ゴミ0生活を目指すお笑い清掃団。今回はキャンプ中に出がちなゴミをどうすればなくすことできるのか、女性おふたりが実践。秋のキャンプのご参考に!
清掃団・団長
マシンガンズ・滝沢秀一さん
芸人活動の傍らゴミ収集員としても活動。プロの目でゴミ問題を発信し続け人気に。環境省のSDGs関連の広報大使に就任。著書に「ゴミ清掃員の日常」など多数。
清掃団・自給自足部 まりんか
サーカスで数年ピエロをやっていた経験を活かし大道芸ネタで人気に。登山やキャンプ、絵画好きで、自給自足暮らしを目指すピン芸人。
清掃団・ハンドメイド部
こじらせハスキー・橋爪ヨウコ
サッカー歴27年のスポーツ芸人。ぐんま特使。愛車ハーレーで旅に出かけるバイクYouTube《ようこそ!づめチャンネル》を定期的にアップ。
キャンプのゴミをゼロにするには…?
「ゼロ・ウエイスト」とは、人の意識を変えて無駄な浪費をなくし、ゴミを出さない生活をすること。約27年前にオーストラリアの首都で始まったこの取り組みは世界中に広がり、今や日本の自治体をはじめ、多くの国や地域で「ゼロ・ウエイスト宣言」を発出している。
「ならば、その一員になるべし!」とお笑い清掃団も団結。手始めに、キャンプのゴミをゼロにすべく立ち上がった。
キャンプのゼロ・ウエイストのポイントは、①リデュース(マイ箸、マイボトルなどを利用しゴミを発生させない)。②リユース(モノを捨てずに再使用する)。③リサイクル(ゴミを資源化して再利用する)を意識したキャンプサイト作りだ。
「とくに意識すべきは『ゴミと資源は違う』ということです。空き缶やペットボトルは『資源ゴミ』ではなくて立派な『資源』。その意識を持つだけで『空き缶は洗って乾かして分別してリサイクルに出す』という意識が働くはずです。キャンプの中でぜひ生かしてみてください」と団長のマシンガンズ・滝沢さん。清掃団女子ふたりもキャンプのゼロ・ウエイストに挑戦した。
「ちょっとの意識でこんなにゴミを減らせるってことがわかり、びっくりしました。皆さんも一緒に考えていきましょう!」(橋爪ヨウコ、まりんか)
1:多様な使い方ができるエコバックを使う
キャンプの荷物をできるだけ減らすこともポイント。エコバックは買い物や薪運びなどひとつで多様に使えるものを用意する。
2:焚き火の炭は再利用
焚き火で燃え残った薪は捨てずに、火消し壺に入れて消火させて保管。次回のキャンプで再利用することができるので経済的だ。写真商品は、OUTBEAR[秒速消火] 火消し壺(ステンレス製)
3:食器類はマイボトル、マイカップ
食器類は共有せず自分専用の道具を用意。道具に愛着を持つこともゴミ軽減につながる。すぐ壊れてゴミ化しない質の良い道具選びも重要。
4:焚き火の灰は持ち帰って再利用
灰は火消し壺や銅鉄製の容器(アルミ容器は使わないこと)に入れて保管。アルカリ性洗剤として利用できる。
5:ペットボトルや空き缶は洗って干す
ペットボトルや空き缶はゴミでなく『資源』。軽く洗って干して分別しリサイクルに。空き缶は潰さないことが原則(潰すとゴミ収集時の缶圧縮機械に対応できない場合も)。
6:食料は食べ切れる分だけ小分けにして準備
クーラーボックスは人数や宿泊日数によってサイズを選ぶ。食材はあらかじめ食べる分だけを用意し、切り分けて仕込んでおく。
7:生ゴミはコンポストで処理
生ゴミは枯葉と一緒にコンポストに入れて堆肥にできる。写真の商品は持ち運びに便利なMATIMARU バケット コンポスト バッグ。¥1,980~。
8:洗えるペーパーバックを利用する
野菜やパンなどの食材や、生ゴミを入れる容器は、洗えて何度でも使えるペーパークラフトバッグを利用すると、見栄が良いうえに持ち運びやすい。写真の商品は、F.shion 洗える クラフト紙袋。
※構成/松浦裕子 撮影/茶山浩 協力/鶴田佳葉子
(BE-PAL 2023年11月号より)