スキレットは見栄えがよく、簡単な料理もスペシャルな朝食に早変わりします。スキレット一つで作る、自宅でもキャンプでもおすすめの朝食レシピをまとめました。スキレットの特徴を生かして、さまざまなレシピに挑戦してみましょう。
スキレットの魅力と調理のポイント
スキレットはフライパンの一種で、厚さと重量感がある調理器具です。その特徴から、普通のフライパンとは違った料理の楽しみ方ができます。
スキレットの魅力
スキレットは厚みがある分、熱が伝わるまで時間がかかりますが、その分強い火力でじっくり食材を加熱できるのが魅力です。
小ぶりなスキレットなら、そのまま食卓へ上げてもおしゃれな演出になるでしょう。いったん高温になってしまえば、火を止めても熱が逃げにくく、最後まで熱々の食事を楽しめます。
鉄スキレットなら熱源を選ばず、IHやガスはもちろん、たき火調理にも使用可能です。調理から食卓までスキレット一つで済むので、キャンプに行くなら持っておきたい便利アイテムといえます。
自宅のIHコンロで使う場合は徐々に加熱する
IHコンロでスキレットを使用するときは、弱火からゆっくり加熱し、中火以下で調理します。IHコンロで急に熱を加えると、スキレットの変形・ひび割れの原因になるためです。
お手入れするときも同じく、高熱のスキレットを急に冷水にさらしてはいけません。食材を取り除いたら、十分に冷めるまで休ませておきましょう。
また、熱したスキレットはとても高温になります。そのため、IHコンロの機能によっては、調理途中で自動的に電源が落ちてしまうかもしれません。
もし安全装置が作動してしまったら、いったんスキレットを外して温度を下げてから調理を再開しましょう。
ご飯派におすすめ!スキレット朝食レシピ
朝からしっかり食べたいタイプも大満足な、ご飯を使った朝食レシピを紹介します。時間のない朝でも、キャンプでも作りやすいように、少ない材料で簡単に作れるレシピを厳選しました。
ベーシックな朝食。ベーコンと目玉焼き
材料(1人分)
- ご飯 180g
- ブロックベーコン 100g
- 卵 2個
- 塩コショウ 少々
- 水 大さじ1
作り方
- ブロックベーコンを5~6mmの厚さに切る
- スキレットを熱してベーコンを入れ、焼き目を付ける
- ベーコンを取り出したスキレットにご飯を入れて軽く炒め、塩コショウをふる
- ご飯を寄せてベーコンを乗せる
- 空いたスペースに卵を割り入れ、水を回し入れてフタをする
- 卵が好みの硬さまで焼けたらでき上がり
歯応えを感じるくらいの厚さに切ったベーコンを、弱火でじっくり焼いてうま味を引き出します。とてもジューシーなので、トマトなどさっぱりした野菜を付け合わせるのもおすすめです。
ベーコンから油が出てくるので、その油でご飯を炒めましょう。3mm程度の薄切りベーコンなら軽く焼くだけで十分です。
食べ応えあり!ペッパーライス
材料(1人分)
- ご飯 180g
- 牛こま切れ肉 100g
- コーンの缶詰 大さじ2
- 有塩バター 20g
- 焼き肉のタレ 適宜
- ドライパセリ 適宜
- 粗挽き黒コショウ 適宜
作り方
- 熱したスキレット全体にバター10gを溶かす
- 中央にご飯を丸く盛り、その周りに牛こま切れ肉を置く
- ご飯の上にコーンとバターを乗せ、牛こま切れ肉に焼き肉のタレを回しかける
- 肉に火が通ったら、ドライパセリ・粗挽き黒コショウをふってでき上がり
カロリーを控えめにしたいなら、ご飯の上に乗せるバターは省いてOKです。牛肉は多少赤みが残っていても構いません。豚肉を使う場合はあまり触らず、片面に焼き目が付くくらいしっかり焼いた方が香ばしくなります。
焼き肉のタレをしょうゆに変えれば、バターしょうゆ味に変身します。パセリの代わりに、小ネギを散らしてもよいでしょう。
最後の1個までほかほか。焼きおにぎり
材料(1〜2人分)
- ご飯 250g
- しょうゆ 大さじ1
- ごま油 大さじ1
作り方
- 小さめの三角おにぎりを3個作り、粗熱が取れるまで置いておく
- 熱したスキレットにごま油を引き、弱火でご飯を焼く
- 焼き目が付いたら、片面ずつしょうゆを塗り、表面が乾くまで焼く
熱々ご飯を握ってすぐに焼くと形が崩れやすいため、握った後に粗熱が取れるまで、ラップをかけずに置いておくのがポイントです。
また、最初からしょうゆを塗ってしまうと焦げやすくなるため、焼き目を付けてから塗りましょう。ご飯に白ゴマやかつお節を混ぜると、また違った風味が楽しめます。
簡単で特別感のあるスキレット朝食レシピ
キャンプの朝食にもおすすめの、特別感のあるレシピを紹介します。時短テクニックや、おいしく仕上げるコツも見ていきましょう。
子どもも喜ぶ!フレンチトースト
材料(1人分)
- 食パン6枚切り 1枚
- 卵 1個
- コンデンスミルク 大さじ3
- 牛乳 100mL
- バター 10g
作り方
- 食パンを半分に切り、フォークで全体に穴を開けておく
- 卵・コンデンスミルク・牛乳で卵液を作る
- 食品保存袋などに卵液と食パンを入れ、なじむように軽くもんで約5分置く
- 熱したスキレットにバターを溶かし、弱火で焼き色が付くまで食パンを焼く
食パンにフォークを刺すのは、卵液に浸す時間を短縮するためです。保存袋も食パンに合った小さめサイズを利用すると、よりしっかり卵液を吸いやすくなります。
そのまま食べてもおいしいですが、粉砂糖やメープルシロップ、お好みのフルーツをトッピングすると見た目も華やかになるでしょう。
パンの耳で作る簡単キッシュ
材料(1人分)
- 食パンの耳 2枚分
- 卵 1個
- 牛乳 30mL
- パルメザンチーズ 大さじ2
- 塩コショウ 少々
- ほうれん草 2束
- 薄切りベーコン 3枚
- オリーブオイル 適宜
作り方
- 食パンの耳は3等分、ほうれん草は4等分にし、ベーコンは1cm幅に切っておく
- ボウルで卵・牛乳・パルメザンチーズ・塩コショウを混ぜる
- スキレット全体にオリーブオイルを塗り、食パンの耳を敷き詰める
- ベーコン・ほうれん草を散らした上に2を入れる
- 180℃で余熱したオーブンで、約15分焼いてでき上がり。キャンプで作るならスキレットにフタをして、その上に炭火を置けば、弱火30分ほどで焼き上がります。
スキレットのフタがなければ、ダッチオーブンのフタなどでも代用できます。その際は、倒れないよう十分に注意しましょう。
餃子の皮をアレンジ!お手軽ピザ
材料(1〜2人分)
- 餃子の皮 5枚
- トマトケチャップ 大さじ3
- プチトマト 5個
- ウインナー 3本
- ピーマン 1個
- ピザ用チーズ 適宜
作り方
- プチトマトは半分に、ウインナーとピーマンは輪切りにしておく
- スキレットに餃子の皮を敷き詰めてから、トマトケチャップを塗り、1を全体に散らす
- ピザ用チーズを乗せてフタを閉め、弱火で加熱する
- チーズが溶けて皮がパリッとしたら完成
野菜はもともと生でも問題ないので、あまり火を入れすぎない方がおいしく焼き上がります。チーズが溶けすぎないように様子を見て、必要に応じて途中からフタを外し、皮を焼きましょう。
まとめ
スキレットの魅力は、食材にじっくり火を通せることです。火の通り方が違うだけで、いつもの料理がぐっとおいしくなるでしょう。
スキレットは自宅での調理はもちろん、キャンプでも大活躍です。そのまま食卓へ並べられるスキレットなら、忙しい朝に洗い物を増やさずに済みます。
まずは、簡単な朝食レシピからチャレンジして、徐々にレパートリーを増やしていきましょう。