クルマの骨格となる車台の共通化や、1台で何役もこなすクルマを求めるユーザーのニーズにともない、近年とくに増えてきたのが「いいトコどり」のクロスオーバー車。
そこで、マツダの最新モデル、CX-8の可能性を編集部・沢木がテスト!
編集部 マツダは、CX-8をクロスオーバーSUVと定義していますが…。
沢木 でも、最大で7人が乗れて、しかも3列目は補助用じゃなくてしっかり作られていますよね。たためばラゲッジをかなり広く使えるし、実質的なミニバンと捉えたほうが早いのでは?
編集部 なるほど。確かに、2列目と3列目の背もたれを前に倒すと、ほとんど段差のない広いラゲッジになりますもんね。
沢木 その状態でなら、前輪を外した自転車を余裕で2台積める。開口部付近には床下収納もあるから、3列目の片側だけたたんで荷物を工夫すれば、キャンプにだって行けちゃいますよ〜!
ミドルサイズSUVのCX-5が大きくなった印象。それでも天井高を後ろまで高くすることで、3列目の居住性を確保している。
2~3列目をたたんだ状態。荷室長は最大で2,080㎜もあるので、スキー板も積める。
どーです、この広さ。天井高を除けば、箱型ミニバンと遜色ない寝室となり、車中泊も余裕。
上質なつくりで運転も楽しい!
編集部 それはすごい。そのうえ最低地上高は200㎜もあって、4WDも選べるというSUV的な特徴も備えている。これなら、オフロードも安心ですね。
沢木 しかもマツダの4WDシステムは、27個のセンサーでドライバーの意図と走行状況を瞬時に検知して、スリップを防いでくれる。エンジンはディーゼルで力強いし、運転も楽しめるミニバンというキャラクターは、ありそうでなかったですから。
編集部 最近のマツダ車に共通する、スポーツカーみたいなスタイリングも魅力のひとつ。
沢木 アウトドア向きのクルマって昔はどれも武骨なデザインで、そこに僕らは道具らしい魅力を感じていたんだけど、最近は垢抜けたものが主流。選択肢が少ないのだから、どうせだったらCX-8みたいな、突き抜けたかっこよさを追求するのもアリだと思うんです。
シートの形やペダルの配置にもこだわっており、理想的な着座位置を実現。
マツダ/
CX-8 XD Lパッケージ(4WD)
●全長×全幅×全高:4,900×1,840×1,730㎜
●車両重量:1,900㎏
●最低地上高:200㎜
●最小回転半径:5.8m
●乗車定員:6名
●総排気量:2,188cc
●エンジン:直列4気筒DOHCターボ
●JC08モード燃費:17.0㎞/ℓ
●価格:¥3,880,000
◎構成/櫻井 香 ◎撮影/見城 了、篠原晃一