンジ9日目

    ようやく無人ビーチへ帰還

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    ようやく波が低くなり、ビーチに近づけることになったのが9日目。時間を節約するため、朝7時に港から漁船に乗って無人ビーチへ移動した。

    素潜りは効率悪し。魚の確保は釣りが一番

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    カヤックで釣りに出るや、1時間足らずで3匹の大物を釣った。「釣りは効率良く食料を確保できる手段です」

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    「素潜りは、ここ数年で一番きつかったです。消耗する体力が大きいのに獲物も捕れなくて。サバイバル向きじゃないですね」

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    「やっぱ 釣りは 楽しいね!」

    最後の動画撮影

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    最終日。テントを撤収する前に総括動画を撮影するかほなん。このチャレンジの様子は、YouTube「さばいどるチャンネル」で公開中。

    晴天に恵まれた最終日。最後の食事を済ませると、早々と撤収を開始した。荷物をまとめ、大きなリュックをカヤックに積んで無人ビーチをあとにした。

    「このチャレンジでは、自然相手に100%の安全はないことを実感しました。だから自分で早めに情報を集めて、危険を感じたらいち早く逃げることが大切です。辞める勇気、逃げる勇気も大切なんです」
     
    かほなんは、10日間のチャレンジを振り返って、そう話した。

    チャレンジ終了

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    チャレンジ終了後、「肴や えん」で、ご褒美ごはんを食べるかほなん。対島名産のサバ、アナゴ、イスズミなどを食べられる名店。

    ご褒美のご馳走は?

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    海藻が絶滅する磯焼けの原因となるイスズミを食用にしたフライ。かほなんは、海藻を守り資源を有効活用する地元の取り組みを応援。

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    今回のチャレンジをサポートしてくれた丸徳水産の漁師さんたち。養殖技術の向上や磯焼けの改善にも取り組む。

    無人ビーチチャレンジで得た教訓5か条

    ❶ アウトドアに100%の安全はない
    ❷ 3日後の天気まで考えて行動する
    ❸ 異変に気づいたら情報収集
    ❹ 身を守る判断はいち早く
    ❺ 日ごろから危機回避能力を身につけておく

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    ご安全に!

    ※構成/山本修二 撮影/花岡 凌、さばいどる 取材協力/対馬観光物産協会 https://www.tsushima-net.org/

    (BE-PAL 2023年10月号より)

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