「カナダの都市で知っているものは?」と聞かれて真っ先に挙がるのが、大都市バンクーバーにトロント、首都のオタワ、フランス語圏のモントリオールでしょう。
では、「ケロウナ」という地名は知っていますか?
えっ、ケロウナ?ケロ…あの黄色い桶なら知ってるけど、どこそこ?
そうですよねー。おそらく初めて耳にした人が多いと思います。
ケロウナってどんな都市?
ケロウナ(Kelowna)は、西の玄関口・バンクーバーから車で約5時間、飛行機で約1時間の内陸にあるブリティッシュ・コロンビア(BC)州人口第3位の街。人口は約15万人です。
中心には超広大な「オカナガン湖」が佇み、ケロウナのシンボルにもなっています。
湖沿いに点在する砂浜のビーチや芝生の公園は、市民や観光客の憩いの場。晴天率も高く、リゾート地のような雰囲気を醸し出していることから、巷では「カナダのハワイ」とも称されているのだとか。
チェリーや桃、リンゴ、ラズベリーなど果物の産地でもあり、50軒を超えるワイナリーも観光の目玉。夏のシーズン中は「どっから現れた!?」というぐらいの観光客が国内外から押し寄せます。
そんな自然溢れるケロウナでは、年間を通してアウトドアアクティビティが大・大・大人気!
サイクリングやハイキング、キャンプ、カヤックなどはもちろん、冬場のスキー、スノボと、アクティビティには事欠きません!
今回は、その中でもケロウナの魅力をどストレートに体感できるハイキングスポット「ノックスマウンテン(Knox mountain)」でのハイキングの様子をお届けします。
ケロウナ市民の日常にとけ込むノックスマウンテン
「マウンテン」と言っても、ノックスマウンテンの標高はわずか300mほど。
頂上までの昇り降りには、十分な休憩を含めても3時間あれば余裕です。サクッとハイキングができる手軽さが個人的に気に入っています。ダウンタウンからバスまたは自転車で10分と好アクセスなのも良し。
全体を通してお喋りしながらでも登っていけるくらい勾配が緩やかなので、ぜひご家族やお友達と一緒にどうぞ。
水分とお弁当を持ったら、いざ出発!
ノックスマウンテンには様々なコースがあります。山頂を目指すコースの他にオカナガン湖を眺めながら湖畔を歩くコース、マウンテンバイク専用コースなんかもあったりして、初心者ハイカーからがっつりスポーツマンまで、誰でも楽しめるのが魅力です。
ケロウナが初めてなら、迷わず山頂を目指すコース「Apexトレイル」を試してみましょう。
この日は日本人の夫と一緒だったのですが、なぜか「1年生~になった~ら~」を歌いながら登ることに(笑)。「富士山の上で~おにぎりを~」の歌詞を、「ノックス~の上で~おにぎりを~」に替えて、気分はルンルン!
勾配や標高が適度なこともあり、ノックスマウンテンではジョギングや犬の散歩をしながら登っていく人たちに必ず遭遇します。
私たちが呑気に歌いながら登っている傍を颯爽と駆け抜けていくカナディアンたち。男性も女性も、パキッとしたスポーツウェアに身を包んでいてかっこいい!
いかついマウンテンバイクで登っていく人もチラホラ。いくら手軽なコースとは言っても、坂道をバイクで登っていくのってかなりハードですよね!?
途中で止まってしまったらどうするんだろう…?と余計な心配をしながら、私たちも足を進めます。
おっと、出会うのは人間だけじゃないところもカナダならでは!
周りの人も止まって鹿に道を譲ってあげていて、なんだかほっこりする光景です。
歩き始めて約20分。ちょっと道が急になってきて、「結構キツイな、これ大丈夫?」と感じるころ、第一チェックポイントに到着!
実はここまでは車道も通っていて、車で登ってくる人も結構います。ここからの眺めも十分素晴らしいのですが、やっぱり頂上の景色を早く見たい(そして早くお弁当を食べたい!)ので、5分だけ休憩して進みました。
ここからはたまに道が分かれますが、どの道を進んでも最終的に頂上に辿り着けるので迷うことはありません。
てっぺんの景色はいかに?
第一チェックポイントから登ること約30分。ようやく頂上に着きましたー!
最後の一登りが結構ハードでしたが、無事に到着。さあ、それでは頂上からの眺めを堪能しようではありませんか!
ケロウナの美しい街並みと広大なオカナガン湖、そしてオカナガン湖にかかりウエストケロウナへと繋がる橋…。絵になっていてめちゃくちゃキレイです。
当たり前ですが、オカナガン湖は波がないのでとても静か。一面に広がる青は、ずっと見ていても飽きません。夏にはボートが何台も走っていてリゾート感も倍増ですよ。ちなみに頂上からは360度の絶景が楽しめます。
はー。景色もいいのですが、もう腹ペコです。
展望台から今来たコースと反対側に少し下ったところに私と夫のお気に入りスポットがあるので、いつもここで食べます。
ケロウナ一の人気スポットであるノックスマウンテンですが、そもそも人口が少ないので展望台付近でも静かに過ごせます。
誰にも邪魔されず、絶景を眺めながら食べるおにぎりに勝るものはありません。無事に「ノックス~の上で~おにぎりを~」食べることができました!
私たちは移住者なので日本食が恋しくてなりませんが、日本から観光で来られたらバーガーやサンドイッチなんかをテイクアウトして、ノックスマウンテンの頂上で食べるのもいいですね!
ケロウナって日本ではまだまだ知られていませんが、大自然がたっぷりと味わえる気持ちのいい街です。そんなケロウナの魅力を、ノックスマウンテンの山頂から堪能してみませんか?
日本よりもかなり乾燥していて、夏の炎天下でも日陰に入れば冷えてきます。ハイキングの際は、ウインドブレーカーを持っていってくださいね。
City of Kelowna
https://www.kelowna.ca/