南京結びのメリットとは?
トラックドライバーが南京結びを愛用する理由
南京結びのメリットは簡単に結べて素早く解ける、ということに加え、強度と安定性を兼ね備えているところです。
このようなメリットがあるため、トラックの荷台などで貨物の固定をする際に幅広く使われています。
トラックドライバーたちは、南京結びが荷台の大切な貨物をしっかりと固定できること、そして長時間の運転でも結び目がゆるまないことを重視して、南京結びを愛用しているのです。
ただ、このメリットはアウトドアでも重宝されるものなので、キャンプでも有効な結び方と言えます。
キャンプでもこんなときに便利
南京結びは、キャンプの様々な場面で役立ちます。
例えば、タープやハンモックをしっかりと固定したい時や、車のルーフキャリアの荷物を固定したい時などに頼りになります。
初心者でも簡単に覚えられる「南京結びの結び方」
ここからは、南京結びの結び方を画像付きで解説していきます。
手順1
まずはロープを持ち、右手に大きめの輪っかを作ります。
手順2
次に、左手に持ったロープを右手の輪っかにかけます。
手順3
続いて、先ほどかけたロープの内側に来るように、もう一度かけます。
手順4
二度ロープをかけた後は、それが解けないようにロープを持ち替えます。そして、手前側にできたループをねじります。
手順5
ねじった部分に、左手で持っていたロープを通し、その先端をフックなどの固定する部分にくくりつけます。
手順6
南京結びは緩むとほどけやすい、という特徴から、手順5で固縛した部分にくくりつけた後は緩めずしっかりと締めあげて固定するのがポイントです。
「輸送結び」「万力結び」「もやい結び」との違いは?
南京結びには、他にも似たような結び方が存在します。
似たような結び方の中の輸送結び、万力結び、もやい結びとの違いを見てみましょう。
輸送結びと南京結びの違い
輸送結びは南京結びと同じくらい強力であり、荷物を固定するのに適しています。
しかし、南京結びよりも締めるのが難しく、解くのも手間がかかります。
万力結びと南京結びの違い
万力結びは、南京結びよりも少し複雑ですが力が分散される構造を持っている結び方です。
これにより、特に大きな力がかかる場面で重宝されます。
なお、万力結びと南京結びは同じ結び方、とする場合もあります。似ている結び方、ということで覚えておくといいかもしれません。
もやい結びと南京結びの違い
もやい結びは、最もポピュラーな結び方のひとつです。
もやい結びはゆとりのあるノットができるのが特徴で、使い勝手は抜群。あらゆる場面で使用されます。
一方、南京結びのように締めこむことができない結び方のため、荷物の固定などには向いていないと言えます。
南京結びが別名「アメリカン」と呼ばれる理由は?
「南京結び」が別名で「アメリカン」と呼ばれる理由は、主に歴史的な経緯に起因しているようです。
ただし、この結び方が「アメリカン」と呼ばれる背景にはいくつかの説があり、正確な起源についてははっきりしていません。
一つの説によれば、第二次世界大戦中、アメリカの兵士たちが南京結びを好んで使用していたことが影響しているとのこと。兵士たちが戦地でこの結び方を採用し、帰国後もその習慣が残りこの名前が広まった、という可能性があるようです。
別の説では、単に「アメリカン」という名前が商業的な理由から付けられた、というものもあるようです。
南京結びを覚えてアウトドアで使いこなそう!
南京結びの美しさと実用性は、様々な場面で役立ちます。
トラックの荷台からアウトドアシーンまで使えるその信頼は、確かなものです。
初心者でも簡単に覚えられる結び方なので、ぜひ活用してみてください。