楽しみにしていた冬キャンプやお出かけ。当日、いざ出発しようとしたらクルマのフロントガラスが凍っていた……。なんて経験はありませんか?
クルマのフロントガラスが凍っているままクルマに乗ってしまうと、視界が悪くなったりして走行に支障が出てしまうので、とても危険です。
今回は山形県という雪国在住の私が、寒冷地にあまり行かない方が、アウトドアやレジャーで赴いた際にこのようなトラブルに遭遇してしまった場合の対処法をご紹介します。
備えあれば憂いなし。出発前に万が一に備えて準備をしておきましょう。
フロントガラスが凍結する理由
そもそも、フロントガラスが凍結してしまう理由は「放射冷却」と「霜」です。
放射冷却とは、日中に温められた地熱が夜間に大気中へ放出されることで地表の温度が急激に下がる現象のことです。放射冷却により空気中の水蒸気が冷やされて霜が発生し、フロントガラスに降りることで凍結が発生します。湿度が高い日や風の弱い日、前日が快晴の日などは凍結しやすくなるので特に注意しましょう。
凍結してしまったときの対処法3選
それでは、凍結してしまったときの対処法をご紹介したいと思います。他にも方法はさまざまありますが、例として参考にしてみてください。
デフロスターを活用する
デフロスターとは、フロントガラスやドアの曇りを取り除くクルマの機能のことです。
温かい空気を送ることで、フロントガラスの凍結を解氷することができます。状況によって異なりますが、デフロスター機能をONにしてからおおよそ5分〜10分程度で溶かすことができるでしょう。多少のガソリンは使用してしまいますが、クルマを傷つけたりしないので1番おすすめな方法です。
解氷スプレーを使用する
凍結したフロントガラスに吹き付けるだけで溶かしてくれる「解氷スプレー」も便利です。
すぐに出発したいときなど、時間がない場合には即効性もあるこのスプレーが活躍してくれます。カー用品店やインターネットなどで500円前後と比較的気軽に買うことができるので、事前に準備しておくのもおすすめです。
スクレーパーで削り取る
積雪によって厚みがある場合などは、スクレーパーやヘラなどで直接削り取る方法もあります。
スクレーパーはクルマ専用のものが販売されており、除雪用ブラシと一体型になっている商品が多いです。凍結に厚みがあるとデフロスターや解氷スプレーだけでは除去できないこともあるので、スクレーパーを併用して削り取ってあげましょう。
ただし、力を入れすぎるとフロントガラスを傷つけてしまうので細心の注意が必要です。
やってはいけないNG行為2選
続いて、フロントガラスの凍結を解決する場合にやってはいけないNG行為を紹介します。
ワイパーで擦る
凍結を取ろうとしてワイパーで擦ってしまうのはNG。
一番最初にやってしまいがちな方法ですが、無理やり擦ることでフロントガラスやワイパーゴムを傷つけてしまう可能性があるので控えましょう。
お湯で凍結を溶かす
あつあつのお湯をかけると凍結は溶けるでしょうが、急激な温度変化によりフロントガラスが膨張して割れてしまう可能性もありますので、こちらも行うのは控えましょう。
寒冷地への移動前に備えておきたいアイテム
寒い地域や雪が降るエリアに行く前に備えておくと役に立つアイテムも、一緒にご紹介します。
スノーブラシ
クルマに積もった雪を除雪するアイテムです。
クルマのルーフに雪が積もったまま走行すると、ブレーキ時にフロントガラスに落ちてくることがあります。視界が悪くなり危険なので、除雪できるブラシを持っておくと便利です。
雪用ワイパー
雪用のワイパーは低温時でもゴムが硬くなりにくい素材になっているので、拭きムラがなく視界をクリアに保つことができます。通常のワイパーは低温時にゴム部分が凍ってしまい、しっかりと拭き取れない場合があるので、雪用のワイパーを事前に準備をしておくと安心です。
寒冷地用ウォッシャー液
寒冷地用のウォッシャー液は、氷点下を下回っても凍結しないようになっています。
雪道の運転は泥の跳ね返りが多く、ウォッシャー液を頻繁に使うことになるので、いつでも使えるように交換しておくことがおすすめです。中には解氷機能のあるウォッシャー液もあるので、そちらを使用するとさらに便利です。
事前の準備で安心なカーライフを
近年は、記録的な寒波で冷え込んだり大雪となることも増えました。事前に備えておくことで、いざ凍結や積雪に遭遇しても対処することができます。冬のキャンプやウインタースポーツなど、寒冷地に出かける機会がある方はぜひ参考にしてみてください。