羽釜とは?キャンプで使うメリットも
まずは羽釜の特徴をおさらいしましょう。併せて、キャンプで使うメリットも解説します。
かまどにはめて炊飯ができる釜
羽釜とは、かまどにセットして、ご飯を炊いたりお湯を沸かしたりする伝統的な炊飯道具です。通常の釜との違いは、かまどにはめるためのつばが付いていることです。
つばが羽に似ていることから、羽釜と呼ばれるようになりました。羽釜が登場したのは江戸時代に入ってからですが、釜自体は古墳時代から使われていたといわれています。
羽釜の羽はもともと、釜を固定するために付けられたものでした。しかし、羽が釜の熱を内部に閉じ込め、高い火力で炊飯する役割も担い、おいしいご飯を炊く手助けもしています。
キャンプで使えばご飯が忘れられない味に
キャンプで羽釜を使うメリットは、鍋や飯ごうよりもおいしくご飯を炊けることです。
多くの羽釜は、アルミや鉄でできています。金属は熱伝導率が高いため、短時間で釜全体に熱を行き渡らせ、素早く炊飯ができます。炊きムラが出にくく、全体がシャキッとした味わいに仕上がるのが特徴です。
また、羽釜には土鍋製のものも見られます。土鍋製の羽釜は、熱伝導率が低いため炊きムラが起こりやすい一方で、うま味が出やすく、おこげを楽しみたい人にも向いています。
羽釜で炊いたご飯の味を忘れられず、普段使いをしたくなるかもしれません。
羽釜の使い方
羽釜でおいしいご飯を炊くための手順と、手入れの仕方を解説します。使用後にきちんとメンテナンスをすれば、長く使えるでしょう。
羽釜でご飯を炊く手順
羽釜でご飯を炊く手順は、飯ごうで炊く手順とおおむね変わりません。具体的には、以下の通りです。
- 米と水を入れる
- 強火で沸騰させる
- 沸騰したら弱火で10分程度加熱する
- 火を止めて10分程度蒸らす
より味わい深さを出したい場合は、米を洗った後に20分程度水に浸けるとよいでしょう。水分が米の中心部まで行き渡るため、粘り強く、ふっくらとしたご飯に仕上がります。
水の量は、米の量の約1.2倍を目安にしましょう。羽釜のモデルによってちょうどよい炊き加減は異なるので、使ううちにコツがつかめてくるはずです。
羽釜の手入れの仕方
せっかく買った羽釜を長く使うためにも、しっかりとメンテナンスをするのが重要です。使い終わったら、柔らかいスポンジで内部の油汚れをよく落としましょう。
金属製の羽釜はさびる可能性があるため、洗った後にしっかりと水分を拭き取るのがポイントです。保管するときは、風通しのよい場所に置きましょう。
しばらく使わない場合でも、半年に一度くらいは水を入れて煮沸させれば、劣化を遅らせられます。
アウトドアメーカーのおすすめ羽釜
キャンプギアを展開しているアウトドアメーカーが販売する、おすすめの羽釜を紹介します。キャンパーのニーズをよく理解しているアウトドアメーカーが製作しているため、キャンプで便利に使えるでしょう。
ユニフレーム「キャンプ羽釜」
アウトドアメーカーが販売する、数少ない羽釜の一つです。3合用と5合用の2種類が販売されています。
すり鉢形状を採用しており、熱の対流を促し、ふっくらとしたおいしいご飯が炊き上がります。さらに、蓄熱性に優れたアルミ鋳造なので熱が均一に伝わりやすく、理想の食感を実現しました。
重いステンレス製のふたによって適度な圧力が加わり、ご飯をより一層おいしくします。内側には水量の目安が付いているため、使いやすさも抜群です。
3合用の羽釜と別売りの『ネイチャーストーブ ラージ』とを組み合わせれば、熱効率が高まり、野外での食事がワンランクアップします。3合用は約1.35kg、5合用は約1.75kgの重さで、持ち運びも容易です。
- 商品名:ユニフレーム「キャンプ羽釜」
- 公式サイト:商品はこちら
ロゴス「ひとり羽釜土鍋」
1合炊き用の羽釜で、ソロキャンプにおすすめです。底の丸みが対流を生み出し、米を均一にふっくらと炊き上げます。
専用アタッチメントが付属しており、単体だけでなく、さまざまなコンロと安定して接続可能です。吹きこぼれを防ぐ厚手の木ぶたはロゴマーク入りで、デザイン性も抜群です。
約0.705kgと軽量なため、持ち運びしやすいでしょう。炊き込みご飯などのオリジナルレシピを試しながら、自然の中での食事を存分に味わえます。
- 商品名:ロゴス「ひとり羽釜土鍋」
- 公式サイト:商品はこちら
扱いやすい金属製のおすすめ羽釜
鉄や銅などの金属でできた、おすすめの羽釜を紹介します。金属製は丈夫で扱いやすいため、キャンプに向いている素材です。
ウルシヤマ「謹製 釜炊き三昧」
ガスコンロ対応で、家庭での使用にも適した羽釜です。ウルシヤマの製品は、成形から塗装・組み立てに至るまで全工程を自社で行っており、純日本製の高品質が売りです。
職人が手作業で丁寧に作り上げた特製釜は、熟練の技が光ります。特製の圧力ぶたにより、ご飯を均一にふっくらと炊き上げられる点も、優れているポイントです。
付属のかまどは、熱を効率よく釜全体に行き渡らせるため、屋外でも家庭のガスコンロと同様の効果を期待できるでしょう。吹きこぼれ受けもあり、使用後の手入れも簡単です。
- 商品名:ウルシヤマ「謹製 釜炊き三昧」
- 公式サイト:商品はこちら
岩鋳「ごはん鍋 3合炊(木蓋付)」
心地よいキャンプの夜を彩る、盛岡の南部鉄で作られた羽釜です。3合炊きなので、複数人でのキャンプにも対応できます。
ふたは本場の秋田杉製で、開けた瞬間にご飯と木の香りが広がるでしょう。熱伝導率の高い鉄でできているため、ご飯をふっくらとおいしく炊き上げるだけでなく、パリッとしたおこげも楽しめます。
IH・ガス火どちらにも対応し、キャンプに限らず家庭でも活躍します。内面のホーロー加工は手入れを容易にし、長く使うのに役立つでしょう。
重量は約2.8kgと、重すぎないのもポイントです。キャンプでの食事時間を、この羽釜で一層特別なものに変えましょう。
- 商品名:岩鋳「ごはん鍋 3合炊(木蓋付)」
- 公式サイト:商品はこちら
池永鉄工「1CHI TETSUGAMA」
家庭でもアウトドアでも活躍する羽釜です。IH・じか火・200Vの電磁調理器に対応しており、どこでも使えるフットワークの軽さが魅力です。
強火での調理にも耐える丈夫さで、おいしいご飯を炊き上げられます。サイズは約2合分と、少人数でのキャンプにおすすめです。
本体は南部鉄製で、杉製の木ぶたが付属しています。長い年月をかけて磨かれた工芸品である南部鉄器は、繊細な鋳肌と深い味わいを提供してくれるでしょう。
- 商品名:池永鉄工「1CHI TETSUGAMA」
- 公式サイト:商品はこちら
新光金属「純銅製炊飯釜 ごはんはどうだ!」
純銅製の珍しい羽釜です。熱伝導率の高い純銅を使うことで、炊き上がり時間が約10分と短く、忙しい中でもおいしいご飯をすぐに楽しめるでしょう。
炊き上げ後には内部温度が約130℃まで上昇し、一粒一粒をもっちりとした食感に仕上げます。ステンレス製の二重ぶたは、うま味成分である「おねば」を吸収し、うま味を逃さず吹きこぼれも防ぐ点が魅力です。
内面には新開発のフッ素樹脂加工を施しており、ご飯がこびり付くのを防いでくれるため手入れが簡単です。サイズは、3合炊きと5合炊きがラインアップされています。
純銅製の特性を生かした羽釜で、ワンランク上のキャンプ飯を目指しましょう。
- 商品名:新光金属「純銅製炊飯釜 ごはんはどうだ!」
- 楽天:商品はこちら
味がある陶器製のおすすめ羽釜
陶器製の羽釜は取り扱いに注意が必要ですが、味がありキャンプをもっと楽しくしてくれるでしょう。陶器製のおすすめ羽釜を三つ紹介します。
スズ木「萬古焼 羽釜 3合ごはん鍋」
50年以上も耐熱陶器研究を続けている萬古焼職人が作り上げた、珠玉の羽釜です。おいしいご飯を炊くことに特化し、細部にさまざまな工夫を凝らしています。
萬古焼の陶土は、耐熱性・蓄熱性・保湿性に秀でているのが特徴です。強火でも火の通りが緩やかで、ご飯をふっくらと炊き上げます。
水分を含んで重くなるサワラの木ぶたと二重ぶた構造によって、圧力が高められているため、ご飯のおいしさがより引き出されるでしょう。
ヒノキのしゃもじや、焼杉の敷板が和の雰囲気をさらに高め、キャンプの食卓を豊かにします。手に取りやすい羽根や丸みを帯びた胴、深さのある棚と空間などの細部にもこだわり、使い勝手と味わいを追求しました。
まるで料亭の釜戸で炊いたような、香り高いご飯を楽しめます。
- 商品名:スズ木「萬古焼 羽釜 3合ごはん鍋」
- 公式サイト:商品はこちら
独歩炎「木蓋付 ごはん炊き専用羽釜土鍋」
緑に塗られた本体が特徴的な羽釜です。国産ヒノキを使用した木ぶたが、炊き上げたご飯の甘い香りをより一層引き立てます。
おこげを含めたご飯のおいしさを堪能できるこの羽釜は、オーダーメイドのおむすび屋でも採用された実績があります。
1合炊き・5合炊き・1升炊きの3サイズが展開されており、キャンプでの少量炊きはもちろん、家庭での使用にもおすすめです。キャンプの食事を一層豊かにする独歩炎の羽釜で、食事の時間をより特別なものにしましょう。
- 商品名:独歩炎「木蓋付 ごはん炊き専用羽釜土鍋」
- 公式サイト:商品はこちら
独歩炎
木蓋付 ごはん炊き専用羽釜土鍋
サイズ(cm)鍋:羽幅 22×幅 17×高さ 13.5cm ふた:幅 18.5×高さ 8.5cm 重量:約1800g 容量:2合炊き
八百萬本舗「日常茶飯器 羽釜 ごはん鍋」
古きよき伝統を守りつつ、現代の食卓にも溶け込む羽釜です。耐久性・保温性・保湿性が高い、萬古焼の土鍋をベースにしています。
この羽釜でご飯を炊けば、米の粒が元気に躍り出るようにふっくらとし、格別のツヤとうま味が引き出されるでしょう。木ぶたが蒸気を効果的に受け止め、米のうま味を逃さずにふっくらと炊き上げます。
昔ながらの丸みを帯びたデザインで、底の丸みが対流を助け、熱を均一に促します。土鍋独自の温度上昇の緩やかさが、米のうま味を最大限に引き出すでしょう。
1〜2人で使える1合炊きと、グループで楽しめる3合炊きがラインアップされています。
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- 商品名:八百萬本舗「日常茶飯器 羽釜 ごはん鍋」
- 公式サイト:商品はこちら
まとめ
キャンプで羽釜を使うメリットは、短時間でおいしいご飯が炊けることです。羽釜はかまどにセットして使用する伝統的な炊飯道具で、熱伝導率の高い金属製や、おこげが楽しめる土鍋製があります。
長く使えるよう、使用後はしっかりと手入れをしましょう。お気に入りの羽釜を手に入れ、水加減や炊飯方法を工夫しながら、キャンプ飯を究めてみませんか。