日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.36
冬の声が聞こえはじめたこの季節。
保育園の年長さん達と、ギリギリセーフで秋最後の森へ子ども達と遊びに行きました。
スタートと同時に見つけたのは「実」。
実を見つけたと同時に、彼らは突然実の収穫をはじめました。
素早くポケットから袋を取り出した子ども達は、次々と目に入る実を袋の中に入れ始める。
さて、今回はどんな事が起きるのか?
まず始めに人だかりが出来たのは「カラスウリ」が実っている場所。
子ども達は、ちょっと高いところに実っているカラスウリをジャンプしながらむんずと掴んでもぎとりはじめます。
入手した実は、ちょっとだけ観察した後早速割って中身を確認しはじめる…
中身を見た瞬間に子ども達が発した言葉は「げ〜気持ち悪い!」
ベストな熟れ具合のカラスウリは、彼らにとってねっとり感がかなり刺激的だった様子。
その後大小、色も様々な木の実を入手した最後に彼らが見つけたのは「柿」。
色、形から柿だとすぐに認識した彼らの目は、一瞬にして収穫者の目となりキラリと輝く。
柿は彼らの背を大きく越えるので、入手するにはなかなか困難。
棒で叩き、背伸びをし、ジャンプをしながら格闘すること十数分。
誰かがトライしたやり方をヒントにトライ&エラーを繰り返し、少しずつ収穫数が増えてくる。
苦労して手に入れた柿は、彼らにとってスペシャルな木の実。
僕の心の中では「これはとっても渋いよ〜」といいつつも、僕は彼らの”食べたい”気持ちを受け取り、保育園に戻ることにしました。
お給食を済ませ、早速収穫した(おそらく渋い)柿の皮をむき、可能な限り薄めにカット。
頂きますと同時に一斉に口の中に運ぶ…
笑顔で柿をかじった彼らの顔は、「おいしい!」から、数秒後に激しく濁った顔に変わる。
当然だ。だって絶対に渋柿なんだから。
でもこれで満足しない子ども達。残った柿をもって職員室に走り出す。
職員室の先生にも食べてもらうというのだ。
どうやって収穫をしたのか?何が大変だったのか?を熱く語りながら先生方に柿を差し出す子ども達。もうこうなると、先生達は降参だ。
この情熱を無駄にするわけにはいかない。
先生達も、ものすごく渋い柿をひとくちかじる。
思いっきり渋い顔をしながら一言「うん、はじめはちょっと甘いね。」
そしてそのままさらに渋い顔になっていきます。
子ども達はその顔を見て満足な顔をして足早に去って行きました。
遊び、感動の共有、それにしっかり寄り添う先生。
これがそろうことによって、体験が経験になってゆくのです。