“オーセンティック”と“クラシカル”に目がない筆者にとって、今回は少し挑戦的なシューズを購入してみた。それがメレルの「モアブ スピード ストーム ゴアテックス」。以前までは興味を持たなかったこの靴をなぜ買ったのか、詳しく紹介する。
モダンな見た目だが機能は王道
今回紹介するこちらは、人気のハイキングシューズ「モアブ」と「カメレオン」のデザインを絶妙に組み合わせたモデル。ゴアテックス メンブレンを内蔵しており、雨や蒸れから足元をしっかり守ってくれる。
購入のきっかけになったのは2つ。1つ目はゴアテックス ファブリックを使っていること。撮影やイベント中など、急な悪天候により足元がずぶ濡れになることが多々ある。雨靴があれば問題ないが、そうでないときにはゴアテックスを使ったシューズは、ある程度雨から足元を守ってくれるので安心だ。
とはいえ、そんなシューズはほかにたくさんある。そこで2つ目が、アッパーからかかとまで続く、軽くて丈夫なバリスティックナイロンメッシュを採用していること。
メレルのハイキングシューズはピックスキンを使った本革が定番だが、ナイロンメッシュを多く使うことで460g(「モアブ 3」の重量)から360gへ軽量化に成功。軽いと足運びが楽になるので、長時間履いていても疲れにくい。
アウトソールは、ヴィブラム エコステップ リサイクルというものを使用。これは一般的なヴィブラムソールとは異なり、廃材を30%配合したエコモデルである。よく見ると、ソールのところどころに白い粒が散りばめられている。
また、足がじかに触れるフットベッドは100%リサイクル素材を採用。エコを意識した部品を使っているのが今っぽい。
インソールはポリウレタンを使っておりクッション性を持たせ、さらにミッドソールはEVA素材で衝撃吸収性と反発性を両立。細かいところまで機能が充実している。
防水透湿性、軽さ、グリップ力、そしてエコ素材を使っていること。それらがうまく融合したのが、「モアブ スピード ストーム ゴアテックス」なのだ!
実際に履いてみた感想は?
機能を紹介したところで、実際に履いてレビューする。普段は26.0cmのシューズを履いており、今回も同じサイズをチョイスで問題なし。ワイズの表記は特にないが、アメリカブランドにしては珍しく幅広の構造だ。幅が狭いシューズだと、しばらく経つと疲れが出てくるが、こちらは疲れを感じなかった。
歩いてみると、最近急増中の厚底シューズと比べてクッション性は劣るが、登山靴と比べるとふわっとした感覚で地面の固さはそこまで感じなかった。
また、幅が広く甲高な自分の足にフィットする構造により、歩いても立っていてもほぼ疲れない。さらに、アウトソールのグリップ力が利いているので推進力に優れている。
「メッシュ生地だと隙間から水が入るのでは?」と筆者は気になったので、雨が降った日に履いたところ、表面に撥水加工を施しているのか、隙間から水は入ることなくしっかり弾いた。これならキャンプなど急な天候変化でも安心!
撮影やイベント時には、走ることもある。シューズによっては、ホールド力に乏しいと脱げやすくなったり、足に擦れて靴擦れを起こしやすくなったりする。同シューズは、それがなく安定感があった。
ゆえに、個人的に今まで履いたシューズの中ではトップレベルにいいと感じた!
機能は申し分ないが懸念点が2つ
短期間で履いた際には問題なかったが、長期的に見て少し懸念点がある。1つ目は、かかとの内側。履き口にはクッションパッドが入っており、その下はゴアテックス ファブリックが貼ってある丈夫な構造になっている。
しかし自分の過去の経験上、この構造は上下の生地の間からほつれが生じ、ゆくゆくは生地が剥がれて靴擦れが起きやすくなる。そうなると、靴下のかかと部が擦れて穴が空いてしまうこともあるので、そうならないよう大事に使いたい。
2つ目は、バリスティックメッシュ生地。丈夫で軽いのがメリットだが、一方で生地の目が荒く、たとえば先が尖った枝などに引っかかるとほつれる可能性がある。そうなると修復が難しいだろう。枝が落ちていない安全な場面で履くのが得策だ。
キャンプから普段使いまで大活躍するシューズ
ゴールデンウィークが過ぎるとあっという間に梅雨シーズンが訪れ、防水シューズが手放せなくなる。それ以外にも、野外での仕事となれば防水透湿性シューズがかなり重宝する。メレルのシューズがどのくらい活躍するか、これから楽しみだ。
商品概要
メレル「モアブ スピード ストーム ゴアテックス」
価格:¥19,800
サイズ:25.0〜30.0cm
カラー:ブラック、ハーブ、オールド ゴールド
商品の詳細はこちら
https://merrell.jp/products/mens_moab-speed-storm-gore-tex?variant=40661335932971