GW前のこと。やっとスタッドレスタイヤから夏タイヤに交換して自宅に帰ると、近所のオジサンが庭先でメダカにエサをあげていました。その様子を見に行った次男。なんともらってきてしまった!
「ウチじゃ飼えないぞ、返してこい!」と夫。 私も最初その意見に賛成だったけど、でもメダカくらいなら飼えるんじゃない? そんなに世話いらなそうだし…と、許してみたのです。私自身も生き物が好きな方なので。
その代わりしっかり面倒見なよね。アニキ(長男)の小遣いでエサ買ってあげなよ。私たちはなんもしないよ! 「しない」と言いながら大人が一番ハマッてしまったのですが(笑)。短期間で繁殖にも成功。増えすぎたメダカを金沢のお義理姉さんに空輸でお裾分け。私たちのメダカが誰かのおうちで幸せに暮らしているよ~。メダカの奥深い世界に突っこんでしまった私たち。今回はそんなお話を。
メダカの屋外飼育に用意する最低限のモノ
「飼っていいよ」とは言ったものの、家にはいいサイズの鉢がありませんでした。「なんの世話もしないぞ」と言いつつ心配になってしまい、夫とあーでもないこーでもない検索魔になり、家にあった一番大きなボウル(料理用)にお引っ越しさせたのでした。
以下、私たちがそろえた最低限のメダカグッズを紹介します。
1.メダカ鉢
メダカを入れすぎるとあたりまえですが「酸素不足」になります。「水1Lあたり1匹のメダカが適切」で、空気中の酸素を取り込むため鉢は「水面積の広い容器がいい」といわれています。
2.カルキ抜き、エサ、石など
「カルキ抜き」は水を足したりするのにマスト。のちほど理由は書きますが、ほぼあげていない「エサ」。友人にメダカをお裾分けするのに便利な「すくいネット」。水の濁りが気になったので「麦飯石」を買ってみました。この石に関しては衝動買いかな…(笑)。
3.植物
メダカ飼育に水草は欠かせない存在。水中の余分な栄養を吸収して水質悪化を防いだり、酸素を創り出したりするほか、メダカの身を寄せる「隠れ家」になったり、暑い夏には「日陰」になったり。葉っぱの裏や根っこに「産卵」したりするのです。
4.底石/底砂
バクテリアの住処になり、水質を安定させるそうです。たしかに底砂を入れてから、水が濁ることはなくなりました。
夫はメダカグッズ、いろいろ買いたがっていましたが(笑)、まずは準備は少なめ、「様子見」で。必要になったら「都度買い」しました。近所の百円ショップでたいていのモノは揃いました。
屋外飼育で気をつけること
1.猫や鳥にご注意を
私のSNSでメダカを飼い始めたよとポストをしたところ、「ネコとか鳥に気をつけてください!」と、いろんな方からご注意をいただきました。「ネットを取り付けた方がいい」とかも。メダカを飼育している人の多さに驚きましたね。
これから暑い夏が来るので、日陰を作る目的も兼ねてベランダでシンボルツリーにしているオリーブの鉢植えの下に置きました。わが家は3階なのでネコの心配はありません。このときからすでに2ヶ月近く経ちますが、鳥にも見つかっていませんよ。
2.エサのやり過ぎ
自然のなかに広がる「生き物が暮らす場所」という意味の「ビオトープ」。それに憧れて人間の手はなるべく入れたくないと考えていた私です。たしかに水草を入れたところ、そこについた藻をメダカは口をパクパクさせながら食べています。それを見ていたらエサは要らないんじゃないかと思いました(一応、百円ショップで買いましたが)。
けっこう前ですが独身時代、金魚を飼っていたことがありました。お祭りの金魚すくいでいただいてきた子ですが、なんと7年も生きたのです。いまはなくなってしまったけど、近所の金魚屋のオジサンに「どうしてそんな長生き?」と質問をされ、「なにもしないことです!」と、胸を張って答えた私でした。つまりエサやりも掃除もほぼしない(笑)。当時の私は出張がちで、月の半分以上東京にいなかった。そのあいだ金魚はずっと放置。でも私が帰宅すると元気に大暴れして出迎えてくれたのです。かわいかったな。
今回もエサやりは最初だけで、すぐやめました。余計な手を掛けないのは、もしかしたら元気をキープする秘訣かも知れません。水の濁りも予防できるし。しかしこちらは完全に私の持論です。エサやりしたくてウズウズしている子どもたちにもそのことは一生懸命説明しました。
3.メダカ鉢の水濁り問題
これもSNSにチラッと書いたところ、いろんなアドバイスをいただきました。「エアーポンプ」のおすすめが多かったですが、ベランダなので電源の確保がちょっと難しかったですね。
わが家の場合ですが、以下のことをした途端みるみる水質改善しました。
- 底に砂利を敷く
→水中で発生したバクテリアが底砂/底石により定着。きれいな水質を保つようになりました。
- 高水位をキープ
→暑い季節、鉢の水が蒸発しやすいため水の汚れるスピードが早くなるそう。少し水位が下がったなと気づいたら、ちょこちょこ水を足すように。もちろんカルキを抜いてから。
この2点に留意してから、気づけば底の砂が見えるようになりました。雨もいい仕事していますね。水草にくっついてきたタニシも鉢のお掃除に一役買ってくれているようです。たまにメダカの天敵である「ヤゴ」が付いてくることがあるそうなので、そちらは注意です。
さて、あとは自然にお任せしましょう。おお、憧れのビオトープが完成しました。ちなみに先日5日間の旅行に行きましたが、なんもしなくてもメダカは生き生きしていましたよ。
4.家族との約束
生き物が家にいると楽しいですよね。飼い始めた当初、子どもたちは毎朝のTodo「朝学習」をすっ飛ばして、起きてすぐメダカをボーッと眺めて私にこらー! と叱られたり。かくいう私も、ついついメダカが気になって家事の手を止めてメダカを見に行ったり、出勤時間が遅れたり…。
メダカを見るには、「やることぜんぶ終わったら!」と、家族で約束しました(笑)。
メダカの繁殖
生き物大好きなわが家の長男。メダカの卵は親メダカに食べられてしまうから、別にした方がいいと、どこからか情報を得てきました。メダカの卵はメインの鉢から出して、別容器に移して管理。ある日の朝、長男がベランダで大騒ぎをしていたのです。
「おかーさーん、生まれてる!」
なにが?
「メダカの赤ちゃん!」
マジかよー(笑)。
調べたところ、水温が20度Cを超えるとメダカたちは産卵を行うそうです。私が暮らす関東地方の場合、4月~10月がその季節だそう。メダカの卵がふ化するには積算温度が「250度C」ともいわれているそうです。日当たりのよい棚(室外機隠しの上)に置いたところ、もうふ化したというわけ! 早過ぎん?
ネットで調べたところ、エサやりのことなども書いていましたが、やはりここでも私はエサをあげずにメインの鉢から小さな水草をすくい、ふ化したばかりのメダカの容器に移しました。
しかしながらヤバイことに気づいたのです。メダカの繁殖率の高さ!
毎日のように卵から子メダカがパッカーンと生まれて、別容器には赤ちゃんがどんどん増えていきました。命が生まれる瞬間は神秘的でおもしろいけど、メダカの世界に人間は介入しちゃダメだ。このままだとメダカ屋やらなくちゃいけなくなるぞ。
強い子は残るし、弱い子はいなくなる。それはもう仕方ないことです。自然の摂理に逆らっちゃいけない。赤ちゃんメダカがもう少し大きくなったらメインのメダカ鉢に移そうと、子どもたちと決めました。
そんなふうにメダカの飼育を通して、命について考えること。子どもにとっては本当にいい勉強になりました。でもじつのところ私が一番、夢中になってますけどね(笑)。
メダカのお裾分け
メダカ飼育って2パターンに分かれると思うのです。すぐお亡くなりになってしまうおうち、ヤバイ勢いでしこたま増え続けるおうち。わが家は完全に後者です。気がつけばどんどんメダカが増えていきました。雄と雌を分けて管理飼育する、という方法もあるらしいです。ちょっとそこまではできそうもないので、私のコネクションを駆使して近しい皆さんにお裾分けしまくっています(笑)。
先日金沢からお義理母さんがいらっしゃいました。私と同い年のお義理姉さん(夫が3つ下なので)。彼女の家でも最近メダカを飼い始めたけど、たくさんいたはずが共食いして2匹しかいなくなったとか。わー、ぜひ持って帰ってお義理姉さんにわけてほしい。
けれど飛行機でメダカなど空輸できるのでしょうか。
できるのですねー。ANAもJALも大丈夫です。公式HPに載っていますよ。昆虫やメダカや金魚や、鳴かない生き物は機内持ち込みならOKとのこと! その際に水があふれたり逃げ出したりしないよう、しっかり梱包してくださいと。
でも気圧は大丈夫なのでしょうか。メダカ専門店におたずねしたところ、容器に「水と空気半分ずつ」にすれば、メダカは本当に強いので問題ないといわれたのでした。梱包はあまりキチッとし過ぎると気圧で破裂する可能性もゼロではない。緩やかにガムテープで貼り付けるくらいでと。
タッパーはできるだけ大きい2.4Lのものにしました。メダカが来てから本当にしょっちゅう百円ショップに入り浸っていますね(笑)。
ご近所さんに次男がいただてきたメダカからいろんなことを学ばせてもらい、なにより楽しませてもらっています。メダカ飼育、奥深いですよ。皆さんもいかがでしょうか。