FILE46は、神田川沿いにある神田柳森富士です。
第46座目「神田柳森富士」
今回はJR東日本御茶ノ水駅のお茶の水橋口登山口です。
御茶の水神田山を調べていると、ふと富士塚が近くにあったことを思い出しました。
すっかり僕のTOKYO山頂リストから漏れていて忘れていた山です。思い出したのが御茶の水でしたので、なんとなくJR御茶ノ水駅お茶の水橋口登山口をスタートすることにしました。
神田川沿いに歩き進めるとすぐに目に飛び込んできたのは、「穂高」の赤い文字でした。調べてみると、お茶の水の歴史に詳しい店主さんがいらっしゃるそうです。店内には山の絵が飾られており、山や自然にまつわる書物がたくさんあるそうですよ。
気になりつつも、まだ歩き始めたばかりです。先へ進見ます。すると御茶の水ソラシティが現れました。自然も多く、1段下ったところにテラスタワーがありますが、なんとなく今回はテラスタワーには下らず芝生の敷地を通ると、思わず撮影していたINSTA360を止めてしまいました。
軍艦山!?
なんと、芝生のところにある看板には、「軍艦山」という記述があったのでした。「軍艦山」とは初めて聞いたワードでした。
本郷通りに面した御茶ノ水ソラシティの南端は、昭和の初め「軍艦山」と呼ばれ、子供たちの恰好の遊び場となっていたそうです。道路の増設により削られて出来た三角に積み上げられた石垣と、その頂上はまさに大きな軍艦にふさわしい姿だったそうです。
現在はその面影を見ることが出来ませんでしたが、ここから見ると、確かに山でも不思議ではないほどの下り坂になっていました。
TOKYO山頂ガイド2度目の登場の「幽霊坂」
ここから階段を下りきると、都内に7か所あるといわれている幽霊坂で、TOKYO山頂ガイドFILE47にして2つ目の幽霊坂が現れたのでした。こうなると他の幽霊坂もどこにあるのかも気になってきますね。幽霊坂を下り、万世橋方向に進みます。
3月閉店の「肉の万世秋葉原本店」
なんと、3月に閉店した「肉の万秋葉原本店」が見えてきました。秋葉原に来るたび見かけてはいましたが、僕はお世話になったことはありませんでした。それでも「33年間のご愛顧ありがとうございました」と書かれた看板を見るとどことなく寂しさを感じますね。昔からのファンになった気さえしてしまうのが不思議です。
「肉の万世」の前の柳原通りを神田川沿いに進むと、神田ふれあい橋なるものが見えるではないですか。歩行者専用の橋がここにあるなんて全く知りませんでした。橋を渡ったらどこに出るのだろうと思いつつ、柳原通りをそのまま進むと、左側に柳森神社が見えて来たのでした。
神田柳森富士は登れません
神社の入り口直ぐ脇にあるのが、人が登ることができない人工富士、柳森富士になります。
道路から下って神社に行くので、入口の鳥居をくぐる時は僅かに山頂が見えるのですが、降りてみると結構な背丈がありました。少し驚いたのが、僕以外の参拝者が外国人だったことです。海外の旅行者はこんなところにも来ているのかと驚きました。
柳森神社とは
1458年、太田道灌(おおたどうかん)が江戸城北方向の鬼門除けに創建したのが始まりだそうです。その鎮守としてまつられたのが通称「おたぬきさん」でした。たぬき=他を抜きんでるということから、出世や勝負事、金運にご利益があるとして信仰を集めたそうです。
そして入り口にあった富士塚は、実はすでに壊され、当時のものは現存せず、残骸が積み上げられたものが名残として残されているそうです。私が見たのは当時の富士塚ではなく壊されたもので作られた名残りだったのです。
それでも一見して山のようです。個人的には当時のものそのままではありませんが、こうして富士塚があったことを今に伝えている立派な富士塚だと思いました。今回まさかの2座縦走。大満足でした!やはり現地を歩くと色々な発見があって楽しいですね!
次回のFILE47は、代々木にあるといわれている富士塚のなぞに迫ります。