それぞれが低山でかつ駅や市街地に近いにも関わらず、優れた山頂景色と豊かな自然が魅力です。そんな弘法山公園・吾妻山コースを、ひとつずつ山を紹介しながらお伝えします。
なぜ人気なの?弘法山公園の大きな魅力
まずは、弘法山公園が人々から人気を博す理由を紹介します。
優れた山頂からの景色
弘法山公園には3つの山、浅間山・権現山・弘法山がありますが、そのうち権現山・弘法山は開けた山頂を有しています。
そのため、山頂からの景色が非常に優れており、富士山と表丹沢の山々や、秦野の市街地などの絶景を楽しむことができます。
初心者におすすめな低山
弘法山公園に属している浅間山・権現山・弘法山のうち、最高峰である権現山でも標高は243mと低く、危険箇所もほとんど無いため登山初心者から観光客まで幅広く登ることができるのも弘法山公園の魅力です。
弘法山公園の3山に加え、弘法山の先にある吾妻山を通って4山を縦走するコースでも、かかる時間はおよそ2時間10分程度。体力度の観点でもかなりライトに挑戦できます。※コースタイムは秦野市観光協会の公式ホームページより。
圧倒的なアクセスの良さ
弘法山公園の登山口は小田急小田原線の秦野駅から徒歩でおよそ20分と、駅や市街地にほど近い場所に位置しているためアクセスにかなり優れていると言えます。
また、弘法山の先にある吾妻山で下山をすれば、同じ小田急小田原線の鶴巻温泉駅まで10分と、駅と駅を繋ぐように縦走をすることができるのです。
弘法山公園・吾妻山コース
ここで紹介するのは、弘法山公園の入り口から浅間山・権現山・弘法山・吾妻山を縦走するコースです。
優れた景色や山道を持ち合わせているので、余すことなく4山とも満喫することができます。
浅間山
まずは、浅間山を登っていきます。標高は196mです。
山頂には高い木が多いため展望はありませんが、木々の間から見える富士山がこの先に待っている絶景の期待値を上げてくれます。
市街地を一望できる構図をうっすらと確認ができるため、ワクワクが止まりません。
ただし、入口から浅間山までの道のりは意外と傾斜が強いです。序盤から急登との闘いになりますので、ここで疲れすぎないように息の持つペースで登りましょう。山頂には休憩できるスペースもあります。
権現山
続いては、権現山です。標高は243mで、弘法山公園の最高峰です。
富士山も市街地の景色も見れる優れた山頂景色で、そこまでの道のりは「森林セラピーロード」なる生理学的に癒しの効果が実証された山道となる非常に優れた山です。※秦野市公式ホームページより。
山頂には展望台、芝生やテーブルなどが整備されており、お弁当を食べたり料理をしたりなど非常に多くの楽しみ方ができます。
権現山の展望台から見える絶景は、富士山や秦野市内の市街地を見渡せる素晴らしいものです。
右手に西丹沢、左手に箱根の山々、中央に富士山を眺めることができます。
弘法山
次は弘法山です。標高は235mです。
平安時代、弘法大師がこの山で修行をしていたことから弘法山と呼ばれるようになったとされています。
山頂には弘法大師像や大きな鐘が。
また、ここには「乳の井戸」と呼ばれる廃井戸が存在します。
この井戸から白く濁った水が汲まれ、その水を赤ちゃんを持った母親が飲むと母乳が良く出るようになったと伝えられ名づけられました。※秦野市公式ホームページより。
山頂の景色は申し分なく、相模湾にいたるまで市街地の景色を見渡すことができます。
晴れていれば中央右手に江ノ島、中央左手に小さく横浜ランドマークタワーも見ることができます。
浅間山から弘法山へ行く道のりはかなり整備されており、道中にはまっすぐ伸びた開けた道が存在します。その道は馬場道と呼ばれ、昔は現地の農民が草競馬を楽しむ場所でした。※秦野市発行「秦野市弘法山公園利活用方針(案)」より。
この道中にも富士山を眺める好スポットがあるなど、道のりも非常に楽しめる山です。
吾妻山
最後は、吾妻山です。標高は125m。
これまでの3山に比べて最も標高が低い山にも関わらず、相模湾まで見渡すことができます。
弘法山からの道のりでは善波という峠を1つ超えるため、アップダウンがそれまでよりも激しくなりますが、豊かな自然と山中の静けさを感じられることでしょう。
低山の絶景を歩き尽くそう
駅から駅まで歩けるこの縦走コースは、アクセスの良さや危険度の少なさから非常に人気です。
また、筆者的には縦走後の温泉も楽しみのひとつとなっています。疲れた身体にしみる縦走後の温泉はいつもと違う感覚です。
低山でも非常に楽しめる弘法山公園・吾妻山コース、ぜひとも足を運んでみてください。