ラダック・ザンスカールの旅4
ラダックの西の果て、インドとパキスタンの間の停戦ラインからわずか10キロほどの場所に、カルギルという大きな街があります。ラダックの中心地レーからは約250キロ離れているこの街の一帯に暮らす人々は、ほぼ全員、イスラーム教徒です。
カルギルの街の中心部、メイン・バザールを歩いてみると、ラダックのレーとはかなり雰囲気が違うのがわかります。のんびりおおらかな雰囲気ではあるのですが、ほんのちょっと、目には見えない緊張感のような気配が漂っているというか。それは、パキスタンとの停戦ラインにほど近い街ならではの気配なのでしょう。1999年のカルギル紛争の折には、この街にも砲弾が飛んできたのだとか。それほど遠い昔の話でもありません。
街の空き地に連なる露店街で、荷車の上で串焼きのケバブを売っていた男性。僕がカメラを手に眺めていると、「撮るか?」とドヤ顔でポーズをキメてくれました(笑)。