晴れた日に、ふらりとハイキングに出かけてみたい……。
そんな時にぴったりなのが、都心からも近く手軽に自然を楽しめる三浦半島の大楠山(おおぐすやま)。標高242メートルの低山ながら頂上からの展望は素晴らしく、三浦半島や房総半島、相模湾を眺められます。今回は、実際に登ってみた様子をお届けします。
大楠山にある5つのコース
大楠山には歩行時間が短いルートから長いルートまで、バラエティーに富んだ5つのハイキングコースがあります。
具体的には以下の5つです。
- 大楠芦名口コース(行程60分程度)
- 前田橋コース(行程60分程度)
- 塚山・阿部倉コース(行程130分程度/155分程度)※
- 衣笠コース(行程135分程度)
- 湘南国際村コース(行程40分程度)
(※塚山・阿部倉コースは、京急線安針塚駅または逸見駅から出発する場合と、JR田浦駅から出発する場合で行程の時間が異なります。京急線安針塚駅または逸見駅出発の場合は行程130分程度、JR田浦駅出発の場合は155分程度)。
今回は歩行時間が短いコースを歩きたかったので大楠芦名口コースから登り、湘南国際村コースから下山しました。このコースは、JR横須賀線の逗子駅から出発し、同駅に帰着します。
手軽に登れる大楠山
大楠芦名口コースへ向かうには、JR逗子駅または京急線逗子・葉山駅からバスに乗ります。乗ってから約30分ほどで大楠芦名口に到着するので、そこで下車しましょう。
ちなみにこのバスは葉山町を抜けると、海沿いを走ります。車窓にひろがるキラキラひかる海の美しさには、思わず声をあげそうになってしまいました。
大楠芦名口のバス停をおりたら、バスを背にして左側にある交差点を渡ります。右手の少し先にファミリーマートがあります。登山の途中に売店はないので、飲み物やお弁当が必要な場合はこちらで買っておいたほうが良いでしょう。なお、私が登った2023年10月時点では頂上の休憩所や売店が閉まったので、ここで必要なものを購入しておきました。
ファミリーマートを後にするとすぐ、大楠山の道案内の大きな青い看板が見えてきます。
住宅街の中のゆるい坂を5分ほど登っていくと、右手に公衆トイレがあります。大楠平の簡易トイレまで途中にトイレはありませんので、こちらで済ませておくと良いでしょう。
公衆トイレを出て、アスファルトの道を緩やかに登って行きます。
しばらくすると大楠山の登山口が見えてきますので、右方向の坂道を登って行きましょう。
登山道は車1台ほどが通れるほどの広い道幅でコンクリートで舗装されているため、苦もなく登れます。緩やかな傾斜で、途中には岩場や滑りやすいところもありません。小さなお子さん連れでも安心して登ることができますよ。
緑の中を約1時間ほど歩くと、大楠平に到着。頂上へは、ここから約150メートルの階段を登ります。なお、2023年10月時点では頂上のトイレは使用中止で利用できませんでした。トイレを利用する際はここにある簡易トイレを利用しておくと安心です。そして最後の階段を登りきると、一気に視界が開けます。登山開始から約1時間で頂上に到着しました。
頂上は展望が素晴らしい!
頂上は開けていて、絶景が拝めます。晴れた日には頂上からは三浦半島一円だけでなく、房総半島まで眺めることができます。また、緑が連なる尾根越しからは、キラキラ光る綺麗な相模湾の海が。
国土交通省のレーダ雨量観測所をはじめとするレーダやアンテナも見えます。
頂上には展望台や休憩所・トイレがありますが、先に述べたとおり、閉鎖期間中もあります。私が登った際にも利用することができませんでした。横須賀市の公式サイトには大楠山の状況について詳しく書かれているので事前に確認するといいでしょう。
山頂にはベンチがいくつも設置されているので、景色を楽しみながらお弁当を食べることができます。私が登った日は快晴で暖かな日だったので、青空の下でのんびりすることができました。
下りは湘南国際村コースを歩いてみることにしました。なお、頂上はほかに、塚山・阿部倉コース、衣笠コースを選択することもできます。
下山は湘南国際村センターを通るコースで
登って来た道を頂上直下の大楠平まで階段を下ると、右手が湘南国際村センターへの分岐ルートです。このコースは道幅が人ひとり通れるぐらいなので、ところどころ滑りやすい場所があるので気をつけてゆっくり歩きましょう。ルートによっては蜂やヘビが出ることもあるので、季節によっては、虫除けなどを持参した方がいいかもしれません。
しばらく細い山道を歩くと階段があらわれます。急な階段をひたすら下って行きます。登りで湘南国際村コースを選択すると、結構きついかもしれません。
20分ほど下ると湘南国際村へ続くアスファルトの道に到着しました。
舗装された道を湘南国際村に向かって歩いていきます。道の両側は緑に溢れ、風に揺れるススキが深まる秋を感じさせてくれました。湘南国際村へは舗装された道を緩やかなアップダウンを歩いて行きます。しばらくすると湘南国際村に到着。頂上からの下りは約40分ほどでした。
湘南国際村はユニークなデザインの建物が点在する
湘南国際村は今までの自然の風景とはうって変わり、ユニークなデザインの研究機関や大手企業の研修所の建物が立っています。
湘南国際村からは、来た時と同じJR逗子駅にバスで戻ります。バスはJR横須賀線の逗子駅行きと汐入駅行きがありますが、朝夕を除き1時間に1本なので発車時刻を事前に確認しておくことをおすすめします。
手軽に楽しめる大楠山に出かけてみては
都心からアクセスも良く、気軽に登れて自然と絶景を楽しめる三浦半島の大楠山ハイク。短いコースを選択すれば、下山後に三浦半島の海辺に立ち寄ることもできます。晴れた日にふらり出かけても楽しめる三浦半島のハイキングを楽しまれてはいかがでしょうか。
横須賀市の公式サイト https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/2150/kankoumap/oogusuyama.html