でも、目を凝らせば東京都心にも「山」はあります。そんな東京の山の世界を、日本で唯一のプロハイカーである斉藤正史さんが案内します。
FILE39は、新宿にある新宿富士(富士塚)です。
第39座目「新宿富士」
いよいよ大都会新宿です!
JR新宿駅東口登山口からの出発です。
いつ来ても大混雑なJR新宿駅東口登山口。
上京すると必ず1回は訪れる新宿ですが、渋谷ほどではありませんが、いまだに駅構内では迷ったりします。新宿といえど、西新宿、東新宿、新宿3丁目、もはやグーグルマップがないと地方からくる僕にはどの駅がどこか分かりません。
今回は花園神社を目指します。
上京すると、必ず行くのは花園神社の先ですので、ほぼ毎回通る道です。毎回花園神社を通るので、もしかしたら人生で一番多く行く神社かもしれません。
伊勢丹デパートの前を通って行くいつもの道じゃつまらないなと思い、いつもは通らない歌舞伎町の方から行ってみることにしました。
靖国通りに出ますが、歌舞伎町方向に渡って歩くのもなんなのでそのまま渡らず歩いていきます。しばらく歩くと道路の反対側に歩くのに良さそうな四季の道が見えてきました。
道路を歩くより良いかな?と思って信号を渡ります。この四季の道ですが、昭和45年に新宿始発の路面電車が廃止になり、都電の引込み線専用軌道敷跡に『新宿遊歩道公園四季の路』として作られた遊歩道だそうです。何度か通ったことあるのですが、新緑の頃はみどりが美しく、紅葉時期は綺麗に色づく通りです。
気もち良くて歩きすぎると、遠回りになるので、最初の交差点を曲がります。
ゴールデン街へ
ゴールデン街は名前しか知りませんでした。学生の頃は、思い出横丁・歌舞伎町に行くことが多く、ここまで足を延ばすことがありませんでした。調べてみると、過去には、文壇バー、ゲイバー(特に女装バー)、ボッタクリバーなどがひしめき合っていた時期もあったそうです。文壇バーには、作家やジャーナリスト、編集者らが集まり、熱い議論や喧嘩を繰り広げる場所でもあったそうで、バーが営業を始める時刻以降に行けば、誰かしら著名ライターに逢えることもあったとか。
残念ながら撮影には許可が必要で費用も発生するようですので、今回はゴールデン街の写真と動画は割愛させて頂きます。
おっ撮影!
ゴールデン街を抜けると、花園神社の入り口があります。階段を登って本殿を左にして歩いていると、なんと、テレビで見た事のある女性と聞いたことのある声が聞こえてくるでは無いですか。よく見ると、生見愛瑠さん(めるる)がインタビューを受けているではありませんか?多分ですが。いや声はテレビと一緒だな。
数時間後調べると、「エイベックス・マネジメント・エージェンシーに所属する女優、タレント9人が10日、東京・花園神社で晴れ着お披露目会を行った。」という記事がネットに出ていました。やはりご本人でした。そしてなんと生見愛瑠さんと僕は同じ誕生日でした。こりゃ年明け早々運がいいなとおもいつつ、新宿富士へ。場所を確認して、次の予定もせまっていたので、また後日撮影することにしました。
新宿富士
花園神社の本殿から少し離れた場所に芸能浅間神社、新宿富士があります。登らなくても十分参拝できます。
御祭神は木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤヒメ)です。江戸の昔から芝居や舞踊の興行に縁が深かったため、演劇や歌曲など芸能関係の方の奉納が多いことで有名です。
周りには多くの有名芸能人の名前が書かれてあり、宇多田ヒカルさんの母親として知られる藤圭子さんの歌碑も、このお社の隣に建っていました。芸事の神様なので、エイベックス・マネジメント・エージェンシーの所属タレントさんの撮影会があったのかもしれませんね。
花園神社に興味のある方は、花園神社(http://hanazono-jinja.or.jp)をご覧ください。
何年も年に何回も来ている花園神社でしたが、今回、山行を通して初めてどんな神社なのか知ることが出来ました。都内の山登りだからの気づきですね!
回は「新宿西口から登頂する蜀江山」を予定しています。
なお、今回紹介したルートを登った様子は、動画でご覧いただけます。