素敵な山はたくさんあるけれど、長い行程の山は登るのが不安……。という方に、約1〜2時間で手軽に登れる低山をご紹介。ロープウェイなどを使う山もあるので、デビュー戦にもピッタリです。
無理せず登れる山をご紹介
道はすべて整備済み初めてでもOK
北海道札幌市
藻岩山(もいわやま)
標高:531m
コースタイム:1時間30分
札幌市のほぼ中心に位置。山そのものが国の天然記念物に指定されている。山頂からは石狩平野を一望でき、その壮大さは圧巻。登山コースは5つあり、初心者には「慈啓会病院前コース」がおすすめ。ほぼすべてが整備された道で、不慣れな人も登りやすい。上りは自然を感じながら登山コースを歩いて山頂を目指し、下りはロープウェイとミニケーブルカーを使えば、短時間でも楽しめる(逆コースでも)。
ルート
慈啓会病院前登山道入り口→馬の背→山頂→もいわ山ロープウェイ+ミニケーブルカー→山麓駅
山麓から山頂へはロープウェイとミニケーブルカーを乗り継いでも行ける。料金はセットで大人往復2100円。片道利用も可。
スリルと絶景が楽しめる人気スポット
千葉県富津市
鋸山(のこぎりやま)
標高:329.4m
コースタイム:1時間
観光気分で歩ける低山。初心者には「地獄のぞき」をはじめとした人気スポットを回るコースが◎。「ラピュタの壁」などの産業遺産や日本寺エリア(拝観料が必要)を巡れる。ロープウェイで下山でき、楽々。中級者以上は、足を延ばして山頂まで行くのもいい。
ルート
関東ふれあい道→地獄のぞき→鋸山ロープウェイ山頂駅→山麓駅
山頂展望台からは富士山が望める。料金は大人往復1200円。片道650円。
ロープや鎖場もある本格派
千葉県南房総市
伊予ヶ岳(いよがたけ)
標高:336.3m
コースタイム:1時間30分
南房総にある関東百名山のひとつ。登山時間は短いが、コース後半には鎖場があり、なかなかスリリング。山頂にはベンチとテーブルが設置されていて、360度の景色も楽しめる。より本格的に歩きたい人は、『南総里見八犬伝』の始まりとなった富山まで縦走するのもありだ。
ルート
平群天神社登山口→伊予ヶ岳南峰→伊予ヶ岳→伊予ヶ岳南峰→平群天神社登山口
お手軽ルートでファミリー登山も大満足
鹿児島県鹿児島市
八重山(やえやま)
標高:677m
コースタイム:2時間
鹿児島市内から車で登山口まで約1時間で行ける人気の山。八重山公園側からは、登り始めの階段がキツイが急勾配も少なく、子供と一緒に登る人も多い。昔の炭焼き跡なども残り、歴史を感じながら山頂を目指せる。一等三角点のある最高点は展望がないが、5分ほど先に進むと広場があり、目の前には桜島がそびえ立つ。空気が澄んだ日には、開聞岳まで見えることも。登山口近くにはキャンプ場や温泉施設「源泉かけ流し ゆるり乃湯」もあるので、合わせて楽しめる。
ルート
八重山登山道入り口駐車場→山頂→八重山登山道入り口駐車場
登山道には案内看板があるので、道に迷いにくい。「頂上まであと1km」など細かく表示され、歩く励みにもなる。甲突池から八重山公演の車道沿いには水汲み場が。柔らかく甘味のある水が飲める。
送り火で有名な大文字山の火床に登れる
京都府京都市
大文字山(だいもんじやま)
標高:466m
コースタイム:2時間
夏の風物詩である「五山の送り火」が行なわれる大文字山は、京都トレッキングの聖地。ルートはいくつかあり、銀閣寺から登ると「大」の火床を通って山頂まで行ける。木々がなく、開けているため、京都を一望できるのが魅力だ。ゆるやかな道が多いが、火床まで最後の道が階段になっているので、少々キツイ。
ルート
銀閣寺の門前→大文字山登山口→火床→山頂→銀閣寺の門前
土産店が並んでいる銀閣寺の参道を通って、向かう。門前を左に曲がり、八神社の近くに登山道の入り口がある。トイレは参道に1か所しかないので注意しよう。
山頂から糸島の全貌が一望できる
福岡県糸島市
立石山(たていしやま)
標高:210m
コースタイム:1時間20分
観光地として急速に人気を集める糸島にある低山。立石山は海に面する独立峰で、山頂は島の全貌が一望できる絶景スポットだ。芥屋第2駐車場から歩くコースは片道約40分だが、中腹まで車で上り、そこからなら山頂まで、わずか15分。レベルに合わせて調整したい。どちらも海を眺めながら爽快に歩ける。登山道にはいくつか大きな岩場があり、とくに頂上手前にある撮影スポットは"インスタ映えスポット"として話題だ。
ルート
立石山登山口→山頂→立石山登山口
※構成/中山夏美 写真提供/FMさつませんだい(八重山)、糸島観光協会(立石山)、maho(大文字山)
(BE-PAL2023年11月号より)