7月25~26日、信州「木崎湖キャンプ場」で行われた「ALPS BOOK CAMP」では、のべ33組の本屋さんが集結したばかりでなく、素材にこだわった飲食ブースや、衣料品、クラフト作家さんなど、個性的な作り手も数多く出店してイベントをにぎやかにしていた。
主催者である、長野県松本市の本屋さん「栞日」店主の菊池さんが「ここの良さを感じて、普段の長野にもまた足を運んでもらいたい」と話すように、県内から来ているお店も多い。
読書の合間の散歩がてら好奇心のままに覗いてみると、ジャンルもさまざまなので飽きることがない。
なによりもこの開放的な空間にいると、お店の人とお客さんという垣根がフラットになり、お互いにまるで以前から知っていたかのように話が弾むのだ。そんな時間はやっぱり楽しいし、野外イベントの醍醐味だろう。
では、地元信州の魅力を感じさせてくれたお店をいくつか紹介していこう。
「ナチュラルマーケット てとて」
松本市でオーガニック食品、雑貨と整体のお店を構える「ナチュラルマーケット てとて」で思わず手にとったのは、安曇野の農家さんのリンゴを瓶詰めしたフレッシュジュース。お話を聞くと、やはりこの日の人気商品なのだそう。
湖畔の木陰で本を読むかたわらにリンゴジュース。高原のおいしさが汗をかいた体に染み渡る…。そんな贅沢なひと時が、ここでならすぐに実現する。
お店の奥ではタイ式マッサージも行われていて、リラックス空間が広がっていた。
「ナチュラルマーケット てとて」
住所:長野県松本市岡田下岡田454-1
TEL:0263-88-6936 / OPEN 10:00-18:00
定休日 木曜日・新月
http://te-te.jp/
「手づくり靴のニイヨル」
ビビッドな色合いがかわいらしいオーダーメイドの靴屋さんは、ネイティブアメリカンのナバホ族の言葉で“風”という意味を持つ「ニイヨル」。
2年前に東京から松本市にやってきたという相原優さんが「ファンタジーや魔法を感じるものが好きなんです」と話すように、いつか読んだ童話の主人公が履いていてもおかしくないものばかり。
足元を見せてもらうと、自然をモチーフにしたサンダル。奥さまの愛さんも赤をテーマカラーにしておしゃれを楽しんでいた。革の組み合わせも自由なので、世界にひとつだけの自分の靴を作ってもらえることもできる。
「手づくり靴のニイヨル」
http://nieyol.com/
「NATURAL ANCHORS」
「山の入口になる松本市や白馬にはアウドドアショップがいくつかあったけど、長野市には少なかったこともあり、今までの経験を生かして自分でお店をやってみようと思ったんです」と話すのは、アウトドア用品と衣料品を販売する「NATURAL ANCHORS」の戸谷悠さん。
今年4月にオープンしたお店に並ぶのは、ずっとロッククライミングをやってきたという戸谷さんが自ら海外を中心に買い付けているセレクト品。
「イチオシはKLYMIT(クライミット) のスリーピングパッド。人体工学に基づいて作られていてゆったりできるし、シュラフの中に入れても使えるんです。自分でも使っているんですが、持ち運びも軽いし、これはいいですね」
「NATURAL ANCHORS」
住所:長野市長野岩石町251-8
TEL:026-217-8512 / OPEN 11:00-19:00
定休日 不定休
http://www.naturalanchors.com/
(文/磯木淳寛・撮影/サエグサナオミチ)