FILE45は、なんと江戸城(皇居)です。
第45座目「江戸城(皇居)」
さまざまな東京の山に関する本に「山」として登場する皇居ですが、果たして山なのだろうか?という疑問を持っていました。どう結論付けすべきか。それでなかなか登場しなかったのが江戸城(皇居)でした。
いつも参考にさせて頂いている、手島さんの「江戸・東京百名山を行く」にも皇居は登場します。皇居には紅葉山があるそうですが、西の丸の宮内庁庁舎の裏手にあるそうです。もちろん一般公開されていませんので行くことも出来ません。また、皇居は大内山とも呼ばれているそうですが、調べてみるとこれは歴史的に様々な呼称で呼ばれた名称の一つのようです。やっぱり「山」ではないよな。
江戸城は平山城…ということは!
つい先日、他の調べ物をしていて、城に関する記述を読んでいました。ん?これは!なんと皇居が山である1つの納得いく根拠を見つけてしまったのでした。日本の城は大きく分けて4つのタイプに分類されます。山城、平山城、平城、水城です。
これらの4つは、どこに城を建てられたかによって区別されます。
水城・・・海や河川、湖など水源のある場所を利用した城
平城・・・平地に建てられた城
平山城・・低い山・小高い丘と周囲の平地を利用して作られた城
山城・・・山に築かれた城
読者の方ならピンときたと思います。つまり、山城や平山城は「山」を利用して作られたお城なのです。城はまさに「山」なのです。そして、江戸城は平山城に分類されますので「山」なのです。
出発は都営新宿線九段下口登山口です
今回は色々考えたのですが、これまでに登場したことのなかった九段下駅登山口を出発することにしました。九段下駅に降り立つと、街歩きコースの案内が出ていました。お堀沿いに道があるようですので、昭和館の脇から入っていきます。
オシャレな街並み!
お洒落な建物と広場が見えてきました。2022年に開業した「九段会館テラス」です。お洒落なお庭と建物の間を進んでいきます。広場の周りには旧九段会館の建物の一部が展示されていたり、花々が植えられていたり、お洒落なベンチやウッドデッキもあります。まるで丸の内のようです。
九段坂病院まで続くお堀沿いの道を歩きます。お堀の奥には武道館が見えていました。武道館の中を通ってもよかったのですが、個人的には長い道のりなので景色に変化があった方がよいかなと思い、こちらの道にしました。いったん通りに出て、清水門から北の丸に入ります。
いざ、北の丸へ
清水門から北の丸公園に上がる坂道の階段は1つ1つの段差が通常よりかなり高く、かなり歩きにくく作られています。これは当時からなのだろうか?だとすれば城を落とすために門を突破しても、中に入り込むのが困難だなと思います。どうもお城にいくと、道すがらお城を攻略することを考えてしまうのが悪い癖です。
さて、環境省が管理する北の丸公園を過ぎると、いよいよ北桔橋門(きたはねばしもん)のセキュリティチェックを受けてから皇居に入ります。
なんと外国人の多いこと。7割以上が外国人観光客でした。門を過ぎるとすぐに天守台があり、目の前には大きな芝生の広場があります。この芝生があのドラマや映画、舞台にもなる「大奥」があった場所です。そしてその先には本丸跡地があります。本丸跡地の奥、果樹古品種園手前までいくと、本丸跡地の説明が出ていました。ここを山頂とすることにしました。それにしても広大な敷地です。山だけ登るにはもったいないなと思う山行でした。次回はたっぷり時間を作って見学したいなと思います。
今回は山なのであえて皇居ではなく、江戸城としたいと思います。
来るときにこんな碑も発見しました。
皇居の周りにはひっそりとたたずむ多くの歴史があるのかもしれませんね。
次回は、FILE46は神田山です。