それは、その美しさから日本百名山に選出された、大菩薩嶺です。ここの景色は訪れた登山客の胸に、美しすぎる自然の景色と思い出を刻んでいきます。
大迫力の富士山に青い空、風と草木の匂い、そして自然がもたらす絶景。大菩薩嶺はこれらを全て兼ね備えた、本当に優れた山です。
今回は、そんな大菩薩嶺の魅力と絶景、初心者におすすめなコースを紹介します。どうぞ最後まで読んでいってください。
日本百名山「大菩薩嶺」とは?
大菩薩嶺は標高2,057mで、山梨県甲州市に位置する山です。
県のかなりの面積が山林で覆われた山梨県には、日本百名山に数えられる山が12あります。その中でも大菩薩嶺は標高、難易度ともに低く、初心者におすすめです。
山頂には展望が無いものの、大菩薩嶺の山頂から大菩薩峠に向かう稜線は絶景そのもの。息を呑むほど美しい稜線を手軽に楽しめます。労力と景色のコスパに優れた、初めての登山にも最適な山です。
危険箇所もほとんど無く道も整備されているため、登山を始めたばかりの人でも挑戦しやすいですよ。
大菩薩嶺の魅力はその圧倒的な絶景にあり!
日本百名山にも数えられる大菩薩嶺ですが、何をもってそこまでの名山と語られるのか。
それは何と言っても景色の良さでしょう。まずは、その絶景を紹介していきます。
大迫力の富士山が目の前に
山梨県甲州市に位置する大菩薩嶺は、富士山を美しく眺めるスポットとしても優秀な場所です。
標高2,057mと低山ながらも、山梨県の山々を目前にしつつ大迫力の富士山を見ることができます。
天気の良い日は富士山と南アルプスの山々を同時に見ることができるでしょう!
息を呑むほど美しい稜線を見られる
大菩薩嶺の山頂から、後述するおすすめルート上にある大菩薩峠へ至る道は、絶景を視界に入れて歩ける優れた山道です。
特に目の前に広がる稜線は息を呑むほどの美しさを誇り、最高に気持ちの良い稜線歩きを堪能することができます。
私が訪れた際、携帯電話の写真フォルダはこの稜線でいっぱいになりました。同じような写真が山のように……。
初心者におすすめ大菩薩嶺・大菩薩峠の周回コース
大菩薩嶺が人気なのは、圧倒的な美しさと難易度の低さが両立しているからです。
危険箇所もなく、十分日帰りができる初心者におすすめの王道コースを紹介します。それは、大菩薩嶺を登り、南南東に下って大菩薩峠に向かう周回コースです。
コースタイムも約3時間45分、体力面でも初心者向けとなっています。※コースタイムは国土地理院の地図から計算
アクセス抜群の上日川峠
このコースの入り口は上日川峠と呼ばれる場所。JR甲斐大和駅から専用バスでおよそ40分、自家用車でも向かうことができ、駐車場に125台ほど止められるようになっています。
シーズン中、特に土日はかなり混雑するため、この台数でも早めの行動がおすすめです。
大菩薩嶺までの唐松尾根
まずこのコースは上日川峠からはじまり、30分ほどで山荘と分岐に。
そこから大菩薩嶺までは1時間と10分、急登がつづく唐松尾根の上を歩きます。苦しさで言えばここが最大のピークです。
途中から背後に絶景が見えてくるようになります。振り返って富士山が見えてくれば、あと少しなので頑張りましょう!
雷岩で絶景を見よう!
きつい傾斜が終わると、展望のある開けた雷岩の分岐へ。ここから北に進めば大菩薩嶺の山頂、南東に進めば大菩薩峠方面になります。
ここから見る富士山や大菩薩湖は絶景そのものです!
大菩薩嶺の山頂へ
大菩薩嶺の山頂には展望はなく、山頂を表す標識が突き刺さっています。ここに寄らずに雷岩の分岐で大菩薩峠方面へそのまま進む者も多いです。
気持ちの良い稜線歩きへ
雷岩から大菩薩方面へ下って行く道のりは、先述した通り絶景の中を歩くような気持ちの良いものです。
登山道も整備され、道迷いのリスクも極めて低いコースだと言えます。
大菩薩峠
大菩薩峠にはトイレや売店が並んでおり、休憩スペースになっています。
ちなみにこの「大菩薩」は、平安時代の武将であり甲斐源氏の祖にあたる源義光が、奥州遠征ので峠を越える際に、軍神かつ源氏の氏神である八幡大菩薩に祈ったのが由来だそう。
※甲州市観光協会の公式HPを参照。
ここから上日川峠方面へさらに下り、約3時間45分の周回コースが終わりを告げます。
気持ちの良い稜線が待ってる!
その美しさや手軽さから日本百名山に数えられる優れた山、大菩薩嶺。美しい富士山の姿や、気持ちの良い稜線歩き、ここには心打たれるほどの絶景を堪能できるすばらしさがあります。
無理のない計画で準備を整え、絶景が待つ山梨県の秘境へ。
大菩薩嶺の稜線でしか得られない感動の景色が待っています。