飯盒を使ってご飯を炊く際の基本
飯盒は本体、中ふた、外ふたの3つのパーツがセットになっています。
2重構造になっており、中ふたがあることで圧力がかかり高温になるので、ご飯をふっくら美味しく炊くことができます。
飯盒の選び方
飯盒は大きく分けて3種類あります。種類と特徴は以下となります。
- 兵式飯盒:昔ながらのそら豆型をした飯盒。持ち運びの際、腰にフィットしやすい形状になっている。
- 丸型飯盒:円筒形状をした飯盒。熱が均一に伝わるので、初心者でも美味しくご飯を炊くことができる。
- 角型飯盒:長方形の飯盒。炊飯以外にも、さまざまな調理に使いやすい。
それぞれの飯盒の中でも、素材や炊けるご飯の容量など、さらに種類があります。
大人数でのキャンプが多い場合は4合炊き、ソロや少人数であれば2合炊きが良いでしょう。
筆者が特におすすめするのは、焦げつきやサビを防ぐ処理が施された「アルマイト加工」済みの商品です。
シーズニングが不要なのですぐに使用することができ、焦げやサビが起こらなければ長く愛用することができます。
それぞれのキャンプシーンに合わせて選んでみてください!
筆者はカラーリングに一目惚れをして、キャプテンスタッグの「林間 兵式ハンゴー〈4合炊き〉」を選びました。
使用する際の注意点
飯盒は直接火にかけて使用するので、本体がとても熱くなります。
蓋をあける、火から下ろすなどする際は、必ず耐熱手袋を着けてから扱うようにしてください。
また、炊飯時に吹きこぼれることなどもあるので、火傷には細心の注意を払いましょう。
飯盒を使ったご飯の炊き方
それではさっそく、飯盒を使ってご飯を炊いていきます。
今回は、カセットコンロを使用して炊飯します。焚き火や炭火で炊飯する際のポイントも解説します。
ステップ1.お米を計量する
飯盒は、ふたを使ってお米を計量することができます。※一部できない飯盒もあります。
「林間 兵式ハンゴー〈4合炊き〉」の場合、内ふたすり切りで2合、外ふたすり切りで3合を計れます。
1合だけ炊きたいときは、外ふたすり切り分を内ふたに移し、残った分が1合になるので参考にしてください。
ステップ2.計量したお米を研ぐ
お米を、水道水やミネラルウォーターで研いでいきます。
大体2〜3回ほど水を入れ替えて、白い濁りが薄くなるまで研ぎましょう。
少しでも楽に炊きたい場合は、無洗米を使用するのもおすすめです。
ステップ3.飯盒に水を入れる
飯盒には水分量の目安になる目盛が入っています。
下の線が2合、上の線が4合の目印なので、間違えないように気をつけましょう。
ステップ4.お米を飯盒に入れた水に浸す
飯盒で美味しくお米を炊くためには、この工程がとても重要になります。
研いだお米を30分〜1時間ほど水に浸すことで、水分を含んでふっくらとした炊き上がりになります。
すぐに炊きたくなる気持ちをグッとこらえて、お米にたっぷり水分を吸ってもらいましょう。
ステップ5.お米を火にかける
お米に水分を吸わせたら、いよいよ火にかけていきます。
飯盒での炊飯は、火力調整がポイントになります。沸騰するまでは中火、沸騰後は弱火でじっくりと炊いていきます。
焚き火や炭火の場合、火力が強すぎて焦げてしまうことが多いので、一定の場所に置きっぱなしではなく、火種からの位置を変えながら火力調整をしてください。
どうしても火加減に自信がなければ、焦げてしまう前にふたを開けて状態を確認しても大丈夫です。
沸騰してくると、ふたの隙間から湯気が出てきます。湯気が出てきたら火を弱める合図なので、弱火に変えて残りの水分を飛ばします。
この際、吹きこぼれてくることがあれば、ふたの上に石やお皿などを置いて押さえておきましょう。
しばらくすると「パチパチ」という音が聞こえてきます。この音が聞こえたら火から下ろしてください。
ステップ6.火にかけ終わったものを蒸らす
火から下ろしたら、飯盒の中の水分を均一にするために、10分ほど蒸らしていきます。
水分を全体に馴染ませることで、食味が大きく変わってきます。
飯盒を上下ひっくり返して蒸らすやり方もありますが、その場合は、中の水分がこぼれないように注意してくださいね。
蒸らしの工程が終われば、美味しいご飯のできあがりです!
あなたも飯盒マスターに!
少し難しいイメージがある飯盒ですが、火力調整をしっかりと行えば焦げつかずに、誰でも美味しくお米を炊くことができます。
炊飯器で炊いたご飯とは風味やふっくら感が違うので、よりお米が好きになること間違いなしです。
次回のキャンプでは、飯盒炊飯にぜひチャレンジしてみてください!