ラダック・ザンスカールの旅6
ザンスカールでの滞在中、サニ・ゴンパと呼ばれる由緒ある僧院で、チャム(仮面舞踊)を伴う年に一度の祭り、サニ・ナロ・ナスジャルが催されるというので、見学に行きました。場内は、押すな押すなのすごい人だかり。これだけ多くの地元の人々が集まってきていたのには、理由がありました。
サニ・ゴンパが属するバルダン・ゴンパという僧院の座主(ざす)、バルダン・リンポチェ。ラダックにある同じ宗派の僧院、スタクナ・ゴンパの座主でもあり、そちらではスタクナ・リンポチェと呼ばれています。2010年に先代が亡くなった後、伝統的な占いなどの方法によって探し出されたこの少年が、スタクナ/バルダン・リンポチェの転生者として認定され、後を継ぐことになったのだそうです。
転生者に認定されたリンポチェの姿をひと目見ようと、会場では僧院の屋根の上にまで人があふれ、大変な熱気でした。チベット仏教を信仰する地元の人々にとっては、この上ない喜びだったと思います。