マウンテンバイクって普通の自転車とどこが違う?
マウンテンバイクの特徴1:太いタイヤで未舗装路が走行可能
マウンテンバイクを象徴する部品のひとつが、目を引くほどに太く、そして存在感のあるタイヤです。
マウンテンバイクのタイヤには深い溝があり、独特な模様が刻まれています。
マウンテンバイクは太く、そして独特な模様が刻まれたタイヤによって凹凸のある悪路、またウエットな路面に難なく対応します。山岳地帯をはじめとした、舗装されていない場所を走ることが可能なのはこのタイヤのおかげです。
マウンテンバイクの特徴2:剛性の高いフレームでタフな車体
マウンテンバイクは、オフロードに特化した剛性の高いフレームを有しています。
剛性の高いフレームに加えて、近年ロードバイクでも採用されるようになったディスクブレーキが装着されているものも多くあります。
これらの部品のおかげで、マウンテンバイクは悪路でも高い制動力を保つことができます。
重量は他の種類の自転車と比較して軽いわけではありませんが、そのタフで屈強な車体は、いかなる場所も走破できる頼もしさがあります。
マウンテンバイクの特徴3:幅広のハンドルで安定
タイヤやフレームに比べて目立たない部分ですが、マウンテンバイクのハンドルは幅が広いため、悪路でも安定した操作が可能です。
ハンドル幅はクロスバイクでは500mm程までのものが多いですが、マウンテンバイクでは800mm程に達するハンドルもあります。
自然環境下での走行では、このハンドルのおかげで、乗り手がマウンテンバイクの性能を最大限に引き出すことができます。
ロードバイクって普通の自転車と何が違う?ロードレーサーとの違いは?
ロードバイクとロードレーサーの違い
ロードバイクと聞くと、「ロードレーサーとはどのような違いがあるのかな?」と思う方もいらっしゃると思います。
実は、ロードバイクとロードレーサーは同じ乗り物です。
筆者がロードバイクに乗り始めた20年近く前は、ロードバイクのことをロードレーサーと呼んでいる方が多くいました。
当時に比べてロードバイクが広く一般的に乗られるようになった現在では、自転車の区別として分かりやすいロード“バイク”の方が呼びやすくなったのだと思っています。
ロードバイクの特徴1:細身のフレームとタイヤで高速走行
ロードバイクが舗装路を高速域で走行できるのは、細身のフレームと、細いタイヤのおかげです。
走行時の空気抵抗を最小限にするフレームと、グリップを確保しつつも高い推進力を生み出すためのタイヤ。これらから生み出される疾走感は、一度乗ったら病みつきになる気持ちの良い体験を与えてくれます。
ロードバイクの特徴2:ドロップハンドルで様々なポジション取りが可能
舗装路は主に、平坦路・ヒルクライム・ダウンヒルの3パターンがあります。
これらのパターン全てに対応できるのは、ロードバイクの「ドロップハンドル」のおかげです。
バランスの取れた平時のポジション、上りのヒルクライムでは呼吸しやすいポジション、ダウンヒルや高速走行時に空気抵抗を抑えながらブレーキしやすい下部のポジション、といった多彩なポジション取りができるハンドル形状となっています。
ロードバイクの特徴3:軽量な車体から生み出される走行性能
レースやイベントに対応できるロードバイクの大半は、総重量が10kgを切る軽量な車体です。
サドル、ホイールなどが徹底的に軽量化されており、高機能を有しつつも1gでも軽くなるように設計されています。初めて持ち上げる方は、その軽さに驚かされることでしょう。
軽量な車体だからこそ、上り坂では圧倒的な登坂性能を誇りますし、平坦路では60kmを越える速度を生み出すことも可能になるのです。
クロスバイクって「マウンテンバイクとロードバイクの中間」なの?
クロスバイクの特徴1:操作性の良さと走行速度の高さ
クロスバイクは、外見はマウンテンバイクと同じバーハンドルを採用していますが、タイヤはロードバイクに近い細身のものが採用されています。
そのため、マウンテンバイクの操作性の良さとロードバイクの走行スピードがかけ合わされているのが特徴です。
ロードバイクほどの高速域走行性能や、マウンテンバイクほどの悪路走破性は有していませんが、総じて乗りやすく軽快に走れるのがクロスバイクの魅力のひとつです。
クロスバイクの特徴2:通勤からロングライドなどに幅広く対応
クロスバイクは様々な自転車の種類の中でも、汎用性が高い部類に入ります。
軽快な走行性能と高い操作性は通勤通学から、イベント走行の参加など、1台で様々な用途に利用できるのが特徴です。
汎用性はある、逆に言えば特化した性能がない、というのがクロスバイクとも言えるでしょう。
クロスバイクの特徴3:選べる様々なコンセプト
クロスバイクと一口に言っても、ロードバイク寄りのものからマウンテンバイク寄りのものまで種類は様々です。
ロードバイクに匹敵する高速性能を持っていたり、太めのタイヤで走破性が高められたりしているモデルなどがあります。
競技やツーリングはしないけどロードバイクくらい軽い乗り味が良い、という方や、近所の道路が荒れてるから少し太めのタイヤで走りたい、という方など細かで広いニーズに合わせられるのはクロスバイクの特徴と言えるでしょう。
マウンテンバイクとロードバイク、クロスバイクでヘルメット形状は違うの?
ヘルメットは各自転車の種類で形状が異なります。これは想定される環境や競技などによるものです。
マウンテンバイクならバイザー付きやフルフェイスタイプ。ロードバイクは軽量化や空力抵抗を意識したタイプ。クロスバイクは街乗りでも馴染みやすいタイプ、などといった特徴があるヘルメットを選ぶと良いでしょう。
【用途別】街乗り向きの自転車タイプは?
買い物や子供の送迎
買い物や子供の送迎には、3種類の中だとクロスバイクか、マウンテンバイクです。
買い物後の大きな荷物を載せたり、子供を乗り降りさせたりするので、より安全で走行しやすいマウンテンバイク寄りのクロスバイク、またはマウンテンバイクが良いです。
自転車のタイプではありませんが、安全性を考慮してしっかりブレーキが効くモデルを選ぶのもポイントです。
自転車通勤
自転車通勤にはクロスバイク、またはロードバイクがおすすめです。
走行する距離にもよりますが、たとえば最寄り駅までの移動といった短距離の場合ならロードバイク寄りのクロスバイクが良いですが、運動も兼ねて長距離で走行したいといった場合には、少ない力で速度を出せるロードバイクがおすすめとなります。
自転車散歩、ポタリング
自転車散歩、ポタリングのおすすめタイプは走る場所によります。
例えばポタリングでは、ロードバイクやマウンテンバイクといった特化した性能が求められる場所に行くことはないと思いますので、クロスバイクが最適な選択肢になります。
ただ、どこで乗るにせよ「気軽に自転車に乗ることを楽しむ」という目的であれば、ロードバイクでもマウンテンバイクでも、自分の好きな自転車に乗るのも良いかもしれません。
マウンテンバイクとロードバイク、長距離ツーリング向きなのはどっち?
長距離を移動するには、少ない力で高速域を維持できるロードバイクが向いています。
悪路を含んだり、様々なコンディションを想定したりする場合はこの限りではありませんが、ロードバイクは状況に合わせたポジション取りがしやすく、軽量な車体で疲れにくいため、長距離ツーリングに適しています。
マウンテンバイクをロードバイク化する方法
マウンテンバイクをロードバイク化するには、ハンドルをドロップハンドルにしたり、パーツをロードバイク仕様に換装してフレームに合わせたセッティングを施したり、といった作業を行います。
どの程度までカスタムするかで、難易度や完成度が変わってきます。
現在は、ロードバイクでもある程度のオフロードも対応する「グラベルロード」というタイプも各ブランドから展開されています。
そのため、ちょっとした悪路をロードでも走る、という選択肢が出てきましたが、筆者がロードバイクに乗り出した20年近く前はマウンテンバイクのロードバイク化はよく行われていたため、不可能ではありません。
マウンテンバイク・ロードバイク・クロスバイクの違いを知って最適な1台を
マウンテンバイク・ロードバイク・クロスバイクは、自転車という乗り物でありながら異なるコンセプトを持ち、特化した性能や汎用性などを有しています。
違いを知ることに加え、自転車で生活を豊かにしたい、ツーリングで遠くまで行きたい、自然を自転車で駆けてみたいなど、自転車に乗る目的を考えることで、自分にとって最適な1台が見つかります。
ご紹介した違いが少しでもお役に立てれば幸いです。