女性キャンパーの声を取り入れた新作
新潟県三条市の馬場長金物は、明治時代から続く金物卸の老舗だが、近年は「BABACHO(ババチョー)」というブランド名でオリジナル商品の製造・販売にも力を入れている。そのなかでも人気なのが「多喜火鉈」シリーズ。このたびの新作「多喜火鉈 Flake(フレーク)」は、女性キャンパーの声を取り入れた個性的な鉈だ。
短いから自然と刃の真ん中で削ることになる
従来の鉈に対する女性たちの不満は、 「刀身が長すぎて操作性が悪い」「グリップが握りずらい」「ケースデザインが硬すぎる」といったものだった。また、製作スタッフがアウトドアイベントに行くと、フェザースティックを刃の先端で削ってしまい、力を刀身にうまく伝えられない参加者が多かったという。
これらの課題を解決するために、まず刀身は57mmと短くした。削るときは常に刃の真ん中を使うことになるため、力が込めやすくなった。厚さは従来の鉈と同様に厚いので、鉛筆を削る要領で鉈の背(峰)を親指で押すときも痛くない。適度な重さがあるため、刃物の自重の助けも借りて、スムーズに削ることができる。
丸いグリップ、マスタード色の起毛革ケース
グリップは丸いふくらみを持たせて握りやすくしている。鉈全体も鋭利なところがなく、丸みを帯びていて怖さを感じない。このあたりは従来の多喜火鉈のトーンを踏襲している。
牛革ケースは、従来の黒からマスタード色に変更し、しかも表面を起毛にすることで、やさしい印象となった。腰への装着はベルトループではなく、カラビナを使って吊り下げる。
フルタングだからバトニングの薪割りにも
女性や子どもがフェザースティックを作るために開発されたものだが、これまでの多喜火鉈と同じくフルタングなので、バトニングでの薪割りにも使うことができる。
ニンニクつぶしにも活躍
刃が厚いので繊細な料理には向かないが、カボチャやサツマイモ、トウモロコシなど硬い野菜を切る(割る)ときには力を発揮する。忘れてはならないのは、「つぶす」作業も得意だということ。ニンニクやショウガを面(平)でグッと押しつぶすことができる。おおざっぱにつぶしたあとに、厚い峰でトントンと叩けば細かくできる。このときも刃物の自重が役に立つ。とてもコンパクトだから、女性や子どもならずともサブの刃物として持っていくと楽しいと思う。
※この商品は[通販サイト]「小学館百貨店」から購入できます。
多喜火鉈 Flake(フレーク)/BABACHO(ババチョー) 8,800円(税込み)
https://lifetunes-mall.jp/shop/g/gA55312007/